cmwc2023

マジか、もう今月だ。デリバリーレースのエントリーはしたし、あとは体と気持ちだけ持ってけば良いけどなんだかソワソワする。

CMWC 2009 TOKYO

2009年(14年前!!)、東京でcmwcが行われた時自分はそこに居ました。

偶然か必然か、今回のCMWCを動かしているcourio cityが当時の記録をYOUTUBEに残していました。

この中に俺も居たんだ。と思い出が超蘇った。

アルバイトをしていた古着屋から転職したばかりで、俺はどっぷり自転車屋さんになるんだと決めた年。
そんなタイミングは、属していたコミュニティから離れてとても宙ぶらりんな時だった。

当時お付き合いしていたギャルを誘って(雄姿を見て欲しくて)参加したメッセンジャーの世界大会。
メッセンジャーに憧れていただけの若輩者だった自分。当時の恥ずかしい記憶がもうね…。思い出すだけでおええぇってなる。

速くもカッコよくも無く、目立った事も無く終わっていった一日。レッドブルを飲み過ぎるとヤバいというのを身をもって知ったのもこの日だった。

映像を見返してフラッシュバッグしたとにかく散々な日だった記憶はそれとして、もう一つ思い出したポジティブな事。

CMWC 2009 TOKYO

CMWC 2009 TOKYO

CMWC 2009 TOKYO

憧れていたそのカルチャーの、世界中の様々なスタイルやファッション、
そしてリアルなメッセンジャーバッグと自転車と人達と触れた事。

あの期間中は、街に出れば世界中のメッセンジャーの誰かとすれ違った。メッセンジャーバッグを背負って自転車に乗っていたら陽気に声を掛けてくれる彼ら。その当時働いていた自転車屋には毎日違う国のメッセンジャーが遊びに来た。

東京の街や大会の会場、あの時に目の当たりした視覚的情報は確実に今の自分のバイブスに結びついている。
バイトを休んでまで参加してて良かったのかもなと、振り返ってみれば転機だった事に気づいた2023年。

CMWC 2009 TOKYO

今回横浜で行われるCMWCもきっと、世界のいろんな場所から色んなスタイルが押し寄せてくる。

エントリーリストはデジが以前紹介していた通りオープンになっていて、すでに500人以上のエントリーが集まっていて、

アメリカ、カナダ、メキシコ、ドイツ、スイス、フィンランド、オーストラリア、インドネシア、シンガポール、台湾…。

書ききれないほどの様々な国で、メッセンジャーは生きているというのを改めて気付かされる。

暑い国、雪降る国、広大な土地、小さな街。

その土地それぞれの文化が反映された世界のメッセンジャーは、今どんな仕事をしているのか。

大会も迫ってワクワクしてきたのと、あの頃の記憶を思い出してまた興味がムクムク湧いてきた今だからこそ、今日はそれを一緒に探って行きたい。

 

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まずヨーロッパにはメッセンジャーがとても多い。本当に超多い。

メッセンジャーと聞いて想像するのは、バッグに書類を詰めて身軽に街を駆け抜け届けるというイメージが真っ先に沸くだろうけど、
実は急ぎで届ける書類なども電子化され、年々その数も少なくなっているのが現状。

そんな中、直送で届けたい大きな荷物の配送需要があるようで、トラックで運ぶよりもスピーディかつリーズナブルなサービスのために、
カーゴバイクでのデリバリーを行なっている会社が現在主になっている様子。

 

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中でもスイスの各メッセンジャー会社のインスタグラムを覗いてみると面白くて、カーゴバイクを使って運ぶものは様々。

 

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空港からホテルまでの個人依頼の荷物っぽい物、果物、書類の束、お花、何かの納品、車のタイヤ(え?)まで。

