待つ時間って本当嫌ですよね。
行列店で並ぶのも嫌いだし、待ち合わせで遅刻された日には、、
でもその後に料理が美味しかったり、期待以上のことで上回ると”待った甲斐がある”に変換される不思議。
今回はハンドメイドバイクをオーダーした話です。
さかのぼること5年前(2019年)の9月。
携帯電話の着信が入り画面を見ると谷さんから”IF/”INDEPENDENT FABRICATION”)のこのモデルがカッコいいんだけどオーダーしない?26×2.3、Vブレーキでオーダーするね。と連絡が入ります。だいぶ唐突かつ一方的な内容ですね。画像を確認するとクルーザーのひな形にあたるらしい”ROADSTAR”というモデル。
たしかにかっこいい、いつかはハンドメイドバイクをと憧れもあるけど、今なのかと少し気後れ気味ではありました。
オーダーする際に必須な採寸を経験したことなかったので、とりあえず次の週には上馬店へ向かい済ませました。でもよくよく考えるとマウンテンバイク1台持ってるし、以前から欲しかったRivendell clem smithの影がちらつきます。通勤とか考えるとギア付きで出番が多い方がいいかなと思い、この時は一旦オーダーを保留にして貰いこの話は立ち消えました。
それから2年が経った(2021)月の9月
また谷さんから通知が入ります。”IF”で実験したいことあるんだけどオーダーしない?と。
毎度一方的な連絡です。今回は実験の要望、あの2年前の記憶が呼び起されます。まずい、これ前にもあったやつだ。なかなか試してみたいことあるからって他人にお金出してくれないって言えないですよね。でも悪い人じゃないんです。自転車に対する探求心がそうさせてしまうんでしょう。
まずは話だけでもと聞くと仕様は26インチのシングルスピードのマウンテンバイク。前回諦めたモデルとは違うけど重なる部分も多い、これはかっこいいバイクが出来るんじゃないかと実験の被験者を承諾しました。
そうと決まればすぐさまオーダーの手筈を整えます。すでに2年前に採寸は済んでいたこともあり流れはとてもスムーズです。
[ 実験したいこと ]
・狙いはHUNTER CYCLE GopherとSURLY Lowsideの中間みたいなバイクが出来ないか。
・機能性はGopherのように街乗り、パンプトラック、トレイルも走り、スティールフォークで見た目はOLD MTBのような感じで。
[ オーダーするにあたって”IF”へリクエストしたこと ]
・26” Deluxe(MTB)をベース。あとはおまかせ/BB幅/タイヤクリアランスなどなど
・スティールフォーク
・Single Speed
・用途は地元、近距離通勤のクルージング。バニーホップ・ダイエット・エクササイズ。(後ろ2つはよくわかんないですね)
こんなことをこちらのシートに記入していき提出しました。
返答を待っている間は、いろいろネット検索しながら完成形のイメージを膨らませます。
少ししてから”IF”社からジオメトリー表が届きました。良さそうなかんじです。
主な仕様は26inch / MAX 2.2inch / BBは68mm / V-brake / リアエンド135mm
さらにここからフォークの肩下短くした方がかっこよくなるよとIFのウェルダー担当の方からアドバイスを貰いこここからさらに手直しが入ります。そうして正式にオーダーの運びになりました。
先程掲載させてもらったバイク画像はIndependent Fabrication Owners’ Clubというサイトから拝借してます。
その名のとおり様々なモデルを見れてとてもありがたいんです。個人でやられてるようですが、ちゃんと公式のお墨付きをもらっているようですね。見入ってしまうのでお時間にある時にぜひご覧ください。
そして時が経ち2024年6月
長かった。ハンドメイドバイクなので納期に関しては重々承知しているのですが、オーダー後の数か月経った頃にコロナウイルスが蔓延し、自転車業界も資材の不足、工場の停止など大きな影響がありました。
“IF”社も同様に資材不足の影響を受けることになります。今回はもう製作されずに流れてしまうんじゃないかと半ば諦めていました。自身も環境が変わり一児の父に。洗濯って大変だなって感じる毎日、届かないならこのお金でドラム式洗濯乾燥機買ってやろうと物色を始めた矢先、ついに構想から5年ついに到着しました。
谷さんからフレームの画像が送られてきてまず確認。いい感じです。
そして温め続けたパーツで組みつけを進めてもらいます。所有しているマウンテンバイクからいくつか移植して、制動系パーツはSHIMANO DXR 、駆動系パーツはWHITE INDUSTRIESでまとめました。
手元のレバーで調整出来るのが一番楽ですが、今回は節約してKindshockのサドルレールマウントのドロッパーポストを取り付け。サドル下のレバーを握ることで座面の高さを調整できます。
組み上げてからは感触を確かめながら深大寺の周りを走り回る日々。街乗りだけじゃ物足りない。せっかくだからダートで走りたいと谷さん、金子さんが主宰の”月例MTBに参加要請を出します。
事前情報で坂道結構きついよと聞いたのでギア比を出来るだけ軽く、ハンドルは使ってみたかった“BTCHN”のハイライザーバーに交換していざ出発。当日はシャミにピックアップして貰って他のメンバーとは現地近くで集合します。
レンタカーチームも出発します。YouTube担当サブちゃん
左からデジ君、谷さん、ジャッキー。そして写ってないけど床屋HUBからは長岡さんも参加
そして到着。着替えと荷解き進めます
いざコースへ入る前にせっかくだからと記念撮影してもらいました。緊張してるのかなんともいえない表情ですね
意気込んでデジカメ持って撮影してたんですが、坂道きつくて撮ってる暇がなかった。
それに撮った写真は休憩中か常に置いてけぼりで遠くに見える背中の面白味の無い写真ばかり。
ここからはYouTube担当サブちゃんが撮ってくれた写真でおとどけします。一番元気に走り回ってた本人の写真が無くて申し訳ないです。デジ君、ジャッキーはシングルスピード、長岡さんはダートドロップで攻めてます
いやー 走ってみて楽しかったです。サスペンションもギアも無いけどそれでいい。そんな不便も楽しめました。
ピストから自転車に興味を持ち、長距離は苦手で自転車を乗る時は通勤くらいになっていたこの頃。次々迫られる判断、操作誤ったら大怪我するなっていうスリルで体力と頭も使い発散されます。
初のハンドメイドバイクのオーダーは実験として始まり、結果はというと個人的には大成功です。言いだしっぺの谷さんにはそういえば何も言われてないけど、新たに楽しむきっかけを与えてくれたことに感謝として締めさせてもらいます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
”INDEPENDENT FABRICATION”のご相談はBLUELUG上馬店にてお受けしています。
ご興味ありましたらぜひご連絡ください。
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