上馬店よりシャミです。
月刊シャミセンワークスの第3刊です。
今回も作業の内容をいくつかご紹介していきます。
今回紹介したい内容はいずれも乗っていたら一度は思ったことあるだろうな内容なはず。
それは車種に問わずではありますが、それぞれその車種だからこそ起こりやすい内容だったりします。
まずは、以前にご依頼いただいた内容で「ウィールスタビライザー」という機能。
これは市販品でもあるアイテムです。
代表的なのは、*VELO ORANGE* wheel stabilizerです。
このアイテムの機能は、フロントにラックなどの積載能力を持たせた時に発揮されます。
バスケットや、ラックに重たい荷物も載せているときにハンドルを取られやすかったり、駐輪して手を離した瞬間勢いよくハンドルが回り自転車を倒してしまったり。
荷物を載せられる便利さと引き換えにこういった新たな不便さが生まれることがあります。
これはそんな不便を解消もしくはなりにくくしてくれるアイテムです。


意外と溶接をする箇所は1箇所のみ。
ダウンチューブのヘッドチューブよりのところにダボを溶接するのみ。
あとはフロントフォークが元に戻りたがる仕組みとしてバネを引っ掛けられるようにしてあげればスタビライザーの完成。
これが思っている以上に効果があります。
乗車中にハンドルが操作できなくなっては本末転倒なので、これを装備したからと言って駐輪の際に一切ハンドルが切れなくなるというわけではありません。
ハンドルが回転してもそのスピードがかなりゆっくりになるので車体のバランスが勢いよく崩れるのを防いでくれるのです。
自転車の見た目を損なわずに便利になる一手間です。
次に紹介する作業は、これまた長く自転車と向き合っていると一度はぶつかることのある壁。

好みのハンドルポジションにしようとすると物理的にコラムの長さが足りない。
ステムをカチあげて高さを稼ごうにも限界や見た目が気になる。
そうなるともうフォークを新調するか、これから紹介するフォークコラムの延長が必要となります。


方法としては写真のように元のコラム側と延長側にそれぞれ穴を空けます。
ただそれらをくっつけるだけだと強度が到底足りないのでコラムの内径ぴったりのスリーブパイプを挿入しそれと元のコラム、延長側コラムを溶接。
そして断面を埋めることで強度を確保することがきます。
外側からだけでは見えない部分にこうした先人達の知恵や工夫があります。


繋ぎ目は凹凸が残るのでそれを均して延長完了。
これでお好みのハンドルでお好みのポジションを作ることがきます。
ハンドルが低くて乗らなくなったバイクも復活できるかもしれません。
お次に紹介したいのはオフロードを走っていたら誰しも起こりうる可能性のあること、なんならオフロード行ってなくても場合によっては起こる可能性のある内容です。

こちらSURLY karate monkeyの方は普段からトレイル遊びをしている方です。
運悪く転倒し、フレームがぶつかった先がまさかの大きめの石。
それでフレームを凹ませてしまいました。
クロモリのフレームなら多少の凹みは気にせずそのまま乗っててなんら問題ありませんが、あまりに大きな凹みの場合はそこがウィークポイントとなり、最悪そこから折れます。
そんな結構よくある凹みの修正。

急に塗装まで終わってしまってますが、鉄板や、パイプが凹むと単純にその部分だけが凹むだけではなく、凹んだ分その周辺は逆に盛り上がります。
盛り上がった部分は叩いたり、均したり、また凹んだ部分を元に戻すよう引っ張ったりを少しづつ繰り返していきます。
ある程度修正ができ小さくなった凹み部分はロウを盛り整えて凹みの修正が完了。
塗装の段階でさらに微細な凹凸を均すと触ってもほぼわからなくなるくらいまで目立たなくなります。
本当に目立たなくする場合は塗装ありきになってしまいますが長年気になってたりしたらお色直しついでにいかがでしょうか。
ほんの少しだけほぼ関係のない宣伝で恐縮なんですが…

先日発売の「BYCICLE CLUB」という雑誌にすこし掲載させていただきました。
どこか書店や電子書籍で見かけたらなんとなくページをめくって探して見てみてください。
(先輩からの圧力で出演協力してくれたバロン君(右)、現在週末の上馬店で絶賛メカニック修行中。なんでも吸収してやるぞとスポンジ野郎で頑張っているので店頭で見かけたら優しく声かけてみてください。)
では、今回はこのへんで。
シャミセン
