こんにちはこんばんは。代々木公園店サンバです。
前回に引き続き、Black mountain cyclesの話です。
アメリカ出張で訪れたBMCの本丸。
結局並んでいるバイクが気になってしまうのは自転車オタクとしての性。
パーツの組み合わせ方で自転車のムードもガラッと変わりますしメカニックの個性が光るのがやっぱり面白いところです。
特にマイクさんの組み立てる自転車の肩肘張っていないリアルな佇まいは僕も日頃大変参考にさせていただいていて、ご本人に会えたこの機会を逃せない!としつこいぐらい質問してしまったかも汗
車体の撮影もできたのでマイクさんの私物バイクをご本人の解説付きでご紹介。
以下ちょっとメニアックな内容になりますがご容赦ください!
Mike’s “Monstercross” 62cm
これは、私が長年にわたりメインのグラベルバイクとして乗っていた、初期のプロトタイプであるモンスタークロスフレームのひとつです。
もともと、ドロップハンドルとバーエンドシフターが装備されており、第一世代の M900 XTR リアディレイラーやリアハブなど、現在も使用されているのと同じドライブトレインパーツが搭載されていました。
フロントホイールも元々は XTR ハブでしたが、フラットバーに交換し、Pass & Stow フロントラックを取り付けた際に、シュミットのダイナモハブに変更しました。
オレンジ色のモンスタークロスを組み立てた後、このバイクは私の通勤用バイクになりました。
Mike’s “Cross” 62cm
これは、2013年にキャメロン・ファルコナーが製造した、米国製のフレームの最初の生産ロットのものです。
当時、私のメインのオフロードバイクだった茶色のモンスタークロスに代わって、ホワイトインダストリーズのVBCクランクセット(40/26リング)と11-36カセットを組み込み、オフロード用の非常に低いギアを実現しました。
当時、SRAMのシフターは同社のマウンテンバイク用ディレイラーと互換性があり、11-36の10速カセットが使用可能だったため、SRAM 10sのバーエンドシフターとSRAMリアディレイラーを採用しました。
サルサ・カウベルバーとシマノブレーキレバーは、クールストップパッドを装着したビンテージのシマノカンチレバーブレーキを作動させます。この組み合わせは非常に良く機能していると感じています。
このバイクは、初代グラインデューロなど、数多くの長距離オフロードライドやレースを共に戦った非常に楽しい一台です。
Mike’s “La cabra”
私の個人用バイクの多くは第一または第二試作機ですが、このラ・カブラも例外ではありません。2019年初頭の第一試作機です。基本的には59cmのMCDに前後タイヤクリアランスを追加したもので、大型の27.5インチ×2.6インチタイヤの適合性を確認するために使用しました。
近頃はオフロードで乗るのがお気に入りの一台です。低圧のボリュームタイヤは驚くほど快適でトラクションも抜群だからです。
長年愛用しているWTB SSTサドルを装着しています。これは史上最も快適なオフロード用サドルの一つです。
組み立てには初代GRXのレバーとリアディレイラーを使用しました。シマノは11速GRXリアディレイラーの最大スプロケット歯数を42tと公表していますが、50tスプロケットでも問題なく動作しました。
このバイクは一泊キャンプで星空の下で眠るのに最適だし、Bags X Birdフロントバッグを装着して森の中を一日中散策するのにも楽しいです。
ラ・カブラはオフロード走行時に驚くほど軽快なペダリング感覚を提供する、本当に楽しいバイクです。
Mike’s “Mod zero”
現在、このモッド・ゼロは私のメインのオフロードバイクです。
ポール製のディスクブレーキは強力で、手の力をあまり必要としません。年を重ねるにつれ、手の力が以前ほど強くないことに気づきます。
このバイクには、私の古いプロトタイプMCDに搭載されていたパーツが全て使われています。シマノの機械式シフターに、ウルフトゥースアダプター付きのXTリアディレイラーです。これらのパーツは今も問題なく機能しているのでそのまま流用しています。
チタニウム製のムーツ製シートポストで座り心地を向上させ、お気に入りのサドルの一つである古いアボセットサドルを装着。
最近アストラル・アウトバックリムでホイールを再構築し、48mmのルネ・エルスタイヤの美しいプロファイルを引き出しました。
新調したアウターシェル製バーバッグは、一日中続く冒険に必要な食料や装備をたっぷり収納できます。
自転車を組み立てる時にはまず、パーツ同士が常に良好に連携し、機能的に人間工学に基づいていることを確認します。フィット感と機能性は私にとって非常に重要です。組み立てが容易な自転車であることも重視しています。
– Mike Varley
自転車を組み立てる時に一番大切にしていることは何ですか?という質問に、”Just clean and simple”と即答していたマイクさん。
気を衒わずに自然な流れで選んだパーツで組み上がる自転車は真面目で実用主義なマイクさんの人柄を表しているかのようですね。
東京で生活する僕らがこれをまるまる真似する必要はないですし、それぞれの人に合った自転車の形があると思いますが、これも一つの参考例として。
僕はブラウンのカゴ付き通勤バイクに大分くらっちゃったので自分のモンスタークロスをガラッとカスタムしようと妄想中です笑
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最後にちょっと番外編。
ポイントレイズに訪れる前日にお邪魔したRitcheyのオフィス。
3部屋ほどの空間には所狭しとアーカイブのバイクやパーツが並んでいました。
そんなオフィスのバイクラックを眺めているとまさかのBlack mountain cyclesが!
話を聞くと若手スタッフのベイリー君の通勤バイクだそうで、急遽バイクチェック&インタビューを。
カンガルーベストを着てくれているのは昨年来日していたファーガスさん。隣のハンサムガイがベイリー君。
Baily’s “Monstercross V4”
これが僕のモンスタークロスV4、ブラックチェリーレッドです。
もう4年近く乗ってます!通勤や週末の地元トレイルライドに使ってます。
現在は1x仕様で、11-50Tのカセットと34Tのチェーンリングを装着。急勾配の登坂でも楽に登れる超ローギアが最高です。
リッチーのコックピットとホイールが軽量化と美観を両立させてくれています。
このバイクを永遠に乗り続けたいですね。でも、もっと頻繁に掃除すべきかも!
-Baily
Paulのチェーンキーパーは本当は必要ないのですが裾が汚れるからつけてるとのことでした笑
元々グリーンのモンスタークロスに乗っていたけど盗まれちゃったから同じフレームを買い直したみたい。
ベイリー君は他にもMash Steelに乗っていて、昨年のMADE会場にも来ていたそう。Mashはスケボーみたいな遊びバイクでモンスタークロスは通勤メインだとか。
僕もSteelとモンスタークロス、同じ車種を所有しているのでおんなじじゃん!と嬉しくなったり。パーツチョイスのセンスも最高!もっとお話ししたかったのですが時間の関係で手短に解散。
ベイリー君いつかまた会いましょう〜!
ポイントレイズでも、SF市街地のRitcheyオフィスでも、たくさん自転車を見てお腹いっぱいになったMADEの駐輪場でも、一週間の滞在の中でも何だかBMCに巡り合うことが多かった気がします。
派手さはなくても何故か気になっちゃうBlack mountain cyclesの魅力をこれからも研究していきたいですね。
本日はこの辺で。
ヨヨコーサンバでした!