”マッハシルバー” ってご存知ですか?

なんだか強そうなネーミングですが、フレームカラーのお名前です。

SURLY や FW track などフレームカラーを選ぶ際お客様にご指名いただく事も多く

僕たちメカニックはよく『深みのある鉄の色に近いシルバー』といった表現をします。

 

実際近くで見てみると、確かになんとも言えない深くて鈍い輝きがある…かっこいいぜ…

これどうやって塗ってるんだろう?どうやったらこんなに奥行きが出せるんだろう?

見ていたらだんだんと気になってきて実際見てみたい!と思ったので行ってきました。社会科見学。

 

 

 

COOK PAINT WORKS

弊社のペイント部門。SURLYの上塗りから複雑なカスタムペイントまで行っています。非常に興味深い。

*INDEPENDENT FABRICATION* gravel royale

こちらCOOKのペインター今野さん。と、彼のIF (めちゃめちゃかっこいい)。

(今野さんのIFのペイント本当にかっこよくて、ロゴ部分のマーブル調の塗り分けも細かいディテールまでこだわって塗っているのがわかるし面白いのでぜひ見てみてください画像クリックでフリッカー飛べるので!!ハァハァ…。 )

*INDEPENDENT FABRICATION* gravel royale(個人的にはシートチューブのロゴの塗り分けの違いにやられました。”王冠”部分と”IF”部分で色パターンを反転させてるんです。ハンパない… )

 

 

さて、大興奮のまま行きましょう。今回塗って頂くのは *FAIRWEATHER* track  mach silver paint

*FAIRWEATHER* track (S)

*FAIRWEATHER* のフレームは素地の状態で届きます。ペイントが前提のシングルスピードフレーム。

パイプも細く、ホリゾンタル設計なのでシルエットが綺麗で無駄なものが付いていないシンプルなフレーム。

こちらがペイント前のいわゆる下地の状態。塗料を定着させるための下準備です。

さらに塗料乗りをよくするために表面をペーパーで磨いていきます。

下準備が完了したらお次はブラック。

 ?????

ここがマッハシルバーの秘密の1つです。

マッハシルバーは普通のメタリックシルバーとは違い、1層目にブラックを塗ります。

ブラックの層とシルバーの層の2層にする事で、他のソリッド単色カラーにはない奥行きと光沢を実現する事ができるのか!

 

ブラックを塗るとこんな感じ。塗料にクリア(透明のテカテカ)を混ぜてあるので1層のペイントでテカテカになります。このツヤも重要で、ブラックにツヤが無いと上の層のマッハが綺麗に光ってくれないそう。

 

〜ここで十分に乾燥させます。〜

 

ツヤツヤのブラックが乾いたらやっとマッハシルバーの登場。

すごくサラサラ。水みたいな粘度です。

ブラックの上に薄く1層塗っていきます。これを2〜3回繰り返す。

1層目↑↑

2層目↑↑

こうやって塗り重ねられる過程をみると、1層目のブラックの重要性がよく分かって面白い。

他のソリッドカラーのペイントよりも1段階2段階時間をかけてペイントされています。

下地のブラックを意識しながら、薄いシルバーを何回も重ねる。そうする事でマッハシルバーは完成していきます。

*FAIRWEATHER* track (L)
*FAIRWEATHER* track (S)
*FAIRWEATHER* track (L)

うむ。。めちゃくちゃいい色。

*FAIRWEATHER* track frame × much silver paintの組み合わせはどんなアッセンブルでも似合ってくれます。

可愛くもカッコよくもなれるフレーム。

 

”素地” の状態で届く*FW* trackですが、僕の見学ついでにエイっと今野さんが数本まとめてマッハシルバーにペイントしてくれました。 (ありがとうございます!)

 

長らく欠品していたSサイズも入荷してます。女性の方も160cmくらいからなら乗れるサイズ。

 

 

”MACH SILVER PAINT ”。無数にある色の中からなかなか決められず、カラーチャートみすぎて頭の中がぐちゃぐちゃになっている優柔不断なあなた。カラーチャートには乗っていないこんなに素敵な色があるので色選びに困ったら各メカニックにご相談ください。

 

 

 

それでは。        クリント