こんにちは金子です。
久しぶりにSURLYの話。
TROLL?ECR?似てるけどちょっと違います。その名もBRIDGE CLUB。
(この橋の下で、ライドの休憩をしている時に閃いたバイク、そして名前なんだとか。)
BLUELUGではまだあまり組まれていないモデルだから露出が少ないけど、実はリリースからもう3年くらい経ちます。
自分が初めて触った、お客様の為に組まさせて頂いたBRIDGE CLUB。
のんびりした見た目とは裏腹に、機敏さと意外な進みの良さにギャップを覚えたのを昨日の事のように覚えてる。
この時から何故だか夢中になってしまった。
そして2年前、SURLYの本拠地ミネアポリスに行って空気感込みでまた好きになってしまった。
それからというもの、僕が接客させて貰う方々の琴線にはなかなか触れなかったこのモデル、良いバイクなのになぁと、悶々とした日々を過ごしていました。
待ってるだけじゃいけない。姿勢を替えてこちらから推していこう。
自分が思うBRIDGE CLUBの魅力を込めて、このバイクについて今日はお話ししようと思います。
そもそもこのBRIDGE CLUB、どんなバイクかと言えばいわゆるツーリングバイクです。
TROLLやECRなどの弟分だと思ってもらえれば。それだとしてもかなりマルチな積載能力を秘めている訳なのですが。
以下SURLY OFFICIALの原文ママ。
Bridge Club は、計画的または計画していない多面的な外出を目的としている。俺たちは全員、ダートツアーで時間切れになって、何回か舗装路をショートカットしなければいけなかったんだ。逆に、次回のロードツアーで発狂しそうになったら、Bridge Club で森の中を走り抜ける準備ができてるぞ。
「バイクツーリング」と聞くと、長い間忘れ去られていた高速道路、小さな町の奇妙さ、道端のアトラクションについて思い浮かべる人がいる。または、人里離れた誰もいない荒地に果てしなく続くぬかるんだ道や、緑ゆたかな森の道をすぐに思い浮かべる人もいるだろう。Bridge Club を使うと、君はデザートを手に持って、それを食べられるんだ!
ムービー、本国サイトの日本語での紹介を見て、ほー、なるほどなるほど…。ってなるけど、ここは日本。
忘れ去られた高速道路は探しても中々無さそうだし、
果てしなく続くぬかるんだ道も雨上がりの河川敷くらいだろうし、
デザートも大福とようかんが真っ先に思いつく。
少し本気っぽい感じが…って思ってしまった人は僕だけじゃないはず。
実はこの自転車は、もっと気の抜けた使い方をしていいんだって、
もっと肩肘張らずにぽけーっと乗れる乗り物、日常的に使える自転車なんだよって事を声を大にして言いたい。
そう思ってSURLYのインスタを見てたらそうそうコレコレ!!っていう模範的回答があった。
別にブロックタイヤを履かなくてもいいし、カゴだって付けていいしボトルケージに変なものだって入れていい。
僕らの住む町での使い方にとてもマッチするエブリデーバイク感。これは700cで組んでるね。
かたやコチラ。これはSURLYのスタッフが自分で乗ってるbridge club。ぱっと見、ギトギトした組み方だけれど不思議と生活感があるでしょ。
こんな風にワイルドなバイクにもなれる。
SURLY本拠地のミネアポリス、アメリカ北東部に位置するこの場所はかなり寒い。雪もそこそこ降る。
ファットバイクが生まれたのも、スチームローラーのタイヤが太いのも、クロスチェックが重宝されたのも多分この土地だからこその産物。
いわばこれは土地に根付いたエブリデーバイクなワケだけど、最初に紹介したのと対比が凄い。
そして、どんな風に組んでも違和感がないんだからこれまた不思議。
海外だとやはりビデオのように、ツーリングバイクとしてのニーズが多めだという事が窺える。
この人はカップル二人ともBRIDGE CLUB。そして、
彼女がだいぶ可愛い。憧れる旅をしている人達はいっぱいいるもんだ。いつか真似してみたい。
#surlybridgeclub
紹介したいけどしきれないから、是非見て欲しい。SURLYがどんな人にもフィットするなと見てて改めて思った。
今回こうやってブログを書こうと思った決定打は、スタッフバイクとしてまたBRIDGE CLUBを組む事が出来たから。
