ジトジト雨降り、洗濯物乾かないですね。ポッケのとことフードのとこが特に乾かないです。

そんな夜はグラスにビールを注ぎ、お気に入りのおつまみを傍らにはべらせ、大型犬の背中を撫で撫でしながらバイクチェックワンツーはいかがでしょうか。

人の自転車見て我がフリ直せ、コレから新しくバイクを組みたい人、今乗っているバイクを弄りたい人、何かヒントがあるかも?なので各機バイクチェックよろしくです。
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FAIRWEATHER CX

FAIRWEATHER CXのフレームは、シングルでもギアードでもどちらでもキマります。どっちで組んでもコンパチ感が出ない。
この度はシングルスピードにて。変速機能は無い、でも無駄なパーツも無い。最小公倍数なバイクは美しく、速く走るのもゆっくり流すのも自分次第、シンプルの極みです。

このバイクを組む前、オーナーはこのRIEHL INDUSTRIESのフロントラックを付けることは決めていました。ラックから自転車がニョキニョキと生えてきたかたちとなります。(無骨ながら放たれる存在感、格好良過ぎて速攻売り切れてしまったこのラックは絶賛ご予約受付中です。。お電話下さい)ダルメッキ輝くまっちゃんバーこと日東bullmooseとの相性も◎。
シンプルなシングルスピードだからこそ回転部、ドライブトレインは最高のものを選びました。1つの部品の役割が大きいですもんね。PHILのハブの滑らかな回転と安心感、高精度でトラブルの少ない、そして気持のよいラチェット音を奏でるWHITE INDUSTRIESのコグ。このコグをジーーーッと鳴かせて街を流していると、シングルでも疲れずに遠くまで行けます(個人の感想です)でもあながち嘘でもないです。

チープなグリップと、これまたチープなシュワルベのクルーザータイヤにて照れ隠しをしたオーナーのセンスに凄く共感します。

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SURLY “LONG HAUL TRUCKER”

本来長距離長時間ライドを得意とするLHT。このフレームをベースに、毎日付き合って行くバイク像とはなんぞやとオーナーと想像しながら組みました。
COOK PAINTにより雰囲気の在るグリーンにペイントされたフレームはあえて旧ロゴデカール、あえてヘッドバッジは無しの方向で。ささやかだけど、こんなこだわりを込める事が出来るのもカスタムペイントならでは。

ハンドルは日東B352 Albatross Bar。このハンドルを付けるだけでしたたるスローバイブス、自然とゆったり景色を見ながら乗る事が出来るという名作ハンドル。無理に飛ばしたりしなくなりますし「ええがなええがな」と気持がおおらかになる魔法のハンドル、装着時は長めのステムと合わせると無理無い姿勢で乗る事が出来ておすすめです。

PLETSCHERのセンタースタンドが停車駐輪の可能性=休日の行き先の幅をワイドオープンにします。停められないから行かない、って本末転倒ですよね。
引きで見ると、サイドスキンタイヤ、レザーサドル、コルクグリップという南米トリデンテに目がいきますが、実の支配者は中盤、ミカシマペダルにSUGINOバッシュガードというカンテラの至宝の存在です。すなわちその日履くズボンと靴に制限がない、ってことです。それがこのバイクの性格を決めていると言っても過言ではない。ちょっと言い過ぎた!

打って変わってアクティブなバイクもご紹介。
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SALSA ”COLOSSAL”

グラベルロード、アドベンチャーバイク、ラックレスランドナー、色々キーワードが当てはまるSALSAのエース機。要するに普通のロードバイクが履く事の出来ない700X30Cのタイヤを履く事が出来ます。それは未舗装路や悪路を走れる事になるし、フェンダーも取付ける事が出来ます(その場合タイヤは28C)、雨の日もへっちゃら。かつ、ちゃんと速く走るバイク。
太いタイヤにドロヨケ、でも重たくてスピードのでないバイクは沢山ありますが、ちゃんと走れて、それでいて快適で、力んだ競技志向もなくちゃんと格好いい。いいとこ取り出来ます。カーボンフォークも標準装備のCOLOSSAL、「気持よく走る次のバイク」をお探しだったらこれが一番おすすめ。本音。

そんなフレームを、メーカー完成車ではなくフレームフォークからパーツ1つ1つ選んでアッセンブル。THOMSONのステムはフレームとマッチペイント。統一感あるルックス、よく見ると実はTHOMSONじゃん!みたいな。
CHRIS KINGのヘッドセットやVELOCITYのA23リム、このアメリカ製なパーツ達もメーカー完成車ではアリエナイ組み合わせです。
105のコンポは高性能でリーズナブル、その分他のアメリカンパーツにコストを当てれる賢者コンポ。
是非このバイクで普段は行かないもう一つ先の目的地まで遊びに行って欲しいです。フレームバッグやサドルバッグ、バイクパッキングにて必要なものを詰め込んで乗りまくってくださいな。バイクパッキング似合うと思うんですよねー

最後にハンドメイドバイク強襲。
写真だけを見てそのディテールを全て突っ込めた人すごい。
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REW10 Works “SPLIT TOURER”

美しいフィレットブレイジングやBBシェルに刻まれたビルダーの魂”銘切り”、REW10らしいデテールが詰まった、どこへでも共に行ける自転車。

気付いちゃいましたでしょうか。REW10式分割機構。フレームを前後三角で分割する事が出来ます。バウナッターとバウアタッカー。ワイヤーはRITCHEYのブレイカウェイにて分割。ホイールを外すだけの輪行より、さらに小さくしてバイクをコンテナする事が出来ます。
専用工具ではなく普通のアレンキーで分割出来る、というのも大きなポイント。旅に持っていくツールポーチは軽い方が良いです。

車載や輪行時に外からのダメージが無い内装ハブを駆動するのはベルトドライブ。静かな音と柔らかな乗り味、そしてメンテナンスフリー。フレームの後三角が一部スプリット出来る必要がありますが、ハンドメイドバイクならその辺はもちろんクリアー。

フロントはハブダイナモからライトに給電します。フォークとフロントキャリアの中を電線が通る仕組み。

このバイクにはヘッドバッジが無い。そのかわり分割した両フレームには小さな真鍮バッジが付いています(写真3・4枚目)。いっぱいディテールの事を書きましたが、こういうバランスや美意識こそREW10 worksの凄いとこ、他に無いビルダーさんだなーと思います。

自転車がある生活を長く続けていったり、自転車に乗るだけで楽しくなってしまったりすると、自分に必要な自転車、自分だけの自転車っていうのがもくもく想像できるようになっちゃうかもしれません。そういう病状が出たら、ハンドメイドバイクビルダーが必ず叶えてくれるので、いつかは絶対に触れてみて欲しいです。ホントです。

ビールをおかわり、さらなるバイクチェックに突入するかたはコチラからどうぞー
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