一昨年に引き続き昨年のMADEでもワッサしたBTCHN bikesのタイラー、Tyler Reiswigその人。
彼が作り出すプロダクトはBluelugの数多くの製品群の中でも馴染みある顔ぶれの1つとして認知して頂けるようになったかな?と感じる最近です。
再入荷を求む声を多く頂いていましたが、個人的にも心待ちにしていた分が日本に着弾したのでみなさまにお知らせします。
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上からFLAT、LOW RISER、HIGH RISER、FLAT TRACKERがフルラインナップで揃い踏み。
LOW RISERとFLAT TRACKERはチタンとクロモリそれぞれ作ってくれました。
クロモリは前回同様ブラックのパウダーコートをメインに、チタンは素地のPlain Janeとそれまで店頭限定だったタイラーOMAKASEアナダイズドがwebでも初開放です。
それぞれハンドメイドならではなロゴのカラーリングはバラバラのアソート仕様になっています。
幅に少しばかり個体差がありますが、それもまたハンドメイドコンポーネントならではのアジでしょう。
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タイラーの出自の1つであるオートバイでのシーン、フラットトラックから着想を得た象徴的なバー、
フラットトラッカーは前ロットからマイナーチェンジがされていまして、ライズが大きくなっています。
クランカー成分高めのバーとして装い新たに。
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かなりライズが上がったので現Paul componentのスタッフであり西海岸のバイクコミュニティーにおける重要人物Travisが乗っている、RETROTECに付いているワンオフのバーを思い出しました。
仲良しの二人、実はこのユニクラウンのフォークもBTCHN製、さらにこれまた仲良しのPASS AND STOWの5Rail、この辺の格好良いモノを生み出す素敵な人たちはみ〜んな繋がってるんですな。
(そういやあの時トラビスが履いてたALTRA、おんなじの持ってて密かにアガったなー)
旧Ti Flat Trackerも1本だけですが上馬店にOMAKASEフィニッシュがご用意アリ。前の形の方が好きだった方は直接上馬店にお問い合わせ頂けたらと。
Ti、CrMoいずれもハンドルクランプ径はハンドメイドバー特有な22.2mmで作られているので、モダンな31.8mmクランプのステムで使用する際にはハンドルシムが必須です。
ハンドメイドバイクシーンに於いて欠かせない存在、削り出しフレームパーツ屋であるParagon Machine Worksのシムを是非とも合わせて頂けると。
NITTOのMT-8やPaul BOXCAR、THOMSONのX4あたりと合わせるとフェイスプレートとシムのツラがビタっと合うマッチングを実現出来ます。
この手のハンドルを使用することを前提に作られたステム、6ボルトクランプBOXCARとももち相性よし。
やはりシムなしのビタっと感は何者にも変え難いですし、そんなニッチなバーたちのためにこのステム作っちゃうPaul大好き。
それまで〜50mmまでのラインナップでしたが70mmも最近加わり、よりバリエーション豊かに。
そして今回のハンドルバーはいつもの4種だけではありません。
昨年MADEのショーバイク2台にも使われていた、目玉の1つであるチタン製のブルムースバーも今回着弾(!)。
このバー、ステム50mm突き出し想定の13°バックスウィープのフルチタンのブルムースバー、だけに留まりません。
ハンドルステム一体型のバーが故に調整の効かない「シャクりの角度」がヘッドチューブ角が寝たモダンなバイクに特にハマるような角度へグリップ位置が設定されています。
サドルに向けてクイっと小指側が上がるようグリップ位置が上向きになっているのがお分かりいただけるでしょうか。
他に類を見ないチタン製のブルムースバーの虜になった方は手にして頂けたらと。
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ハイパー余談ですが4月に行われる今年のシーオッタークラシック、