そして組んで思ったのは、僕たちが10数年前にSURLYを初めて触った時に感じた、
あの「SURLY」っぽさがビンビンに滲み出ているニューカマーだと強く感じたから。
ちゃんと血を受け継いで、それでも今のニーズには応えて、でもむっつりなところはそのまま。そんなフレーム。
いいねクイックシャフト。前後共に。ここにむっつりさを感じる。
SURLYの中でもTROLLやECRといった似た車種との差別化がここにあると思う。
「俺にスルーアクスルは必要ない。昔からあるクイックリリースが馴染みが良い。」
このバイクを企画する時多分、そんな風に感じてる人の事を思ってこうしたんだろうな。
リアエンドは138mmっていう微妙な数値。調べてみると、どうやら海外の完成車でクイックリリースのブースト規格(MTBのハブの最近の規格。フランジ幅を大きくする事によってホニャララ…。)があるようで、135mmと141mm両方対応出来る様にと馴染みの無い数値に。
タイヤクリアランスも、おお良いねぇーっ!!と大きな声出ちゃうぐらいにこれでもかってくらいに広い。履いている2.1インチが細く見える。
650bなら2.8インチ、700cなら40c、26インチは書いてないけどもしや…、って思ってしまうほど。
触る人、乗る人の好奇心を掻き立てられるリアバック。
このタイヤ付けてフェンダーも付くかな??とか、もはやファットバイクにできるんじゃ?!とか、
どんな思いつきも、お、やってみれば?って言われてるようで。
SURLY基本理念の「FATTIES FIT FINE」が分かり易すぎるくらい体現されている。
ちなみにお馴染みのCROSS CHECKとPACK RAT、当たり前のように組まれてるからあまり気にしてないかも知れないけど、
エンド幅は「132.5mm」です。これも同じく130mmのロードハブも135mmのMTBハブも両方使えるようにとこの幅になったそうな。
だからBRIDGE CLUBの仕様書見た時凄く嬉しかった。この変な気の利かせ方がすごくSURLYだと思ったから。
ヘッドセットは1 1/8のスレッドレス。文字に起こすと何のこっちゃ分からんね。
大丈夫、クリスキングが使えます。オーバーサイズってヤツ。
僕らのお店じゃ普通だけど、もしかしたら海外のMTBネットショップじゃ化石のように扱われていくかも知れない。それはないか。
5mの高さからドロップオフする訳じゃない。タイトなコースをキレのあるコーナリングする訳じゃない。
日常使いや時に行きたくなる冒険にはこれで充分。
もうバレていたと思うけどCRUSTのCRYDESDALE FORKをインストールしたバイクだからすでに原形を留めていない。
だけどこのカスタムだってハマるのがそもそも奇跡的。このバイクの素敵なバランスには両ブランドに感謝。
ちなみに元のフォークはコレ。これでもかってくらいにネジが付いているけど、このネジ、意外にあったら有り難い2020年現在です。
大体のラックと、ケージ類はこれでもかってくらい付きます。
うん、良いね。出来ました。大きさで気付いたと思いますがBOSSのバイクです。
この色の名前、illegal smileって言うんだけど、調べたらJohn prineって歌手がヒットした。
この歌なんだけど、何故この歌なのかはさっぱり分からん。
で、モデルロゴになっているキノコを調べる為に「illegal smile mushroom」って意味深なワードで調べたら今度は、
ますます分からなくなったけど一致するキノコが。mountain morel mushroomっていうのね。
これだ。
日本名はアミガサタケ。あ、怪しいキノコじゃなくて食用だけどちょっと毒があるのねフムフム…。
なんとミネソタ州(ミネアポリスがあるところ)の州のキノコでした。
地元に根付いたキノコが書いてあるバイク。
地元魂は忘れてないぞ。このバイクでSURLYの基本理念のABCをもう一度知ってもらおう!!そんな姿勢なのではと勘ぐってしまう。
新規格もトレンドもあるだろうけどとりあえず、純粋に自転車を楽しもうよってメッセージのこもったバイクに思えてなりません。
僕にとってはスチームローラーに次ぐ、SURLYのお薦めの一台です。
それでは。