こんにちは
上馬店より一周です。
先日の駐輪場バイクチェックin MADE BIKE SHOWは見て頂けましたでしょうか。
フレームビルダー達の天下一武道会であるMADE の駐輪場。
ビルダー達のショーバイクがひしめきあう会場の外で開かれるいわばB面、第2のバイクショーとも言える光景でした。
日常的に乗られ傷つき汚れたバイク達はリアルが詰まりつつも、中にはショーバイクと遜色のないアンリアルなバイクも停まっていました。
メルクスのトラックにはじまりロードにマウンテンバイクにグラベルはもちろんのこと、カーゴバイクなんかの特殊車両に小径者、中にはバイクポロまで。
ジャンルや年代、乗り込まれたものから納車して未だ間もないんだろうななんて伺えるピカピカのバイクも。
ジャンルレスという言葉がこれ以上に相応しい駐輪場は世界広しといえどもここだけなんじゃないだろうか。
比較的車種問わず集まるBluelug で働くぼくらでさえそう感じるんだから、本当に異常な空間であると共に日本のバイクシーンもこうだったらいいのにななんて。
昨年のMADEと同様に開催地のポートランド拠点のビルダーのバイクはやはり多く。
AHEARNEのサイクルトラックはド迫力。フロントラックにニワトリのぬいぐるみ載せてるのは笑いました。こういうところに個性を込めてくるのいいですよね。
メタリックブルーのBANTAMは昨年も居たの覚えてる。WALDのGIANTバスケットに合わせて作られたワンオフのラックが凄いんですよ。。。。(ヘッドチューブまん前に位置する溶接の集合に注目!)
この中でも元BREADWINNERのビルダー、今は個人として再独立したIRA RYANのミディアムリーチロードが非常にグッときましたね。
時代とは逆行したワイヤー引きシフトでリムブレーキなんですが、それこそ自分専用機でハンドメイドだからこそなし得る1台で最高だな!と思うんですよね。
(しかしアメリカの人はこの象徴的なmolteni orangeのロード好きだよなぁ)
molteni orangeといえば廃盤になったロードもイメージもありつつ(写真のは違うカラーだけど)、BlackMountainCyclesのバイクもちょこちょこ見ました。
駐輪場及びに駐輪場外で見かけることが多いのはリムブレーキのmonstercrossとキャリパーロードが2大巨塔。
mod zeroやLacabraは郊外の自然豊かなお住まい方の所有率が高いのかしら。
昨年と変わった光景といえば、やはりトム・リッチー御大が来るということでRITCHEYのバイクの数は非常に多く。
乗って会場に行くことがリスペクトの表し方の1つだと思うんですよね。
RITCHEYといえばなブレイカウェイを備えた分割仕様のバイクも数台。
広大な土地が故に飛行機移動が彼らはデフォでしょうし、分割フレームってアメリカの人たちにとっては馴染みある仕様なんだろうなと。
昨年は怪我で出展の無かった西のレジェンドのひとり、Rock Lobsterのバイクも同様に。
下の一緒に並んでたCX2台はたぶん友達同士なのかな?細かい仕様は違えど車種似寄りでスレッドステムはビルダー謹製でした。
このパーツのごちゃ混ぜ具合というのが機能を全うすることがバイクを構成する上で優先順位の第一にあって、不便を感じてたり壊れてしまったパーツを修理カスタムしていった結果なんだろうなと。
その価値観の中でついおざなりになってしまいそうな美意識はきちんとあって、道具としてこのバイクを乗り回すことが念頭にありながらも無頓着過ぎないと言いますか。感じて頂けるでしょうか。
数多く居るビルダーそれぞれの価値観があるわけですが、彼らが作り出すフレーム=価値観を憑依、添加したオーナー達だからこそバイクが格好良く見えるんだろうな、と思いますしハンドメイドバイクを志す上でそのプロセスを経てはじめて完成と言えます。
そしてそんな価値観の中で構成される、オールドバイク達はこうも輝いて見える。
エキセントリックハブを用いてシングルスピードコミューター化したLAND SHARKや、壊れてしまったフォークを現行品のフォークやハンドメイドのスペシャルなフォークに差し替えられたダートバイクと。
当時レギュラーだったものや最先端だったものをたくさん乗っていち性能、いち競技シーンとしては過去のものになったとしても新たに役割を全うすべく現行のパーツで補修して乗り続ける。
こうありたいなと思わせられる模範のようなバイク達。
そして彼らも先ほどのバイク同様軸足は道具としてありつつもただの道具でない。
そんな価値観の教科書のような存在であるSURLYをはじめとしたマスプロフレームメーカーのバイクはもちろんのこと数多く。
SURLYとALL-CITYが駐輪台数的にはツートップだったんじゃないだろうか?と思います。
フルフェンダー着用率が異様に高く、週5の足としての組み方をされているものが多し。
そんな組み方しているオーナーな遠出の時はそれ用のスペシャルなバイクをきっと持っているんだろうなと思わせました。
そんなビッグメーカー達の立ち位置に近づいている気がするCRUSTももちろんのこと。
セカンドバイク的いぶし銀で飾り気のない組み方の多いSURLYの側でちょっとヤンチャというか、
より自由な空気感はシーンに現れて時が経って多少見慣れた今なおやはり独特だな感じますね。
アメリカではEVASION人気が高し。
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現地に居た時は終始トンデモバイクが現れては喰らっての連続で興奮状態がデフォルトの異常事態。
(そんな様子は動画から伺えるかと思いますが)
Bluelug各店の駐輪場も時には会場に負けていないくらいのバイク偏差値ですが、アメリカバイクシーン最前線の駐輪場は一味も二味も違ったのでした。