こんばんは。
先日の休暇に個人的に初めてのアメリカとなるテキサス州オースティンへと友達を頼ってBMXを持って旅行へ行ってきました。
東京からはわずか約13時間、オースティンはアメリカのこの位置↓アメリカの南部、メキシコに接したテキサス州の州都です。
気候は温暖で夏はかなりの暑さになるみたいですが日本とは違って湿度もそれほどではないので不快度はそこまででもないとか。
この数年はIT産業を中心とした目覚ましい経済成長によって人口も増えているみたいです。
ぐんぐん地価や物価も上昇してるみたいですが、NYやサンフランシスコに比べたらまだまだ低いようなので、住みやすい環境を求めて移住してくるひとも多いとか。
僕が行った10月は暑さもだいぶ落ち着き、 少し雨の降る日もありましたが基本的にカラッとした気持ちのいい日に恵まれました。
オースティン市内を流れるコロラド川。
川沿いには自転車で走ったりやランニングするのに気持ちのいい道が整備されていました。
市街地はなかなか都会です。
いたるところでタコスなどの食べ物がトレイラーで売られていました。
滞在中一番よく行ったEl Chilitoっていうタコス屋さん。市内に何店舗かあるようです。
メキシコに近いだけあってタコス屋が多かったりメニューもスペイン語だったり。伝統的なコーン生地と小麦粉生地のタコスが選べます。
市内の有名なコーヒーショップ「Flat Track Coffee」。ここのロゴやグッズはRadavistやPOLARのロゴデザインでもおなじみのLANDによるもの。
LANDもこのオースティン出身で、地元のショップなどの仕事も多く受けているもよう。
https://www.workbyland.com
Flat Truck Coffeeではオーガニックなコーヒーやビーガンフレンドリーなチョコドーナツなども食べることができます。
オースティン市内でもおしゃれな人が来ている感じです。
この時は雨でしたが店内のほかパティオも気持ち良さそうでした。
テスサス出身の元プロロードレーサー、ランス・アームストロングの大きなバイクショップ「Mellow Jonney’s」も中心地にあってローカルライダーの交流場所にもなっているそう。
ある日は街中でこんなカッコイイバイクも見かけました。
***
BMX in Austin
僕がオースティンを選んだ理由はアメリカの中でもBMXがとても盛んな街だからです。
Chase HawkやTom Dugan、Aaron Ross、Joe RichなどのプロライダーやT-1、Mutiny,Empireなどのバイクブランドやショップがここを拠点としていて、世界中の多くのライダーが憧れの地の一つとしていると思います。また、BMXライダーのTajが作るバイクブランドFairdale Bicyclesもこの街を拠点としているようです。
ハウスパーク。
Chase hawkの動画でもよく見かけます。幼いころから上手かったChaseは12歳くらいでCultにライダーとして加入して今や世界でNo1のライダーです。
おそらく世界で一番有名なBMXショップのEmpire BMX。かなりの在庫数です。
実はFlat Track Coffeeなどのロゴを作ったLandは昔このEmpireで働いていて、Empireのロゴも彼の作品だそうです。知らなかった!
Empireの地下にはプライベートランプもありました。
ショップキャットのWAYLONです。
***
自宅の前を小さなスケートパークにしたローカルライダーの家。クレイジー過ぎて最高です!
ここはローカルライダーの家の裏庭にあるランプ。新しいT-1ランプです。数々の歴史を作ったT-1ランプは立ち退きのため解体され、いまはオリジナルの材料をベースにここにできたそう。
滞在中にはT-1のJoe RichとDennis McCoyと一緒に乗る機会がありました!!一生の思い出です…!!
