上馬店のタニです。

今日は前回に引き続きハンドルの話です。

オリジナルのドロップハンドルバー「All Road Bar Plus」が再入荷いたしました。

初回入荷があっという間になくなって泣きました。1stロットを手に取っていただいた方、ありがとうございました。ご用意できなかった方、お待たせしました。ようやく2ndロットが日東さんより届きました。
*ANT* touring bike
詳しい形状や仕様、ハンドルのご説明は、同じ文言書いちゃいそうなので 初入荷ブログ を読んでいただくとして、簡潔に言うと

「速さ」じゃなくって「快適さ」をじっくり考えて作ったドロップハンドルです。

入荷以来いろんな車種・フレームに取り付けてもらって、「え!そのフレームに付けてくれるんすか!」なんて作ってる時には想像もしていなかったバイクが沢山生まれて感無量でした。

そしてサプライズ、

尊敬するULTRADYNAMICOのパトリックより「あなたのバーをゲットした!LOVE EM!」と。めっちゃ嬉しかった。

ヌードルバーの子孫ドロップハンドル、ぜひお手に取っていただけたら幸いです。

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ハンドル自体のご説明は沢山したので、このハンドルを選んでくれたオーナーの、とあるフレームのバイクチェックにお付き合いください。
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* Track Bike

ハンドル以前に、このフレームなんじゃい!BMCってTrack作ってたの??ってところだと思うのでフレームの説明から。
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
2023年のMADE BIKE SHOWツアー&アメリカ出張にて、オークランドのバイクショップKING COGの天井にて見つけた謎のトラックフレーム。最初はBMCだなんて思いもしませんでした。
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
マットブラックにペイントされていて、この写真の様ないつもの位置とは違う場所に貼られたBLACK MOUNTAINのデカール・・僕も相当BMCのファンだし、何よりBMCマイクさんを崇拝するBMCオタク一周と同行でしたがその場では
「これ本当にBMC??」
「いや、どこか他所のブランドのトラックフレームにBMCのデカールを貼ったものなんじゃないすか」

って話に落ち着きました。KING COGの店長ショーンも「I dont know..」ってリアクション。
Black Mountain Cycles SHOP TOUR
その数日後、BLACK MOUNTAIN CYCLES本丸に訪問したのですが、なんとBMC店内に同じトラックフレームのサイズ違いを発見。

興奮してマイクさんにこのフレームの正体を聞いたのでした。KING COGで見たあれは本物なのか??
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
「おそらく私のフレームだよ」「少ないけど試作品を何本か作ったんだ」とのこと。それが流れ流れてオークランドに。目玉が飛び出た。慌ててKING COGに連絡、確保。この時の僕の慌てぶりには目を見張るものがありました。

同時に日本に渡ったマイクさんサイズのもう1本はデカールが正しい位置に貼ってある完品だったのですが、
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
こちらの個体はデカールとペイントが不完全だったのでリペイント&マイクさんにデカールを手配してもらって再構築。

そんな奇跡のフレームを上馬店の天井で見つけてしまったオーナー、サイズがピッタリだったのも、運命だった・・
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
そんなフレームに、このハンドルを選んでくれてありがとうございます。超嬉しい。僕は自分のバイクだと地味な色のアメリカのバーテープばっかり選んじゃうのでこの真っ黄色のCinelliのチョイスはとってもグッときました。

今だとついパーツ選びもアメカジに傾倒しちゃうのですが、マイクさんの世代の方って、憧れのパーツやロードバイクシーンはヨーロッパだし、そっちの成分が入っている人が多い(MikeさんもMASIの設計やっていたり、ビンテージCanpagnoloに明るかったり)加えて
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
このトラックエンドもCampagnoloタイプであったりして、
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
それをすくい取ってブレーキもCampyを選んでみたり。
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
真っ黒けっけを避けて、いまだにシルバーのコンポーネントを作ってくれる(尊い)Ritchey Classicで揃えて、
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
サドルはFlite、ハブはPHILWOOD。この混ぜ感完璧だ。僕のサイズで同じバイクください。
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
このヘアラインシルバーのPHILハブも、当時無くなることを見越して買っていたオーナーの先見の明か。
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* track (56)
タイヤクリアランスが25mmだったり、所詮は製品版でないプロトタイプ。今のMASH STEELやSTEAMROLLERに劣っているところはもちろんあるのだけど、運命の出会いというか、検索しても出てこないフレームとか、オンラインストアに載っていないバイク。そんなのがたまーーにぶら下がっているバイクショップになりたい。組んでくれてありがとうございました。

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再入荷したAll Road Bar Plus。今回もこのハンドルでドロップデビューしちゃう人がたくさん居ますように。トラック、ロード、グラベル、ツーリング、ドロップバーMTB、もしくはドロップバーなのにゆったりと走れる様なポジションのバイクに。車種問わず使えるドロップハンドルです。

・・・あとちょっとだけおつきあい下さい。このハンドルを付けてくれたバイクでお気に入りがまだまだあるのでちょっとだけ見てください。
*BLACK MOUNTAIN CYCLES* monstercross (56)
*BLACK MOUNTAIN CYCLES*monstercross (56)
このMONSTERCROSS2台。どちらも長身オーナーでフレームサイズパワーもあるんでしょうけど、ハンドル形状で煮詰まってうんうん悩んでいる時に脳内に想像した理想のイメージは、灯台の様に目指した脳内理想はきっとこんな感じだったはず、格好いいです。選んでくれてありがとうございます。

ブラック、シルバー2色、それぞれS,M,Lサイズがございます。少々特殊な形状なのでぜひ握って欲しいですが、ご遠方の方は以下を参照してサイズを選んでいただければと。
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・Sサイズ—下ハンで440mm、上ハンで420mmくらい。ロードやピスト、CXでアクティブに乗る方、「ドロップはいつも42です」って方に。
・Mサイズ—昨今のグラベルバイクや〜50mmほどのちょい太タイヤもコントロールしやすい、肩幅よりやや広いハンドルが好みの方に。
・Lサイズ—ZEITGEISTなどの大きめのハンドルバーバッグを飲み込めて、積載、パッキングしちゃう方、もしくは55mm以上のMTBタイヤをぶん回すバイクに。
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最後まで読んでくれてありがとうございます、タニでした。