”Independent Fabrication”

永く自転車に乗っている方はきっとご存知だと思うし、初めて見る人はきっと目に焼きつくであろう、この王冠のヘッドバッジ。

アメリカはニューハンプシャーのハンドメイドバイクメーカー。

1995年創立、僕なんかが自転車に乗るずっとずっと前からシーンを牽引してきた、歴史あるアメリカンハンドメイドバイクの代表的な存在。

ハンドメイドバイク。身体の寸法を採寸して、図面を起こし、パイプを選んで、その一人の人間のために手作業で造られたフレーム。

・・とか力んでちゃんと書こうとすると、背景や歴史も深いブランドだし僕自身の憧れというか畏怖というかそっちの成分もあるので書くのが難しいですが、

INDEPENDENT FABRICATION(以下IF)のフレームを取り扱いがスタートします。

まずは実物を見ていただきたくてストックフレームが3本が届きました。
入荷したのは、

TRACK “crown jewel track”
ROAD “crown jewel”

GRAVEL ROAD “gravel royale”
僕らが今お店で扱えるバイクの中で、最高の品質のフレーム、と言い切ります。

もちろん採寸を経てのカスタムオーダーも承ります。

フレームサイズはもちろん、細部のディテールや仕様、乗り味やニュアンスまで伝えてオーダーすることができます。

(↓昔のものですが、ビデオ格好いいので見てください)

職人が、手で作り上げる工程。

その昔、僕が自転車屋さんになる前、好きなバイクショップ達からこぼれ出る”ハンドメイドバイク”という聞いたこともないキーワード。「そんなものがあるんだ」と徐々に徐々にじわじわと影響を受けて、その憧れを膨らましていました。

(そのうちの一つがブルーラグのブログで、AZEXY師匠のアメリカ出張ブログだっただろうか ↑当時保存してた写真を発掘)

そして数年後、上馬店ではたくさんのハンドメイドバイクを組ませていただいて。

でも世の中の流れだったり、僕らもいろんなバイクやメーカーさんを知って、RivendellやCrustのように量産だけど作り手の温度や考えが詰まった素敵なバイクも扱うようになって。

同時に為替だったり材料費の高騰だったりで、ハンドメイド、特に個人のビルダーさんのフレームはなかなか高価なものとなり。全盛期よりもハンドメイドバイクを扱う台数は減ってきていたのがここ数年でした。

でも僕は諦めきれなかった!ハンドメイド、乗りたいし乗って欲しい。

あれからまた時が経って、ANTやGEEKHOUSE、ルーツであるFAT CITY CYCLES、IFにまつわるビルダーさんたちのバイクを通して少しは僕らも成長させてもらって、2週も3週も想いを馳せ、闇雲に憧れていたあの頃よりきっと今ならうまく伝えられるんじゃなかろうか、というのがトリガーになりました。

数あるビルダーさん、工房の中で、IFを選ぶ理由はたくさんあるのだけど、TRACK BIKEを含む全車種を作れるところや、他のHANDMADE IN USAのフレームよりもお求めやすいところも、長すぎない納期やオーダーの中のレスポンスの速さも今IFをやりたい、乗って欲しいと思った理由です。

チタンやカーボンも扱うIF、レースバイクや競技機材クラスのバイクももちろん作れちゃいますが、それは乗る人に”合った”バイクを作る達人達。通勤に使いたい人はそうオーダーすれば良いし、休日どんなライドをするのか伝えれば、それにフィットしたフレームを設計してくれます。

昔まっちゃんがオークランドのバイクショップ見たこのバイク。数年後こんなバイクが東京を走ることになったら、僕は鼻血が噴き出るでしょう。

普段僕らが心がけている、その人に合わせたバイク、その人らしいバイク。そんなバイクをIFのフレームで組ませていただけたら、僕らの役割というか冥利につきるというか、僕らが今IFのフレームを始めた理由になると思います。

そしてそして(長くてすみません)IFと一つ屋根の下でハンドメイドでバッグを作るメーカー、BAILEYWORKSのバッグたちも合わせて入荷しております。


ずっと扱ってきたメーカーさんで、最近ちょっとお休みしていたけど、あの頃と今が点と点が線な感じで、今だから新鮮に映る。

 

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良いものを地に足つけて、きちんとしっかりと作られてると。バッグもフレームも流行りもしないけど廃れもしなくて、でも手に取ると品質がグッと伝わって大事にしたくなっちゃう感覚、です。

 

だいぶ長くなっちゃいましたが、IFのご紹介でした。最後まで読んでくれてありがとうございます。