上馬店からタニです。
本日は新しく入荷したRivendellのフレーム、”Lugged Roadini” のご紹介をいたします。
Charlie H.Gallopの時に「Blogが長いよ笑」と多方面に突っ込まれたのでコンパクトに書きます。
その名の通り、Rivendellが考えるロードバイクモデル ”Roadini” のラグ溶接バージョンになったニューモデル。(今までのRoadiniはTIG溶接でした)
今ロットのカラーは「ハイホーシルバー」と「ライムオリーブ」。
どちらも日に当たると表情が変わる、とっても良い色。
Rivendellといえば、あの美しいヘッドのラグにクリーム色の胴抜きってのに憧れるよね〜、って方多くいるんじゃないでしょうか。(こうなると旧TIGバージョンも輝いてくるのは人間の性か)
Charlie H.Gallopのブログでも書きましたが、この新モデルを個人的にもとっても楽しみにしていました。なんなら自分のバイクとして組んでそのバイクの写真でブログを書こうと企んでたくらい。(パーツも先に揃えてもうた)
だがしかし、元々の数量が少ない+すでに店頭で運命の出会いを果たして何本かはお客様の元へと旅立って行ってしまったので、自分が組むのは我慢しています。(このブログが上がってしばらくしても僕のサイズが残っていたら組みます、パーツ揃えてもうたし)
・・・
さてどんな人に向いているRivendellなのか?
「Rivendellなのにロードバイク?」ってちょっと聞こえは違和感不思議ですが、本国が用意したお手本ビルドを見ると納得。
名作ドロップハンドル”ヌードルバー”を装着したこの姿を見れば確かにロードバイクだし、
いわゆる定番のスイープバックバーを装着すれば、その佇まいはまさにRivendell。
他モデルに比べて重量的にも乗り味的にもクイック。
RIVに乗りたいけど鈍重なバイクにしたくない方、ある程度の速度感や、”踏んだらグンと進む”に快感を覚えちゃうタイプの方にピッタリなフレーム。
あるいは、ロードバイクは欲しいけどスポーツすぎるものはちょっとな・・という方。是非このフレームでシンプルでクラシカルなロードバイク・シティスポルティフに仕上げてくださいませ。
(本国スタッフアントニオのLugged Roadini、ハンドルの高さを見てください。ロードバイク=前傾姿勢でなくってもいいのがとってもRivらしい)
サイズ選びは恒例のPBH(股下)計測で判断します。2サイズ該当の方はドロップハンドルを意識するなら小さい方がこのフレームらしい組み方ができるんじゃないでしょうか。
-47cm = 74.5-77.5cm PBH
-50cm = 78-83cm PBH
-54cm = 82-87cm PBH
-57cm = 85-90cm PBH
-61cm = 89-96cm PBH
PBH計測はご自身でも簡単にできますし、ブルーラグ各店で無料で測りますので、サイズのご相談はお気軽に各店メカニック捕まえてくださいね。
どなたか僕のAll Road Bar Plusで組んでくれないかな。31.8のクイルステムも今なら少々ご用意ございます。
ーーーーここから蛇足ですーーーー
ここからは僕個人の解釈ですが、「Roadiniってどんなフレーム?」って説明するとしたら、
「ロードバイクの中で見るととっても異端児、とってもRivendellなロードバイク」
とも言えるし、
「Rivendellの中で見てもとっても異端児、他モデルと比べて異彩を放っている変わり種Rivendell」
とも言える、あっち側から見てもこっち側から見ても「異端児」を感じるフレーム、と思っています。(そしてそこがとっても魅了的なわけですが)
例えば、一般的な”ロードバイク”に比べて、
・43mmもの太いタイヤが履ける
・フェンダー泥除けもバッチリつけられる
・適度に長いチェーンステー=安定感のある乗り心地(Rivの考えでは一般的なロードバイクは短すぎる)
・快適な高さまでハンドルを上げることができる(スレッドステムは10秒でハンドルの高さを変えることができます)
・重いものを運ぶに適してはいないけど、カーボンロードバイクにはつけれないキャリア、ラックをつけることができる。
・・・など世の中のスポーティなロードバイクには出来なくて、Rivendellが必要と考えることがギッシリ詰まっている。ここが”ロードバイクの中で見たら異端児”なところ。
ではそして、Rivendellの他モデルに比べて異端児、とはどういうことか。
例えばわかりやすい指標として「チェーンステーの長さ」で考えてみる。乗り味にとっても影響のある、バイクのキャラを司る部位。
例えば↓これはJoe Appaloosa。
シートチューブ(縦パイプ)とタイヤの隙間を見てください、こぶし2つ分のスペースがあるのがわかるでしょうか。
比べてROADINIを見てください。
目でわかるその長さの違い。数値では同じサイズのAppaloosaとRoadiniで約5cmも違うんです。
