こんにちは
上馬店より一周です。
先日BlackMountainCyclesより着弾したニューカマー、monster crossのお話をしたいと思います。
マイバイク兼店頭試乗車として組みましたので、そちらのお披露目も兼ねて。
monster cross (52)
僕らのお店に来るのははじめてなので新顔と言いましたが、このフレームとロードフレーム(現在は残念ながら廃盤)の2本でバイクメーカーとしてのBlackMountainCyclesはスタートしました。
1990年、オーナーであるマイクさんは唯一持っていたラグドのクロスバイク(所謂なクロスバイクじゃなくてサイクロクロスバイクね)を作りました。
当時はまだ太いタイヤが履けるクロスフレームがなく、28cないし32cが限界だったそう。
そのバイクはレースをするために作ったわけではなくトレイルや未舗装路を楽しむ為に作ったバイクで、これよりも太いタイヤで走れたらもっともっと楽しいのになと常々思っていたそう。
時は経ち2007年、BMCのスタートに伴いサイクロクロスのフレームをデザインするきっかけがやってきたマイクさん。
過去17年間感じていたドロップバーバイクに求めていたものを盛り込んで完成したのがこのモンスタークロスというフレーム。
このフレームは誕生してから4度のマイナーチェンジを行いこの現行、V5の形となっています。
700x50Cのゆとりのあるタイヤクリアランス、フォーククラウンには名作、PACENTIのparis-brest-parisフォーククラウン。いつ見てもこのクラウンは格好良いですね。もいっこのMTBクラウンも好きですが。トップチューブの3連ダボもそそります。
ルーツであるsalsaやWTB、親交ある西海岸のコンポーネントを織り交ぜての1台に仕上げました。
毎ロット、フレームカラーが素敵なBMCですが、カラー決めにまつわる話が個人的に好きです。
マイクさん曰く「色はストーリーを語る」今回のmonster crossは「Kinda Blue」
カラーを考えるタイミングでMiles Davisの「Kind of Blue」をたびたび聴いていたことからこのカラーになったそう。
60年代のVWライクなカラー、ちょっと埃っぽく、暗すぎず明るすぎず。
なんでも取り付けて良いし、とにかく自由!ジャンクにカオス!というSURLYのような考え方ではなく、自然な流れに沿ってパーツを選び1台組み上げるというのがBMCを格好良く(ここ重要)組むコツ。
例えばRivendellを組む上でグラントさんの思想や美意識が不可欠なように、BMCのバイクを1台組むのであればマイクさんの思想や人柄を理解、反芻することによって格好良いバイクに組み上げられます。
是非翻訳片手にBMCブログのバックナンバーをDIGしてみてください。バイクもそうですが綴る文章もユーモア溢れていて人として好きになっちゃいますし、そんな人が作ったバイク達に跨りたいなと自分はいつも思っています。
クソカッケーな俺のバイク。これから汚すのが楽しみです。
文章や写真だけでは魅力を伝えきれないというのは歯痒いものでして。なんだこれ、、、と電撃走った方は店頭でお話させて頂けたらと。
大好きなので少々暑苦しくなってしまうかもしれませんがご容赦を。
“どこのメーカーのどんなバイクだとしても「なんでもできる(do it all)」ものはありませんが、このバイクはほど近いです。 サイクロクロスバイクはサイクリストが「1台だけ持つなら…」というリストの中に必ず入っています。 このmonster crossは私の「1台しか持てないなら…」というバイクです。”
自転車と長い年月向き合って、自身が乗って納得するフレームまで作ってしまうような自転車愛溢れる人がそこまで言い切れてしまうバイク、そんなん最高に決まってるじゃないですか?
また今回のmonster crossと一緒に今ロットのLacabraも着弾しています。
谷さんが夜な夜な鼻息荒げながらマイバイクの組み付けを進めている最中です(谷さんが自分のニューバイク組むの久しぶりに見た)
今回はこの辺で
それではー
いっしゅう