代々木公園店の松本です。
先日行ってきたイギリスで体験してきた事を少しずつみなさんにお伝えできればと思い、パソコンに向かっています。
イギリスの旅の一番楽しみにしていた、ブロンプトン工場の見学。
今日はその模様を。
ロンドンの中心から西に向かって電車で30分ほど行ったところ。グリーンフォードという街にブロンプトンのファクトリーはありました。
ファクトリーが新しくなって1年ちょっとだそうで、まだ建物自体は新しく、自分の思い描くガレージ感とは少し違ったクリーンな空間が広がっていました。
工場へ潜入します。(ドキドキ)
入り口から工房の中へ入ると、鉄の匂いと色々な機械が動く音。
スタッフが忙しく動き回る工房の中はとても暑くて、興奮と相まりクラクラとします。
フレームを溶接している模様も記録させてもらえました。
『KB』という刻印が左上に入っているのがわかりますか?
実は作った職人さんの刻印が入るんです。
すでにブロンプトンをお持ちの方はBBの裏を見てみてください。
塗装越しでも判断できると思いますよ?
あと、秘密のサインとかを残しているウェルダーさんもいるみたいです。
僕の想像はよくもわるくもビッグカンパニーという印象。
少し裏切られました。
もちろんいい方向です。
しっかりと物を作ることを、楽しむ姿勢が彼らにはモリモリと存在しました。
手作りを楽しんで、遊ぶことを忘れないこのサイン。
ハンドメイドシーンに憧れた僕は急に彼らを近く感じます。
300人が働く工場は各々のパートが分かれていて、自分の持ち回りの作業を確実にこなしながら、そしてそれぞれの作業の功績を拾い集めて一台のバイクが完成へこぎつけます。
精度の管理もCTスキャンで管理。
チタンもスチールも同様にこのクオリティコントロールがルールづけられているようです。
部品類のストックも効率よくバイクを組むために細かいものまできっちりと整理がされていました。
1日で最大300台のブロンプトンを組み上げるファクトリーの仕組みの片鱗を垣間見たいくつかの写真。
持ち回りの作業をこなして16人のスタッフでアッセンブルを担当します。
組み上げたばっかりのバイク。
彼がチェックをしてようやくパッキングへとたどり着きます。
こうして各国のバイクショップへと旅立っていくのです。
ここまででどれだけのスタッフの手が動いているのだろうか。と純粋に関心してしまう。
回転すしみたいに流れていったフレームが到着するのはペイントブース。
今野ボーイよりやや強面なペインターが、パウダーコートで塗りあげていきます。
この日はズーっっとホットピンクを塗っていたとか。
目が壊れちゃいそうです。
超イギリス人っぽい見た目だったので思わず。
ここからはミュージアムの写真です。
初代ブロンプトン
2代目ブロンプトン。これは創業者のハンドメイドのロットだそうで、高値(3000ポンドとか言ってたな。日本円で50万くらい?)でオークションで落札したものを展示しているみたいです。
2代目かっこいいじゃん。形戻らないかな。
3代目のブロンプトン。
3回の大きなマイナーチェンジをへて今の形になっているとのことでした。
どの代が好みでしたか?
初代はちょっと恥ずかしいかもですよね?
初めてブロンプトンというものを世に広めようとした時に、RALEIGHに出資をオファーしたみたいなのですが断られたみたい。確かに初代の見た目はちょっと。。危うさを感じる。
やっぱり2代目がいいなあ。かっこいい。
ブロンプトンという名前の由来はこの写真の教会から取られたんです。
初めて構えた工房から見えた教会の名前=ブロンプトン教会からネーミング。
意外と知らない人がいるかも。
手書きの設計図。
と初めて打ち出した時の広告。
イギリスをはじめ世界各国で愛し、重宝がられる、ブロンプトンというバイク。
イギリスでは成人式にブロンプトンが配られているの?くらいポピュラーで本当に色々な人に選ばれている同ブランドなわけですが、その裏腹にビッグカンパニーの温度感というのを透かしてみていた自分がいたわけなのです。
今回の出張でとてもイメージが変わりました。
なんだか人間臭さを感じられる部分が多々あって正直安心。
それを感じ上手く付き合いながら、彼らのグレートジョブに報いる使い方ができればよりよくブロンプトンというものと向き合える気がします。
意外と大人びてなくて、素朴なバイクブランド。
シンプルに言い表すならばそんな言葉が似合うかもしれません。
等身大の彼らの日常を切り取らせてもらって、そんなことを思いました。
それでは。