今日の上馬日記です。

なんか今日の休憩は手頃な感じでいいや、と思いコンビニでおにぎり(鳥五目とちょっと高いシリーズのイクラ)をレジに持って行きました。

そしたらレジの女の子が「おにぎり温めますか?」と聞いてくれました。優しい。日が落ちてちょっと寒いからだと思います。でも休憩サクッと目でいいやと思っていたので「あ、大丈夫です」とお断りしました。

食いながらじわじわ思ったんですが、ぶっちゃけイクラ温めたら駄目やろ、と思ってきました。イメージだけど火が通ったらきっともう、BB弾くらい堅い、と思いました。

今日の上馬日記は上馬店で最近組ませていただいたバイクチェック、今回はギア変速のないシングルスピードってテーマにフォーカスして行きます。

まずは最近発表されたMASHの新フレーム”STEEL”の前身にあたるこちらから。

*MASH* work frame

MASHが作るクロモリのフレーム。僕含むとある世代はアルミのエアロチュービングより細身のクロモリパイプのバイクの方がより”MASH”を感じる方も多いんじゃないでしょうか。

「ピスト、トラック」と「クロス」。彼らのライディングの象徴する二つの要素から成っていて。キンキンに速く組んでも、傷だらけのフロントラックに過積載の段ボール積んだりも馴染むような彼らのスタイルの幅、そしてシングルスピード。それは色濃く新しいフレーム”STEEL”に引き継がれています 。

MASHのフレームは数に限りあるしなくなったらそのままフェードアウトなので、手に入らなくなってからお問い合わせが来る率No. 1なのですが、このオーナーは去年お店の最後の一本、滑り込み。

まずはフレームを抑えてもらって、そのあとじっくりパーツも吟味していただいて。お店で度重なる打ち合わせを経て完成しました。ヘッドセットのchris king、マットスレート(つや消しガンメタ)を選んでいただいたあたりから「あー、格好良くなるなこりゃ」という予感はモッコリしていましたが。。

サドルはコンコール、足元は競輪SUGINO75。この辺はオーナーは元々長くSURLY乗ってる方なので、なるべく今乗っている初号機と被らせたくない、全くちがうキャラクターのバイクにして楽しんでホスィ、というこちらの想いがありました。

なのでフィクスドギアで、ゼロベースから練習したり徐々に慣れていく感覚、自分のものになっていく感覚を楽しんでほしいです。(リムをH plus SONではなく 現行USA VELOCITYをご提案したのもオマージュ!わかりづらい!でもこのフレームの長所、クロスのニュアンスで後々フリーギアに32Cのクロスタイヤに履き替えるとき、このリムはバッチリきます。その未来にオーナーが喜んでくれますように)

構成パーツの少ないシングルスピードには、高耐久でシンプルなPHILが本当によく似合う。

そしてトップチューブに内装できるケーブルルーティン、トラックバイクの弁慶の泣きどころ”ブレーキワイヤーでごちゃごちゃさせたくない”という懸念をスッキリさせてくれるのもこのフレームのハイライト。

この” WORK”フレームも後継”STEEL”もそうですが、アルミのレーサーより多彩な組み方ができるし、自分自身の自己表現で汚しながら組んでいけるのが良いと思います。ここからオーナーがどう”汚す”か、変化していくかが楽しみ。

お次はお客様のバイクじゃなくて、お店の展示、ご提案として組んだバイク。
*RIVENDELL* frank jones sr. (53)
*RIVENDELL* frank jones sr.

RIVENDELLにお願いして作ってもらった、 RIV久々のシングルスピードフレーム。

僕らの節目の10周年に、僕らのルーツであるシングルスピード。実現できたこと自体が奇跡で、未だに信じられない。
*RIVENDELL* frank jones sr. (53)
特徴的なヘッドチューブのラグは、普段はRIV本国のカスタムフレームにしか使われないものを特別に使ってくれました。

シングルに込めた想い。それは仕組みがシンプルで、どういう構造かじっくり見ていたら理解できて、「よし、自分で組んでみよう!」とか、少ないパーツ構成からカスタムもしやすくて「よっしゃ、自分色に染めてみよう!」ってDIYな気持ち、自転車を通して自己表現をしてみようって気持ちを揺さぶってくれる事。
*RIVENDELL* frank jones sr. (53)
自分の毎日に落とし込むものは、自分らしいものでありたいし、服でも家具でもギターでもそうだと思うけど、そんなものに囲まれているのはすごく楽しいし。一目見て自分のものってわかるそれは、10年前ピストバイクのフレームを手に入れて、友人の家のキッチンに新聞紙をひいて夜な夜な集まったあの時のような。
*RIVENDELL* frank jones sr. (53)
このフレームのために設計された”ワニエンド”は幅120mm。トラックハブが使えます。もしトラックホイールが余っていたら大いに活用して欲しいし、大事に長く使ってきたPHILハブなんかお持ちだったら、ぜひ組み込んで欲しいし、気分じゃなかったらリムだけ組み替えるのもアリです。
*RIVENDELL* frank jones sr. (53)
*RIVENDELL* frank jones sr. (53)
そんなまっさらなキャンバスのようなフレームだけど、この個体はこのフレームを実現させてくれたRIVENDELLに敬意を込める意味でも、どストレートというか、基準となる軸みたいなイメージで組んでみました。これを踏まえてどう崩していくかが未来のオーナーの腕の見せ所。
*RIVENDELL* frank jones sr. (53)
タイヤクリアランスは32〜38cくらいがおすすめ。実際に僕らが走る路面に、このフレームなら一番ちょうど良いと思います。

RIVENDELLグラントさんの言葉を借りると「細いタイヤもはけるけどそれはキャンピングカーを買ってキャンプをしないようなもの。できたら是非太めのタイヤで」とのこと。
*RIVENDELL* frank jones sr. (53)
今日はなんか天気いいし気分もいいからギア要らないや、なんて気分でまたがって欲しいシングルスピード。もしくは玄関から出してバサッとまたぐのが億劫にならない、無意識に気づいたらいつも乗っちゃう率はきっと一位なシングルスピード。どうでしょう。

・・・本当はまだまだ紹介したいお客様のバイクたっくさんありますが、徐々に徐々に更新します。良いオーダー本当いっぱいいただけて、渋滞。
>>「ブルーラグバイクカタログ」