上馬日記です。
師走!現在お預かりの作業、誠心誠意烈火のごとく作業追い上げております。
とはいえまだまだ年内のバイクのカスタム、ニューバイクのご相談どんと来いです。あなただけの愛車妄想ぶつけてくださいね。
先日作業の合間にお客様にいただいたおかきを食べました。そのお礼も兼ねてふざけた動画を撮ったのですが、
後半に出てくるスタッフコンノボーイの威力がすごいですね。敵に操られているような虚ろな目。
最近念願だったペインターへの一歩を踏み出したコンノボーイ。久々に被写体になってもらいましたがあの邪気は正気の民間人に早々出せるものではありません。ペイントと組み付け両方こなせますのでその辺リンクしたバイクビルドをご要望でしたらぜひ彼をご指名ください。
今日は最近の上馬店のお仕事!お客様のバイク達をご紹介します。ほんの一部ですがお付き合いいただけましたら嬉しいです!
まずはこのお客様のバイク。
*RIVENDELL* clem smith jr. size:52
RIVENDELLのラインナップ中、クルーザーやMTBのニュアンスが強いフレームCLEM SMITH。おそらくブルーラグお取り扱いのフレームで”クルージング”というニュアンスではこのフレームが最強です。
完成車パックとフレームセットの設定がありますが、このオーナーはお手持ちのパーツをお持ち込みで活かすべく、フレームセットからのビルド。
複数台バイクをお持ちのこのオーナー、毎回センス良くかっこいいバイクを組んでいただいて、しかも再来店の時にはオーナー自らのDIYで進化しているという。ピットにはないアイデアで僕らメカニックも刺激になります。
例えばヘッドセットに仕込んだ1インチ用コラムスペーサー。
RivendellやAffinity乗りの方がきっと喜んでくれる、と別注で作った1インチのカラースペーサー(1インチのカラーモノは意外と探すと無いです)。普段はシルバーベースでチョビッとアクセント、って使い方が多いのですが、このオーナーはスペーサーの売り場からこの2mm厚を10枚ほどガサッとランダム無造作に手に取り
「じゃコレで」
とのこと。男前。ほとばしるセンスに脱帽です。。(お話聞いたらこのオーナー美大卒、なるほど)
他のバイクからの外しパーツ、お家に余っていたパーツをふんだんに使い、ハンドルは楽チンポジションを取りやすい*NITTO* B356 M’s bar。
ギアはフロントシングル。生活圏のライドなら前はギア1枚で良いという選択肢。
どうしてもバラからパーツひとつひとつを選んでいくとクラシックに傾倒しがちなRivendell。お持ち込みパーツの”ネオさ”がいいスパイスになってると思います。
フロントホイールにはハブダイナモを仕込んで「走れば勝手に光る」ダイナモライトをば。
もっと太いタイヤも履ける同フレームだけど、あえての27.5×2.00(700c乗りの方には50cって言い方がわかりやすいかも)。マイペースなオンロードライドのアンサー。
無理なく背伸びなく、そして毎日乗れるバイクをお探しなら、きっとあなたもこのCLEMがぴったりくるはずです。
きっとこのオーナー、次くる時はこの写真とは違う状態なんだろうなーなんて思ってた矢先、、
本日降臨。フェンダー、前後キャリア、リアバスケット拡張済み。この懐の深さ、乗っていく中で不便を感じたり、新たな役割をバイクに持たせようと思えばそれを叶えてくれます。
パーツお持ち込みビルドに続きましてお次はフレームお持ち込みの一例。
譲ってもらった往年の名車のリビルド&オーバーホールのご依頼。隅々まできれいにして、今現在活躍できる形に再構築しました。むーん新車にはないオーラのある佇まい。
当時を再現する”レストア”ではなくて、リビルド=再構築ってとこがポイント。古いパーツの格好よさも僕自身すごくわかるんですが、どうしても消耗していたり、ローテクすぎて不便があったり。または当時の”レーサー”だったバイクをそのまま蘇らせると、街乗りや普段の用途には向かなかったり、ってことも。
