明けましておめでとうござます。上馬店のタニです。
2026初売りにお越しいただいた皆様ありがとうございました。初来店いただいた方、いつもお買い物に来てくれる方、過去バイクを組ませていただいた皆様とのご挨拶、バタバタしましたが賑やかで楽しかったです。
1/6日(火)~9日(金)は再充電と大掃除で休業させていただき、1/10(土)より本営業を再開いたします。
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もう遥か昔のように感じる去年の最終営業日、お約束の集合写真を撮りました。

テーマは「大間のマグロ300kg級」。写真では伝わらないですが、かなり暴れています・・・他店の皆はちゃんとした集合写真を撮ってるのをこの時はまだ知る由もなく。
本年も上馬店をよろしくお願いいたします。
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新年一発目のブログは、Rivendellから新たに届いたグリップと、去年から書きしたためていたRivendell-Tipsをお届けします。主役はこちら、

『*RIVENDELL* wool felt grips』
色はグレーとベージュの2色展開、裏面シールタイプと非シールタイプがあります。ペア売りです。
・・・これのどこがグリップで、なにを言ってるの?と思った方、少々長いですが続きを読み進めてください。
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全部で2500個くらいあるRivendellの魅力のうちの1つ、それは

コルクのグリップやコットンのバーテープなど、一見クラシックでローテクなハンドル周り。
それをビニールテープではなく麻紐やセイル糸で固定してみたり、それにセラックニスを塗ってコーティングしてみたり。
コットンバーテープを「実は持つところ」にも巻いてみたり。

そしてそれらがレザーサドルと一緒にエイジングしていって、手馴染みと美しさが時間とともに深まっていく。
↓ こんなハンドル周り初めて見た人にはギョギョっとさせてしまうかもしれない。

これらRivendellにたまに見る特徴的なハンドルグリップたちはただの装飾ではなくて、実は合理的で理由があって。
でも淡白な「機能美」ではなくとっても「絵心」が動機なところ・・このバランス伝わるかしら。
出来合いのグリップをポンと付けるのもいいけど、自分でバーテープ巻いたりニス塗ったり「そのDIY作業自体が楽しいでしょう?」っていうその発想、他のブランドのバイクではなかなかしない「組み方」自体も僕は大好きで大ファンなわけです。
とりわけ、

ボスのグラントさんのコクピットは、もう本当にキャンバスのようで、

時にぶっ飛びすぎててびっくりしたり・・

でも引きでバイク全体を見たらどのRivendellより美しかったり・・

「自転車はこうじゃないといけない」の概念を華麗にスルーしてて、でも「こういう理由でやってるんだ」とちゃんと理屈で説明できる。グラントさんの不思議なハンドル周り。
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でもポイントは、「別にこんなことしなくてもいい」ってことです。
普通のグリップを付けたってRivendellは格好いいし、なにも付けないで金属を直接握ったっていい(冬のヒヤリ、夏の汗など不便もありますが)。
すべてのRivendellはこういうグラントさんみたいなハンドル周りにしなきゃいけない、なんてことはないです。(ご本人も「私のは少しやりすぎている・・」とおっしゃってました)
現に、

本国の若いスタッフは意外とERGONグリップ使用率が高かったり、

OURYなどのマウンテンバイクグリップや、現代的なグリップをつけるのも大アリです。

(Willのとっても格好いいJoe AppaloosaはODIグリップですね)
つまり色んな選択肢があるってことです。
こういうブログを書くと勘違いさせてしまうことがよくあるので、繰り返して強調します、Rivendellは絶対にグラントさん風グリップで組まなきゃいけない、ってことが言いたのではありません。
上記ヤングスタッフたちのようにどう組むかだって自由です。(グラントさんが嫌いと公言する電動変速やカーボン部品で組むのはやめた方がいいかもですが)

