好きなスケーターは?って聞かれたら真っ先に彼の名前を出します。

Dane Brady。

スウェーデン発のブランド”Polar Skate Co”.と”Last Resort AB”からサポートを受けるアメリカ人のプロスケーター。
ユニークなトリックセレクション、スポット選び、服装、ミステリアス感。全てがもうホントかっこいい。

彼の滑りを初めてみたのは2016年。Polar Skate Co.の初となるフルレングスビデオ”I Like It Here Inside My Mind, Don’t Wake Me This Time.” (ビデオタイトル長え)のトップバッターとして登場。
デビュー作でトップバッターというなんともプレッシャーまみれの役割ですが、彼の滑りは僕の心を鷲掴し、あらゆる国のスケーターを魅了した。

スラッピーグラインド、ウォールライド/ウォーリー、ノーコンプライバリエーションなど、当時にしてはなかなかニッチなトリックセレクションで、地元ポートランドのスポットをクリエティブに攻めまくるこのパートを初めて観たあの夜は一生忘れないと思う。夜中だったけど、あまりの興奮で一人外に飛び出し、彼の滑りを真似ようと練習しに行ったのは昨日の出来事のように覚えています。

パートで使われている音楽も最高で、この曲が選ばれたアツいバックグラウンドとかホントは語りたいことが死ぬほどありますが、今回は割愛。

そして2年後の2018年、Polar Skate Co.が二作目となるフルレングスビデオ”We Blew It At Some Point”を公開。
35分弱あるビデオの中でチョロチョロと姿を見せるが、一向にDaneのパートが回ってこない…。そしてエンドロールが流れ始め…と思いきや大トリ!!みたいなアツい展開もあって、これまた大興奮でした。Dane節にさらに磨きがかかっていて、地元だけではなく、Polarのチームメイトと世界各国を旅して映像を撮っている様子を観れたのも嬉しかった。

Daneの滑りやスタイルが好きなのはもちろんですが、彼の”ミステリアス感”も魅力の一つだと思っています。
SNSの普及で昨今は気になるスケーターがいれば、すぐに調べて彼ら/彼女らの近況を見ることができます。
もちろん、それは良いことでもありますが、スケートボードのゴールデンエイジと言われる90年代〜2000年初期には、SNSは無く、自分が好きでリスペクトしているスケーターが、いつどこで何してるかなんて全くわからないし、年に一度くらいに出るVHSでしか彼らの姿を確認できなかった。
同じビデオを何度も何度もビデオテープが擦り切れるほど見返しては研究し、最新のビデオが出れば飛んで喜んでいた。

DaneはSNSをほとんど更新しません。声を発している映像も少ないし、めちゃくちゃ謎が多い。でも、それがいい。
インターネット上で彼が滑ってる姿も年に何回かしか観れません。だからこそ彼の新しいフッテージ(映像)が出ると彼のファンは皆飛んで喜ぶ。”あの頃”にあったワクワク感を再現してくれるのだ。

好きです。Dane Brady。

 

-カーネル