イギリスからどんぶらこ。MIDDLE BURNが再入荷です。
えーっと、RS7でRS8、RO1、RO2、あとー…、RS8…?
品番で表されて混乱するのはお客さんも僕たちも同じ。
このタイミングで一体どれが何用なのかを、一度整理してみよういう試みです。
とにかく数字とチェーンラインって言葉とRって文字がたくさん出てきます。
今日は歴史背景などは一切ありません。
このクランク気になってたんだけど、どれ選べば良いのかオラ分からねえのよ…。
って人は齧り付くように観てください。
それではいきます。
先ずはラインナップ中、ロードバイクモデルとなっているROシリーズ。
この「RO」は“ROAD”のROなのか定かではありませんが、覚えやすいのでそういう事にしときましょう。
BBの仕様は違っても、MIDDLE BURN特有の細身なシルエットはどちらもそこまで変わりません。
BIKE FRIDAYからRIVENDELLまで、意外にどんなバイクでも似合っちゃう魔法のクランクです。
こんなバイクにも付くのかい?ということでSURLYのミッドナイトスペシャルを持って来ました。
理由は、「チェーンステー幅が広い」からです。スクエアテーパーの古いクランクだとあるあるですが、
クランクアームやチェーンリングがチェーンステーに触れてしまうなんて事例があります。
中小ブランドのクランクはこの手のトラブル多いからな…と穿った目線の僕です。性格悪いです。
みんなにそんなふうになって欲しくないので、こうして実践することで目で見て納得がしたい。
改めてお付き合いください。
細身で滑らかな曲線、だけど逞しい筋肉のような隆起と艶っぽい仕上げが素敵。
あなたもそう思いませんか?
Qファクター(左右のペダル間の距離)が約153mmなので比較的広め。
見ての通り、チェーンステーとクランクアームの間に結構なゆとりがある事が分かりますね。
いわゆるなロードバイクはもちろん、
BLACK MOUNTAIN CYCLESのMOD.ZEROやmonster crossのようなグラベルフレーム、
RIVのROADINIやCHARLIE Hなんかも相性が良いクランクです。
専用スパイダーを使用した際のチェーンラインは実測43.2mm(ダブルチェーンリング換算)なので、フロントシングルで活用する際もそこまで悩まずにお使い頂けると思います。
スクエアテーパータイプのRO1の場合、BBの軸の長さによってチェーンラインもQファクターも変わります。
113mmの軸長を使用の場合、Qファクターは約154mmとRO2とほぼ同じ寸法。
専用スパイダー使用でチェーンラインは約44mmと、こちらもフロント2枚などで使うのにちょうど良いクランクです。
フロントシングルで組む際は、選ぶフレームによりますが軸長108mmのBBなどで組むといい塩梅になりそう。
フロントシングルといえば、MIDDLE BURNでこのチェーンリングがあります。
*MIDDLEBURN* RS8/RS7 X-type uno chainring (通称“UNOチェーンリング” )
後述するMTB用クランクのRSシリーズで使用すべし。というアナウンスですが、
実際のところROシリーズで運用するのはどうなんだろうか、と試してみました。
RO2の場合、チェーンステーに接触することなく、なんら不自由なく取り付けれました。
チェーンラインは実測約43mmと、少し内側に入った数値ですが使用上そこまでの異常はおきなさそうな位置です。
(リア142mm幅で11速の場合、リアのチェーンラインは約47mmです。)
ではRO1はどうなんだい?