***
CRUST BIKES
CRUST BIKESのオーナーであるMattはもともとBMXライダーで、以前はAustinで住んでいてT-1のJoeやRubenなんかと一緒に乗ったり遊んだりロードトリップに出たりしていたそうで、その周りの友人でCRUSTを所有している人も多いそう。
僕が滞在させてもらった友人もCrustのEvasionの製品前のプロトタイプを持ってて僕に乗らせてくれました。プロトタイプはシートステーもフォークもデザインが違ったり、フォークも現行はスルーアクスルでしがこれはQRでした。
後ほど登場するHanson Littleが作るREALMのハンドルバーバッグ。こちらもプロトタイプだそう。生地がいいですね。
カーゴフォークのついた友人のUS製のTrek。黄色いフェンダーが可愛いです。フロントのフェンダーは自分でぶった切って20インチサイズにしたそうで、元になってるTrekのフレームはビール6缶と交換でもらったそう笑
この日は市内のバイクトレイルを走りに行きました。
***
REALM DARK LABEL
途中、約束をしていたT-1のライダーで今はREALM DARK LABELというブランドでバッグを作っているHanson Littleの工房を訪れました。
右がHansonで、バイクにまたがったいるのがたまたま通りがかったプロBMXライダーのArron Ross…!OdysseyやSundayのライダーです!
ここがREALMの工房。いくつかの会社が入るシェアオフィスの中にあります。
REALMはもともとHansonのパートナーがやっているアパレルのブランドで、HansonはDARK LABELということで彼女にミシンなどの使い方を教わったりスクールに通ったりしてバッグ作りを学んだそう。
この日は以前通販で買ってくれたブルーラグのカタカナロゴTで出迎えてくれました。
右がHansonが最初に作ったバックパックで、左のブルーラグのnap bagがお気に入りで同じ寸法で作ったそう。
WALD 137用にサイジングされたバスケットバッグ。ロールトップが伸びてトートにもなります。大きい139用もあります。
生地づかいや色使いなどの感覚は一緒に作業する彼女の影響も感じられました。
こちらはHansonのCrust Evasion。初期の製品版フレームだそう。シートバッグもフレームバッグも彼のオリジナルだそう。
***
一時間ほどの滞在の後、REALMの工房を出てライドの続きです。
天気がよくて最高でした…!
途中で遭遇した友人元同僚。このCRUST Romanceurもクールでした!
Ultra Romanceよろしくなワイドなハンドルバー!
***
Barton Springs
ここはバートンスプリングスという湧き水の公営プールで、オースティンの名所のひとつです。一年中入れて、湧き水なので真夏でも冷たくて気持ちいいそう。飛び込み台からのダイブもOKです。
僕が入った時も確かに冷たかったけど天気がいい日だったので気持ちよかったです。オースティンにきたらマストなスポットだそうです。
この日は市内を40kmくらい走って、プールで泳いで、とても満喫した1日でした。
***
Tomii Cycles
主にカスタムオーダーでハンドメイドフレームを作る日本人ビルダー”Tomii Cycles”のNaoさんもここオースティンの在住です。以前ブルーラグでもトークイベントをしてもらったりとつながりの深いビルダーさんです。
この日は朝から約束をしてライドに連れて行ってもらいました。
前日の道とはまた違う、オン・オフ織り交ぜての道で変化に富んでいて街の雰囲気や自然の感じも楽しめました!
