上馬店のタニです。
今日は新製品のご紹介です。
フェチ的な部品の話をするとき、興奮の裏側にいつも「共感してもらえるだろうか」という少々の恐怖がセットで潜むと思うんですが、本日の主役は「Bar End」。
ハンドルの端の穴を塞ぐキャップのことです。皆さんはお好きですか、バーエンド。
こだわってもバイクが速くなるわけではない部品ですし、ハブやBBのように回転性能や耐久性が求められるわけでもない脇役ですが、大好きなパーツです。
そのバイクの雰囲気や、組み方、リテラシーに合わせて、仕上げに振りかけるパセリのように、いやパセリじゃないな、刻み海苔のように、いやそれも違うけど最後の最後にそのバイクにハマるものを見極めてバシッと付ければ、途端にバイクが ”仕上がります”。
バーエンドといっても様々で、
ローテクな手元のRivendellにはワインコルクのバーエンドを付けたくなるかもしれないし、
Gilles Berthoudなんかは得意のレザーで作っていて唯一無二、そのバイクによって、組み方や合わせるグリップによっても似合うものは違うべきと思います。
その中でもNITTOさんのアルミバーエンドってお世辞抜きで ”完璧” で、ボルト固定式で外れにくいのはもちろん、バイクを選ばないシンプルで美しい形状、そんでもって
23.8mmドロップバーサイズのEC-01ならこんなふうに、
22.2mmフラットバーサイズのEC-02ならこんなふうに、
バーエンドの外径とハンドルの外径とが「ピタッと」シンデレラフィットになっています。
このスチャッと感が堪らないし美しい。
このNITTOさんの2品版が傑作であるのは呪術総監部の決定で覆らないんですが、それでも満たされぬフェチ心。
無理を言って第3の「NITTO」を作ってもらいました。上記以外で個人的に猛烈に欲するサイズ、
向かって左がニューカマー、NITTO FW-25「Large Bar End」。
従来の2品版よりも大きな形状。
ピンと来た人は鋭い、
いわゆる「BMXサイズ」というやつで、BMXグリップに付属してくる大きな樹脂製のバーエンドのサイズにほど近い寸法でデザインしました。
でも決して、BMXのために作ったのではありません。
車種問わず、合いそうなバイク・グリップに合わせてほしくて作りました。
先行で入荷していたシルバー、ブラック、グリーンに加えてブラウン、ピンク、ターコイズの6色展開です。
・・・
このバーエンドを作るに至った経緯と、このサイズのバーエンドへの偏愛を書いていきます。
僕は自分のバイクに関してはOURYグリップ信者であると同時に、OURYに穴を開けてこの大きなサイズのバーエンドを差し込むのが大好きです。機能面や合理性ではなくて、直感ただ格好良くて好き。
(OURYの穴の開け方はコチラで解説しています)
説明出来ないけど大好き、それすなわちフェチだと思いますが頑張って”好き”の理由を説明しようとすると、
OURYなどMTB系の肉厚でフランジがおっきなグリップに、従来フラットバー用バーエンドのEC-02を合わせた時の、
この「真ん中にピョコン」に少々の違和感を感じていました。もっと大きなバーエンドがあったらしっくりくるんじゃ無いか、と。
そしてBMX用のグリップを合わせるようになりました。OURYにBMXなどの大きめのバーエンドを合わせると、
この投稿をInstagramで見る
この↑HUNTERの感じというか、海の向こうの憧れバイクにあるようなバイブスが出る気がするんです。
以降僕の性癖として「OURY+デカバーエンド」は定着していきます。
そんな中、なかなか100点満点のバーエンドには出会えませんでしたが、ついに暫定1位と出会います。
これです、ODI。
アルミ製、ボルトオン、ODIいつものBMXサイズ。
しかしかなり前にディスコンになってしまい、当時買い溜めしたものをセコセコ使っていましたが、ついに底を突きました。
これもBMX寄りのパーツなんでしょうが、僕を含むBMXに乗らない一部のフェチたちにも支持されていた”名作”でした。
(こうやって自分のバイクの写真を振り返ると面白いほどに「OURY+デカバーエンド」)
BMXがルーツのスタッフジャッキーに聞いたところ、「パークは金属製のバーエンド禁止のところが多いんすよ」とのこと。それがこのODI絶滅の理由でしょうか?
ちょうど目の前にある一周のトラックバイクにも同じものが付いてたので拝借。グリップをズラすとその寸法感がわかりやすいので勝手にズラしてみます、
ハンドル径22.2mmに対しこのくらいの大きさです。
この大きなアルミバーエンドを、肉厚グリップのサイドフランジに「ムニュッ」と押し込むようにつけるのが、フェチ的に超格好いいのです。
(ムニュッと)
(ムニュッと)
この大好きなサイズ感で、NITTO製で、NITTOさんのボルト固定システムと造形、仕上げの美しさを兼ね備えたバーエンドがあったら、最強なんじゃないか、過去のODIを超える100点満点なんじゃないか、というのが新作バーエンド開発の出発点でした。
こんなイメージで使って欲しい。
この投稿をInstagramで見る
そして合わせるグリップは、ここまで僕の嗜好でOURYばかり登場していまってますが、もちろんOURY専用品ではないです。
早速お客様や仲間たちがOURY以外の色々なグリップに合わせる大喜利を始めてくれてて、めっちゃ嬉しい。
実はODIそのままの寸法にしなかったのは、名作グリップESIのRacers Edgeに合わせたかったからです。
このツラ感がお好きな人きっといるはず。ESIにも付属のバーエンドじゃなくてこれを合わせて欲しい。
デジくんが愛娘と乗るOMNIUMに、
+ESIグリップで使ってくれてる。美意識高い系のメカニックに選ばれると嬉しいですね。
シャミはWTBのトレイルグリップの端をカッターで落として。
これもめちゃ収まり良い。素直にOURYチョイスしないところもシャミらしい。ガムカラーのグリップにブラックエンドもきっといいですね。
ウエンツは王道OURY。この感じ彼もおそらくHUNTERが脳のソースなのかな。
ジャッキーはルーツのBMXグリップと合わせて。元来の姿で使われてもうれしい。
サンタは夏に向けてニップレスとして。これは嬉しくない。
きっとまだ気づいてないグリップとの組み合わせがあるはずで、しばらくは色んなグリップとのマリアージュを試したい気持ちです。VANSとかロックオン系のものをまだ試してないのでどうなるか気になります。
(お連れさまと2色買ってテレコ作戦もとっても良いアイデア)
新たな刺客、大きなサイズのNITTOバーエンド、もしあなたのバイク、グリップに合う場合はぜひ手に取っていただけたら嬉しいです。僕が知らないグリップとの合わせ技を見せてください。
最後まで読んでくれてありがとうございます、タニでした。