毎年恒例のシエラネバダとPaul componentがタッグを組んだスペシャルなショーバイクにはファルコナーのハードテイルにタイラーの手がけたTiバーが使われるみたい。夢の師弟共演的な1台に。
ぶっ飛んだomakaseアナダイズドのバーがインパクトを放っていますが、バイクの全容が待ち遠しいですね。
ハンドルと並んで人気のあるチタンシートポストも。
今回の新着弾は昨年のMADEで発表された2ボルトクランプのヤグラを用いたタイプ。
こちらはオフセットあり。
ストレートの1ボルトタイプもシンプルなPlain Jane仕上げが再入荷、
このヤグラに向かってパイプが楕円になっていくディティールが好きなんですが、
固定力の高い2ボルトクランプも捨て難し。バイクに合わせて選んで頂けたらと。
そして今回アパレル類がバリエーション増加。
スクリプトロゴのキャップが2種とフロントにシンプルBTCHNロゴが配されたフーディー。
どちらも色使いがBTCHNバイブス!コンポーネントお使いの方は是非に。
そしてトリは過去Paul componentから発売されていたクランクに対応するチェーンリングスパイダーが着弾。
「100% Pure ROAD(とMTB)crank」と銘打って10年ほど前に販売されていたPaulオリジナルのクランク、特にチェーンリング部分のトランプ柄ははじめて見た時の衝撃といったら。
Paulといったらこれをいの一番に思い浮かべる方も少なくないのかなという象徴的なアイテムでした。
しかし廃盤になった後、チェーンリングの歯を使い切ってから専用チェーンリングが新たに手に入らないという大きな悩みがありました。
チェーンリングがなければ使うことができないからとこのクランクを泣く泣く手放してしまった方も少なくないのかなと。
そこでタイラーが夢のドリームを具現化したのが一昨年のはじめましてのMADE。
既に会場を見て来た人たちが「BTCHNマジでヤバいよ、、、」と口々にするのを聞いてハードルはドカンと上がっていたわけですけども、
現物を見て軽々とハードルを飛び越えて来た途轍もない作り込みのこのバイク、そしてクランクに目をやったらば付いていたこのスパイダー。
あまりに見慣れなさ過ぎてPaulと共同開発でこういうクランクを作ったのかな〜?
と錯覚するほどに馴染んで見えていたのですが、え、コレ、スパイダー作ってんの!?と気づいた時の鳥肌。
このアイディアを考えたことのある人はきっと何人もいるでしょう、ただそれを実現するための技術力を持ち合わせているわけでもなく。
多くのバイクギーク達の夢の1つとして終わるはずだった妄想を具現化したのです。
Paulと同じカリフォルニア、チコに拠点を置き、繋がりも深く、このスパイダーを実現可能にするタイラーの技術力が組み合わさって実現されたというわけです。
僕らの好きなバイクシーンの中でも一際カルト的なアイテムであるPaulのクランク、眠らせている方は今この瞬間使うのに十分過ぎる理由が出来ました。
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※入荷が極少数の為、非常に心苦しいのですが店頭限定のアイテムとさせて頂きます。(追記3/31現在 完売となりました)
GEO SHIFTと銘打ったシートポストアングルを変更する一際オリジナルな機構を盛り込んだマウンテンバイクが展示の目玉だった昨年のMADE。
このトンデモ発想バイクの爆発的なインパクトでBTCHNのブースはひっきりなしに人が往来していました。
アイディアのぶっ飛び具合とは裏腹にロジカルにものづくりをするタイラー、3Dプリンターを駆使したプロトタイプの製品も熱量高く話してくれて、「今ヤベェもん作ってるんだよ、、、」とそう遠く無いうちに僕らを更にビックリさせてくれるビッグプロジェクトもあるみたい。
なおBTCHN(ビッチン)というブランド名はタイラー曰く、、、
「ビッチンという言葉は1950年代の西海岸のサーフスラングに由来しています。後にその言葉は1960年代のオートバイ文化に急速に入ってきて、その時代のおじさん達の周りで私は育ちました。父はまだ62歳ですが彼の仲間のほとんどは10〜20歳年上で、過激でクリーンでカッコいいものに対して彼らはいつも“man that thing is BITCHEN!!”と言っていました。子供の頃に学校で使ってトラブルに巻き込まれた最初のスラングでもあります笑。」
類稀なアイディアとその閃きをしっかりと形にしてくる確かな技術、BTCHNのコンポーネントからこれからも目が離せません。