上馬店のタニです。
本日ご紹介するのはRivendellから届いたとっておき。

*RIVENDELL* Silver OM-1 Rear Derailer
実現に8年以上、Rivendellがずっと取り組んできた彼らの理想のリアディレイラー。

グラントさんのブログでここ何年もたびたびに進捗が綴られてきたけど、いよいよ形になって僕らの元にも届きました。

まずは店頭での販売です。今乗っている愛車へのお取り付け、組み込みも是非是非なのでお申し付けくださいませ。Rivendell以外のフレームにももちろんお取り付けできますので、各店メカにご相談くださいね。
・・・
※オンラインストアでの通信販売は、専門性の高さ、 独自性を鑑みて、当分先ということに決まりました。申し訳ございません。ご遠方のお客様が画面上で納得ご購入に至る説明が僕らにできるように、もっと僕ら側の情報・ノウハウを完璧にしておくことが必要と判断したためです。
※ここ数日、お電話でお問い合わせいただき「おそらくオンラインストアも追って発売します」とお伝えしてしまった遠方のお客様申し訳ございません。なんとかしますので上馬店タニまでもう一度お電話ください。
・・・
「OM-1」、その名はカメラが好きな人はピンと来るかもしれません。グラントさんの愛機。

とはいえただ好きなカメラから名前をとったのではなくて、
「Opposite-Movement(OM)」=「逆の動き」
の略で、この「リアメカ」の最大の特徴を表しています。
昨今の一般的な変速機とは真逆の動きをする構造(⇩下記投稿4枚目にスワイプして動画を見てください)
この投稿をInstagramで見る
ワイヤーで引っ張られていないデフォルト時はローギア(軽い方のギア)に位置し、レバーを操作していくと重い方のギアにチェーンが動いていく仕組み、です。(普通は逆です)
この「逆に動く構造」自体はグラントさんの発明ではなく、永く自転車に乗っている人には懐かしい「ローノーマル」という名称や、SHIMANOでは「ラピッドライズ」と呼ばれたもので、90年代のSHIMANO製品では選べたオプションでした(それは大人の事情で消えていったのですがそれはまた別のブログで)
この構造を絶賛するグラントさんが蘇えらさせ、バイクデザイナーとして、そしてディレーラーマニアとしてのこだわりと思想が詰めこんで作ったのが、このOM-1な訳です。

能書としては「Opposite-Movement(OM)」=「逆の動き」がもたらす「滑らかな変速性能」がミソなのですが・・
僕がこの変速機を使いたい、皆さんにも使って欲しい動機の本音は、
ややこしい性能云々事は一旦おいておいて、この天才が長年の苦労の末に生み出した集大成であること、
なんならもっと単純に、
徐々にこの世から消えつつある、僕らが好きなクロモリバイクに馴染む「銀色の美しいデザイン」のリアディレイラーを延命させてくれたことへの感謝の気持ち、
そして、念願が叶ったグラントさんを祝福したいし、開発8年という歳月を労いたい。

そして強調したいのは、見た目だけでなく対応するギア比もレーサーのためではない、僕らの日常や休日のサイクリングにちょうど良くなるよう考えられた、乗ったらわかる温かみのあるRivendellらしいスペックであること!

日本でもいっぱいこの変速機がついたバイクを走らせたいので、ぜひ皆さんの愛車で動かせさせてくださいませ。
ーーー鉛筆(余談いきます)ーーー
過去に変速機までデザインしてしまったフレームメーカーってあっただろうか??しかも巨大企業でなくカリフォルニアの小さな自転車メーカーがそれを成し遂げた偉業。
なぜRivendellはこんな長い年月をかけてでも、リアディレイラーを作りたかったんだろう??
これはグラントさんのデスク。見てこれ大量の変速機。

グラントブログの更新をチェックすることが日課の僕と同じ信者の皆さまは、ブログにたびたびディレイラー、変速機が登場するのを知っていると思います。

あの人はディレイラーマニアで、その文章を読んでいるとディレイラーって単なる自転車パーツを超えて人類が発明した「文明」のように思えて、大好きになります。
思い出すのは、初めて自分でワイヤーを繋いで、シフトレバーを ”操縦” してみた時の「わ!動いた!」というあの感動(たしかKARATE MONKEYに9速XTでした)
他にもグラントブログでは自身のコレクションから構造的に解説してくれていたり、

時にもうなくなってしまった名品を嘆いたり、
現行パーツの改悪をチクリと指摘したり笑

電動・無線シフトや真っ黒けのハイテクデザインに堕ちていく「カンパニョーロとSHIMANOの社長へ」という訴えが書いてあったり・・フロントディレイラーを無くそうとするSRAMの悪口や、フロントシングルギア流行の風潮を揶揄する言葉がユーモアいっぱいに書かれていたり・・

ようするに、あの人は変速機が大好きで、ウン10年前にすでに人類には完成しきったっ変速機があったのに、それが時代とともに売り手都合で無くなっていく事を良しとせず、「自分で理想のリアディレイラー、皆が必要とするディレイラーを作ってしまった」、というのがこの長い年月の動機かと思います。
(補足:上記はグラントさんの考えで、BLUE LUGでは電動コンポもフロントシングルもSRAMも油圧も全部大好きなので、誤解なさらないよう)
・・・
開発8年の間には、

こんな形状を目指していた局面もあり(それでもV5バージョン5と書いてある🙄)その後のブログでは、

お、立体になってる!と本当に長い年月の苦労の末に生まれたディレイラーなんだな、と。この苦労の道のりは計り知れない。
ーーー鉛筆(脱線終わり)ーーー
「スペックなどは一旦置いておいて」と書いたものの、ここまでわかっているスペックをまとめておきます(随時更新するかもしれません)僕らも勉強中。試せたことだけ書きます。
・最大リアコグ36t
・トータルキャパシティ39t
→ これはこのスペック通りで実働実験済み。僕らがよくSURLYやRivendellを組ませてもらう時のギア比構成はほぼカバーできますので各メカにご相談ください。
・フリクションシフター推奨 → 専用
→RivendellシフターやDIA-COMPEシフターのような「インデックス(カチカチ刻み)の無いシフター」に互換があります。
SHIMANOの8速、9速のインデックス付きバーコン、SL-R400やSL-BS77で一応動きました。(トリガーシフターは試せていないです)
→ 追記です、9sインデックス互換無いようです。SL-BS77でのインデックス不可でした。フリクションシフターで引きましょう。もちろんトリガーでも動かないと思います
フリクションシフト、最初はちょっと難しいけど、カメラも、ギターも、少し練習が要るから面白い。少しずつ慣れて、そしていつの間にかササっと所作美しく手慣れていくのが格好いい。

長い年月と、数々のプロトタイプを経て叶ったグラントさんの夢。感謝と労いを込めて、ぜひ日本で、僕らの愛車で動かしましょう!
最後まで読んでくれた方ありがとうございます、タニでした。