”ロードバイクとしてはとっても長いチェーンステーであり、Rivendellとしてはとっても短いチェーンステー”を持つバイクということになります。これが僕がRoadiniに惹かれる理由。
「Rivendellのように安定感があるロード」でありながら、「Rivendellらしからぬ軽快さとクイックな反応を持つRiv」を実現しておるわけですな。
しかし、このショートチェーンステーとRoadiniの立ち位置的に「センタースタンド台座がない」という、必要な人にとっては超重要で大打撃な欠点もあるわけです。これもRivendellの中では異端児である理由になります。スタンドがマストな人はSAMかHOMER、Charlieに乗りましょう。
(もちろんチェーンステーに関しては一概に「短い方が良い」「長い方が良い」という話ではありません。自転車界の世論で言えば短い方が良しとされる風潮ですし、でも「長い方が実はいいんだよ」というのがRivendellグラントさんの考え方であり、昨今御大がデザインしたフレーム全てロングチェーンステーであるように、僕を含むグラント信者は「長けりゃ長い方が興奮します」という変態もいるわけで。僕は長いRivをすでに所有しているので短いRoadiniに乗ってみたいのです)
ーーーここからは記憶か妄想か、蛇足は加速していきますーーー
短いBlogを、と思ったんですが、なんかノってきたのでもう少しLugged Roadiniのことを考えてみます。
この写真を見てください。
Rivendellファンの間では有名な写真で、昔Radavistに載ったS&SカプラーカスタムのRambouillet。(この写真保存している方きっと僕以外にもいるはず)
そして見ての通り、年々Rivendellはグラントさんの設計思想に伴いチェーンステーが長くなっているので、Roadiniのショートチェーンステーはこういった「昔のRivendell」の面影がほのかに香ります。
そして今回のRoadiniの「ハイホーシルバー」はこのバイクを思い出した方も多いのではないでしょうか。
僕は最新のグラント節が好きですし、古いもの・もう手に入らないもの万歳!な考えは少ないタイプですが、この「昔のRIV感」の魅力も大いにわかるし理解できるので、この感じを脳内のテーブルに置きつつ、チラ見しながらRoadiniをビルドしてみるのはいかがでしょうか。
・・・
最後に、僕が惹かれている大きな理由。Rivendellスタッフの中でもマニアックな組み方を連発する、相当な自転車オタクであろうローマンのバイクを見ながら考えてみます。
僕個人的には、自分が乗る私物のRivendellに関しては、「全てのパーツがRIV.comに掲載のあるパーツだけでセオリー通り組んでどれだけ格好良く個性的にできるか」すなわち「Full Rivy」な組み方しかしないのがこだわりですが(もちろんそうじゃない組み方を否定しているわけではないです、あくまで自分のバイクの話)
でもこのローマンのバイクのように、
10s Campyのレバーに
SHIMANOラピッドライズのディレイラーを合わせちゃう変態組み。
ローノーマルのRDが親指レバーでスチャコン!!って動くのがたまらない感触なんだろうな。彼は変態だ。
ちょっと他のRivendellじゃできないような煮崩したようなビルド、組み方。
なんかRoadiniは、Full Rivy思想の僕でさえ、そんな変則ビルドも許容してくれるというか「別腹」を満たしてくれるような気がして。
それが先に話した「異端児」の要素が関係しているんじゃなかろうか、なんて思います。(なので僕ももし自分用に組むなら今回は「Full Rivy」から離れて組んでみようかな)
もちろんアルバトロスバーにレザーサドルにバスケットでTHE王道な佇まいにしても超格好いいし、ローマンのバイクのようにオルタナチブに別腹を満たしても良いし、両面の組み方にハマりそうなRoadini・・ここがそそるところなのです。
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(追記↓↓↓ LAの名店でも納車があったようなので貼っておきます。この方はドロップ+バーコンのクラシックなスタイルですね)
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「Rivendell的ロードバイク」でもあり「他RIVとは一味違うRIV」でもある。それすなわちRoadini。しっくりきちゃうかも、という方是非愛車の候補に入れていただけたらと。
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輪行か、はたまたハイエースに乗っけて、田舎道や林道を落ち枝パキパキ踏み締めRoadiniでかっ飛ばしたい。
やはりBlogは長くなってしまった。最後まで読んでくれた方ありがとうございます。タニでした。