***
そしてライドのあとはTomii Cyclesの工房にお邪魔させてもらいました。
たくさんの機械や工具、パイプが並びます。
今はカスタムオーダーで大きいサイズのフレームを作っていました。
このフレームのフォークにはこれからダイナモのケーブルガイドを装着するようです。使い手の用途に合わせた細かい仕様が実現できるものオーダーフレームならではですね。
壁にはストックフレームであるCanvas(キャンバス)の各サイズのジオメトリやカスタムオーダーフレームのジオメトリも。これをもとに一本一本手で作られると思うとロマンを感じます。
こちらはCanvasに取り付けられる小さいリアラック。これもこの工房で手作りされます。
クラシックカー好きのNaoさんらしい雰囲気の工房です。ちょっと前までは古いワーゲンに乗っていたそうですが、今はフレーム作りに集中するためトラブルの少ない日本車に乗り換えたそう。
以前は多くのビルダーも住むボストンに拠点をおいて活動をしていたそうですが、ボストンが長くなったため気分転換的に数年前オースティンに引っ越してきたとのこと。
その頃からオースティンがいいところだという話を聞いていて、一度訪れてみたらとても気に入ったみたいで家族と一緒に移り住んだようです。
温暖な気候、自由な雰囲気、面白い街や人たち、比較的物価の高くないところがいいみたいです。
オースティン市内にはほとんどフレームビルダーはいないみたいで、オースティンに住む友人も初めてビルダーの工房を訪ねることができて喜んでいました。
もともと彫刻のアートスクールに通っていたりそういう仕事をしていたNaoさん。今もそのベースを大事にヘッドバッチはこんなシリコンの型によって作られるそう。
そして。
オースティン帰りの僕はその空気をたっぷり吸い込んだままの勢いでNaoさんが作ったストックフレーム”Canvas”を組ませてもらいました!
*TOMII CYCYELS* Canvas (Dark Green / Size 50)
フォークは標準でEnveのロードフォークが付属します。
各所にMade in USAだったりアメリカブランドのパーツを使いつつ、手元に余っていたパーツを使ったり、クランクやディレイラーなどはShimanoの105を使ったりで金額面のバランスをとりました。
深い緑はブリティッシュグリーンというイギリスのレーシングカーなんかでよく使われた色らしいです。オースティンのペインターによって耐久性のあるパウダーコートで塗られているそう。
フレームはもちろんヘッドバッチもビルダーによるハンドメイド
フレームカラーに合わせてスキンサイドのタイヤ、ブラウンのバーテープを選択。全体的にバランスの取れた色味になったかと思います。
タイヤは*VITTORIA* corsa clincher tire 。
軽くて素直な転がり、乗っていて気持ちのいいタイヤです。使ってるスタッフが多いのもわかります。
PhilのアウトボードBBやChris Kingのヘッドセットは以前乗っていたバイクからの使い回し。
ずっと使えるので長い目で考えて安心だし、乗ってて気持ちのいいフィーリング。ほかにもThomsonのステムやシートポストなども手持ちのものを使っています。
Canvasのコンセプトが「All Day Road = 一日中乗っていられるロードフレーム」ということで、1日乗るのに必要なものを携行するための小さなリアラックが付いています。
ここに専用のバッグをつけたり、Swift Ind.なんかのsaddle bagのバッグサポーターとしても使えそう。見た目のアクセントにもなってますね。
このオフホワイトはフレーム同様、古い車やminiなんかでよくある白いルーフをモチーフにしたとのこと。
前後ハブは耐久性の高いステンレスボディに軽さのバランスを加えた*PHILWOOD* 11-speed road hub。気持ちよく走ってくれます。
乗った感じは…ひと漕ぎ目からスーッと軽くて、スピードに乗ってグイグイリズムに乗れる感じ…スチール製ロードフレームの気持ちの良さに驚きました…!
スチールパイプのしなやかなしなりが心地よく、割と長めの距離でも身体に負担が少なくずっと乗っていたい感じ、コンセプト通りのAll Day Roadでした!
車体が軽いから家の中に入れるのも楽でいいですね。
気持ちよくスピードの乗る仕上がり、綺麗な溶接や繊細なディティール、など満足度も高い一台を組むことができました。
ましてや同じタイミングでフレームを作ったビルダー本人に話を聞けたり同じ時間を共有できたことはとても貴重で意味のある経験でした!これも作り手の顔がわかるハンドメイドフレームならではのことかと思います。
Naoさんありがとうございました!そして滞在中にお世話になったLoganもありがとう!
これで僕のAustin滞在記を終わります。
See you soon!!!