軸長113mmのBBの場合、実測約37mmで使うことはできません。
クランクボルト借り締めでこのクリアランスなのでチェーンステーとゴッツンコ不可避。
仮に軸長の長いスクエアテーパーBBで123mmなどがありますが、
それでも計算上は40mm以下のチェーンラインなので、運用に少々不安があります。
で、こいつの登場です。*MIDDLEBURN* X-type uno boost chainring 。
パッと見一緒ですが、
見ての通り5mmほど厚みが違います。
UNO BOOSTの方が薄いので、クランクアームにより近いチェーンラインになります。
ガッツリ締めてこれくらい。
BOOST用のシングルチェーンリング。先ほど付けていたものよりもオフセット量が少なく、
実測すると約40mmのチェーンライン。これだったらBBの軸長で何とかなりそう。
と、ロードクランクにこのチェーンリングが病的に付けたい人にしか響かない話をしましたが、
次にご紹介するこのクランクであればスムーズに付きます。
MTB用のRSシリーズ。
こちらは「RS7」という名前で、
「SQUARE TAPER“スクエアテーパー”」と「Xーtype“24mmアウトボードBB”」
と種類別に分けられています。
名称、ハッキリ言って分かりにくいですよね。自分の混乱ポイントがココです。
ROのように数字で分けて欲しい。
ぱっと見の形状はROシリーズと変わりませんが、縦に見ると一目瞭然。と思ったけど、
(手前がRS7です。)
表っツラも実は少しシャープな出立ち。
程よく直線的なシェイプはバーチャファイターよろしくなマッチョさを感じる。
rs7のスクエアテーパー…。近年のマウンテンフレームに入るんかいなと、
果たして付くのか、ゴクリ…。
付いた‼︎とにかく広いQファクターをと設定された数値はなんと170mm。
BB軸長は113mmでこの数値。クランクがどれだけオフセットしているかが分かります。
カラテモンキーのチェーンステー間の外幅が約130mmなので、かなりの余裕。
Bridge clubやEVASION、LACABRAなんかも同じくらいの数値で同じようにフィットします。
3インチタイヤが履ける自転車に、スクエアテーパーBBのクランクは無理しないと付かないよ…と、嘆いていた過去の自分にそっと差し出したい。
ですが現在、このrs7のスクエアテーパー用で使える UNOチェーンリングが在庫切れ。
でも悲しまないで。逆にこれが使えそうです。
*MIDDLEBURN* RO1 SQ double road spider 94pcd
先ほど紹介したRO1スクエアテーパーBB用のスパイダー、しかも94PCDのサイズです。
実測したところチェーンラインは約50mm。軸長118mmぐらいで使えばチェーンリングとステーは接触せず、
ブースト規格のハブを使うのであれば123mm軸長のBBで辻褄を合わせれそう。
94pcdのSTRIDSLANDのチェーンリングと合わせて使うのがカッコ良いくさい。
いぶし銀なMTBライダー感があります。
ここまで読んだ人すごいです。数字と横文字だらけで飽きちゃいましたよね。
ここいらで可愛い画像挟みます。実家の野良猫です。
あともう少し。
24mmシャフト、アウトボードBBのマウンテンクランクです。
PHILWOODのBBを使ってMTBクランクを付けたい方ならグッと来てしまうのでは。
(互いにシャフト径の精度が良すぎて、装着するのに一苦労する時があります。)
Qファクターはまさかの約190mm。ちょっとガニ股気味に漕いでる感触は否めませんが、
ダートなどで左右にバランスをとる際に力を発揮してくれるのでは。
前述したUNOチェーンリングですが、
135mmや142mmエンドのバイクにはUNOを、148mmエンドのバイクにはBOOST UNOをインストールすれば煩わしい事一切無しで安心です。
このクランクにRO2用のスパイダーを使いたいという方は、ダブルで使う事をお勧めしたい。
スパイダー×シングルチェーンリングだと、3mmほど外にオフセットするので、
BOOSTハブで運用中の方であればそこまで気にならないかもしれませんが一応明記しておきます。
これで最後。「RS8」。
実は過去に組んだEVASIONがこれでした。
73mmのBB幅だけど、そこまでQファクターはいらないかも。という人におすすめ。
ミンミンも早速自分のEVASIONにインストールしていました。このバイクの話は彼が後ほど語ってくれそうです。
基本的にはRS7と変わらないですが、Qファクターが約182mm。意外とあんま変わらなくない??
シェイプはROシリーズのそれなので、見た目の好みで選んでも良いかもしれません。ちなみにチェーンリングの関係性はRSシリーズと一緒です。
前回入荷した時に多かったからなのか、これまでの使用率は高め。
今回まじまじと見比べてみて、アームのシェイプの好み的にRS7が好きになりました。
1×1のクランクがもしも折れてしまったら、RS7のスクエアテーパーを買おうっと。
それでは。