はじめて見た時の衝撃が一番大きいモノってなんだろう?
とふと思う時があります。
バイク部門であれば間違いなくHUNTER cyclesのBUSH MASTERを挙げます。
先日のアメリカ出張でPASS and STOWの展示車になっていたビルダーのリックハンター私物(PASS and STOWマットさんはリックと仲が良い)のバイクに乗せてもらったのは一生の思い出です。
冗談抜きで100回以上はRadavistの特集ページを見た(日本一周の旅費を貯めている時の励みの1つだった)し、
一時期パソコンの壁紙にしていたほど好きで自分の自転車史に非常に大きい影響を与えた1台でした。(今でもシャッフル壁紙の精鋭の中の1台)
それが故にアメリカで現物拝めた時の体温の沸騰具合は過去一だったやもしれません。
BTCHNのタイラーもリスペクトするHUNTER、
試乗してひとりフツフツ高まっていたら、「BUSH MASTER!!!!」って声かけてくれて共通の好きなバイクでアガって嬉しいワンシーンでした。
マットさんが夢は掴むものだろ!って言ってくれたのもアツかった。積年の夢が1つが叶った瞬間でした。
そんなマットさんが可愛かった写真も載せておこう。これはMADE撤収時。
サブちゃんと乗っている荷台の運転手はFrancesのJoshuaさん。(撤収手伝ったら乗せてくれた)
脱線し過ぎた!
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もしパーツ単位で考えるなら?
と思った時にこれかもなぁ、と思うのがこちら。
最近ちょくちょく乗っているバイクに付いているんですが、お分かりいただけるでしょうか。
もし真横から分かったらあなたは相当自転車お好きな方だと思います。
と言うか病気なので一緒に酒を酌み交わしましょう。
そう、ハンドルです。
Groovy Cycle WorksのLuv handle。
これを初めて見た時の衝撃はパーツ部門では1位だったんじゃないかなぁと思います。
この3本パイプを溶接した無骨な見た目もそうなんですが、当時自分がBluelugに通いはじめたくらいの時に上馬店にハンドペイントがされたものが鎮座していて、うわなんだこれすげー!と思ったのです。
こんな感じの。
今でも使っている上馬店の木のハンドル什器にBruce GordonのPage186バーと一緒に並んでたっけなぁ。
(アレは今更ながら借金してでも買わなかったのを後悔してる。カンチブレーキも。。。)
ビルダー自ら筆を取りペイントされるハンドルはどれも独特ながらハンドメイド感を強く感じて、心に深く刻まれた逸品としていつからか憧れの対象でした。
自分はハンドルからGroovyを知ったクチなのでハンドルのイメージが先行していますが、もともとはフレームを作るフレームビルダーさん。
アメリカは東の方、オハイオ州のフレームビルダーです。
独創的なカスタムペイントが施されたマウンテンバイクが代名詞的な存在。
彼が作るマウンテンバイクにはフレームと共にマッチペイントが施されたこのハンドルが付いていて、フレームと込みでやられちゃう必殺技的1本なんです。
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それから時が経ってBluelugの店頭からいつしかハンドルは姿を消し、俺もいつかは!!なんて思っていたわけですが。
そのいつかが2年前?でした。ひょんなきっかけで手元へと。
念じているとやってくるものですね。
そんな一本、今ほどワイドなハンドルがスタンダードになる前の当時感ある設定なので、
もう少し幅広かったら最近のダートバイクで調子良さそうだなぁ、、、
なんて思っていたわけですよ。
そんな中、谷さんもとあるご縁で手に入れていて、改めてこのハンドルいいですよねぇ〜
なんて話していたわけですが、未だハンドルを作っているのはSNSから伺えていたのと最近はハンドル幅が広いものを作っている様子。
「お願いしたら作ってもらえないかな!聞いてみようよ!」
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クリスマスを待つ子供のように落ち着きなく待っていたわけですが、本当にやってきたわけです。
寝起きでInstagram開いたらばこれもんですよ。ええ。
眠気が覚めたのは言うまでもなく。出勤して開口一番「インスタ見ました!?」
チタンパイプ3本を用いて溶接された3ピース構造は変わらず。
グリップ部分はかなり延長されており、18cm→22cmと全幅で8cmほど長くなっています。
そして今回はじめてのセラコート(!)もご用意。
セラコートは銃器等に使用されていたりする強力な塗装で少しマットでざらっと質感。
Astralのブラックのリムも実はセラコートに切り替わっている途中だったり。
そしてLuv handleといえばなスペシャルなペイント、仕上げが施されたものももちろんのこと。
セラコート及びにスペシャル系は全て1点もの。心惹かれてしまったらもうそれは運命かもしれません。
ちなみにLuv handleのハンドルクランプ径はパイプの都合上、25.4mm。
センターのパイプは25.4mm径のストレートのパイプを曲げ、溶接部分のみ潰してグリップ部のパイプと設置面積増やしているのが🔥。
現行の31.8mmのステムだとサイズ合わせのハンドルシムが必要になるわけですが、そのシムも合わせて用意して頂きました。
そしてこちらのシムもセラコート!一般的にあるサイズ合わせのただの金属板じゃなくて、センターの肉抜きとセラコートの合わせ技でハンドルシムですら格好良いです。
既製品では手抜かれがちなこんな小物もフレームビルダーが故の一手間で逸品になっちゃうのがニクいところです。
昔のあぜみさんのSURLY 1×1にしれっと付いているの今見ると猛烈に格好良いんですよねぇ〜
オーセンティックなスチールマウンテンバイクに付けるのが鉄板かと思いますが、どんなバイクでも手馴染み良いシェイプがいい仕事してくれる秀逸な1本です。
いつかは俺も!なんて思っていると自分みたく数年後とかになるかもしれないので、ご英断頂けたらと思います。
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ちなみにモデル名のLuv handleは腰回りの脂肪の意。
恋人を抱きしめた際に最初に手に触れる部位であることからだそう。
そんなネーミングのユニークさも含めてアメリカのハンドメイドプロダクツを感じる銘品です。