自転車で運べるなら限界までやってやろうぜ!!って姿勢がすごく新鮮。自動車を使わない配送の限界を見れます。

スイスでは自転車便の事を「VELO KURIER」と呼ぶようで、調べると何社も出てくるぐらい盛んなのが伺える。

九州より少し広いぐらいの国土、土地半分をアルプス山脈に恵まれ、都市部もビル群が並ぶような街ではない。
一見メッセンジャーの需要があるのかと思うような場所だけど、各都市の過密でない街づくりや道路状況などを察するに、
自転車自体の優位性がある故にメッセンジャーの仕事もある程度確立してされているのかなと勝手に推測してみる。
(街並みを見ていると車も少なく、単純に自転車で走ったら超気持ち良さそう。)

 

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意外な土地にしっかり根付いたメッセンジャー文化にとても興味が沸いた。是非会って話してみたいな。

アメリカオレゴン州のポートランドという街の「CCCPDX」というメッセンジャーカンパニーも興味深かった。

その街にあるブリュアリーやピザ屋など、コミュニティ内の飲食店と提携したフードデリバリーを主に行なっている会社の様子。

フードデリバリーといえばUBERイーツ的なのを想像してもらえれば良いんだけど、それよりももっとコア?な感じなのかなと想像している。

金子メッセンジャーサービスがそれだったとしたら、幡ヶ谷内の飲食店から幡ヶ谷に住まう住民にデリバリーするみたいな、地元密着型のサービスっぽい。

タトゥーのデリバリーってなんだ?とびっくりしたんだけど、どうやらタトゥー用品のデリバリーみたい。アメリカっぽい。

その横に…、

「Mobile Handyfolks」という謎のサービス。写真を見る限り雪かきしますよ的な感じだけどまさか…、

肉体労働好きな配達員をお送りしますってそういうことか!!笑

単純だけどすごく良いじゃんって個人的には思ったビジネスモデル。

お助けマンが自転車乗ってすぐ駆けつけるってデリバリー。例がいくつかあるので見てほしい。

お請けできる仕事の例

– 庭の花壇を作る
– ソファーの移動
– パーティーの飾り付けを手伝う
– 詩を書く
– 両親に進路の選択を説明する。
– 一緒に夕食を食ベる。
可能性は無限大!ご連絡いただければ実現させます!

だそう。そんな街、超あったかいぜ。

 

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アメリカを感じざるを得ないワイルドなメッセンジャー達がたくさん在籍しているようでクラっと来た…。

Slow roll bagってバッグブランドも超気になる…。

最後はお隣のカナダ。モントリオールの「Chasseurs courrier」

 

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やっぱりカーゴバイクが多い。OMUNIUMやBULLITは鉄板のチョイスっぽい。(テレビ運んでない?)

 

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CRUSTのCLYDESDALE FORKも好んで使っている中、ちょっと様子が違う似たようなフォークを使っているライダーも。

運ぶものもこちらも様々。自転車店と提携しているからか自転車パーツのデリバリーとかも。

カナダといえば雪の降る都市が多そうですが、そんな中を当たり前に自転車でデリバリーしてる姿は逞しい。

それなりの装備かなと思いきや意外と自転車はいつものっぽいのが尚更びっくり。スノースポーツ用のゴーグルは確かに!!って感じ。

それにしてもマイナス32度って…。

色んなメッセンジャーを覗いているけど全部興味深くてキリがない。今日はここまで。

あともう少しでそんな興味が尽きない彼らが日本にやってくると思うとそれも俄然ワクワクする。

そして掘って思った事。

各都市それぞれの特色、需要を知った上で、では日本では自転車便はどう生きるかと、メッセンジャーでない自分は考えてみる。

世界大会が日本で行われるこのタイミングはそういう事を考えるきっかけかもしれない、

リアルなメッセンジャーを観て刺激を受けて、新たな可能性を見出せる良い機会になるかもしれない。

真面目な感じになったけどとにかく世界中のメッセンジャーを日本に迎えれるのが楽しみで仕方ない。

自転車仕事人の世界選手権、またとないこんな機会をみんなで盛り上げられたらと思います。

それでは会場で会いましょう。