なので傷んでいるところやこれから末長く酷使するところには現代のコンポーネントを織り交ぜて組むのがオススメです。
ハブやブレーキ、肝心なところはPAUL COMPONENT、メイドインカリフォルニア。今なおアメリカ製アルミの削り出しで高精度のパーツを生み出し続ける老舗メーカー。昔の雰囲気のあるフレームにもバッチリのデザイン、かつ強度や精度、使いやすさは現代に合うようアップデートされ続けてるので、ビンテージ削り出しパーツのように華奢で脆く、ネジがなめたりクランプが割れたりってこともありません。
活かせるところは活かして、無駄なく今の用途にアジャストしていきます。
当時の持ち主はフロントにラックが付くとは思っていなかっただろうマウンテンバイク。今のオーナーのライフスタイルに合わせて新しい使命を負いこれからも長く活躍してくれそうです。
古いフレーム、愛着はあるけど乗りにくいフレームをお持ちだったら、もしかしたら今のパーツで生まれ変わらせることができるかもです。ぜひお店でバイクを見せてくださいね。時に古すぎたり、新車を買うより遠回りさせちゃうかもですが担当メカニックが一番良いと思う方法考えまーす。
続きましてはこちら!アメリカンハンドメイドフレーム
*SOULCRAFT* dirtbomb
ブルーラグ上馬店頭にて、「この中で一番のフレームはなんですか?」とよく聞かれることがあります。うーん難しい。。何を持って一番か、ってことなんですが。。
ジャンルも車種も、多種多様すぎる取り扱いフレームがあるので、きっと答えるスタッフによってその答えは異なるかもしれませんが、僕はこう答えると思います。「アメリカンハンドメイドフレームです」と。
日本各地にいらっしゃる競輪ビルダーさんが伝える時にイメージしやすいかも?アメリカにも多くの小規模工房で手作りでオーダーメイドのバイクを作ることができるフレームビルダーが各地にいます。
身体を採寸して、乗り手の欲する車種、用途、仕様をインタビューしてそのたった一人のオーナーのために図面を引き、パイプを選び溶接してバイクを構築してくれる、フレームビルダー。
同じ図面から何台も作る量産のフレームとは違い、ひとつの図面からたった1台しか作られない本当の意味での世界に一台のフレーム。
僕らの考える、「一人一人のライフスタイルにフィットしたその本人のための自転車」とう考え方の究極形です。もちろん量産のフレームでも、フレーム選びとパーツ構成で十分その人にあったバイクを組むことはできます。
量産のフレームより高価ですし、ビルダーさんによってはオーダーより1年以上お待たせしてしまうこともあります。。だがそこにロマンがある。自分専用機。
すべての人にこういったハンドメイドバイクが必要とは思いませんが、一人の職人が、乗り手一人のために設計、企画の段階から寄り添ってくれるプロダクトは他ジャンルでもそうないと思います。なので「そんな世界があるんだ!」とか、「いつか乗ってみたいなー」ってな具合でいいので気にしていただけたら嬉しいです。
このカリフォルニアのレジェンドビルダー”SOULCRAFT”は現在個人のオーダーフレーム製作を受け付けていませんが(現在はWHITE INDUSTRIESのエンジニアとして多忙だそう)他にもブルーラグ上馬からご紹介できる、アメリカンハンドメイドフレームビルダーがいっぱいいます。
もしもビビッときちゃって自分の本当の意味のとっておきの自転車をお探しなら、ぜひご相談ください。僕らが普段組ませていただいている”その乗り手にフィッティングしたバイク”の振り切ったものをご案内できると思います(乗ったとき雷落ちます!)
本日は以上3台のお客様バイクでしたー
・・・本日日曜日は快晴!お近くのブルーラグにぜひ遊びに来てくださいね。幡ヶ谷、上馬、代々木公園3店舗ともブルーラグですが、品揃えも違うし在籍するメカニックによって得意なバイク、こだわるポイントも若干異なります。
新しく自転車が欲しい方、今乗ってるバイクをカスタムしたい方、お持ちのフレーム、パーツを生かしてリーズナブルに自転車組みたい方。ぜひお近くのブルーラグにご相談ください〜