今回書いているグリップも、少数派であるべきというか、10台Rivendellがあったら2-3台いるかいないか、くらいな感じで読んでくださいね。あくまで方法の一つです。
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そんな少数派、僕のようにグラント風ビルドのRivendellが好みの人に向けて、ウールフェルトグリップは謎が多すぎてご紹介しないと謎のままなのでグリップTipsを書いていきます。
Rivendellのグリップで、特徴的な手元といえばこちらをイメージする人も多いんじゃないでしょうか、

日本のお客様に認知してもらいたくて「焼豚巻」なんてふざけた名前を付けてしまいましたが(でも覚えやすかったでしょ?)本国では「Grant wrap」なんて呼ばれている「コットンバーテープ」と「セイル糸」と「セラックニス」を使った方法。

初見はこの記事だった気がしますが、日付見たら2018年1月でした。思ったより昔でびっくり。
初めて見た時「なにこれどうやってんの??」ってびっくりして、向こうに行った時やり方を教わって、日本に帰ってきて練習して「焼豚巻」という名前を付けてブログを書きました。
ニスを塗ったら甘美に変わるコットンバーテープの色、日差しや摩擦で日々変わっていく表情。

(本国HQのテーブルの端にはバーテープに琥珀色のニスを塗ったらどうなるのかのサンプルが貼ってあります)
僕は以降Grant wrapの大ファンになっていくのですが、

その後2021年くらいだったか、グラントさんのバイクのグリップに異変が、

ん?

んん??・・・フェルト? 布じゃなくて、毛??
その後グラントさんが記事にしてくれました↓


ふむふむ

いややり方はわかったけどそのフェルトの正体はなんなの!!とPCの前でツッコミました。
そして徐々に目にする機会が増えていく謎の「ウールフェルトグリップ」。

一体なんなんだ。「グラントさんにしかできない方法なんだろうな・・」って横目で気にする日々。
僕の憶測ですが、焼豚巻で皆をびっくりさせたグラントさんは、僕含め皆がそれをやりだした頃にはすでにそれに飽きて次なるマイブームが来ちゃってる人なんだと思います。
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それからまた数年、カリフォルニアから唐突に届いた荷物。

明けたら中身は、

うわ、あのウールフェルトグリップじゃないか!
グラントさんからは、「試してみなさい」というメッセージ。 どんな大喜利だよ!胸は高鳴ります。

試行錯誤して練習して、なんとか形になってきて、店頭ではひっそりとお客様のバイクにも徐々に実装が始まりました。

まだまだ正解が見えない(答えなんてないのかもしれない)ウールフェルトグリップ。

巻いたり切ったり貼ったり・・

焼豚巻より自由なので、いろんな人のDIYが世に溢れていったら面白いと思うので、ぜひみなさん挑戦してみてください。
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グラント御大曰く、ウール100%のこのグリップは、
•「ウールのインナーやソックスのように、 汗をかくこともなく、寒くなることもなく、ニオイや汚れもなく、常に適切な温度を感じさせる」
• 「十分なグリップ力。」
• 「雨に濡れても、コットンよりも早く乾きます。プラスチックほど速く乾くわけはありませんが、あっというまに乾きます。」
そして
・「シリコンやプラスチック製のグリップから、このウールグリップに移行するのは、ほとんどの人にとって大きすぎるステップなのはわかっています。」
とぶっちゃけ書いてしまうユーモアが大好き。
本国で撮られた「Felt grip water test」という動画を貼っておきます。
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とはいえ、お勧めされてもまだまだどうやったらいいのかわからないですよね、このグリップ。通販で買ってトライする人いるのか不安になってきた。
去年カネヤン、シャミ、サンバがRivendellを訪れた際にも色んなウールフェルトグリップの現地作例が見れたようなので貼っておきます。




(こういうシンプル系がまずはトライしやすいかも)


(コットンバーテープとのコンビネーション)

(輪ゴム・・!自由だ・・)

(の、のれんにしてる・・!!!自由すぎる)

ウールフェルトグリップ、きっと「やりたいな!」って思う人は多くないかもだけど、このグリップをオススメしたいと言うより、
こんなことを考えついちゃう天才がデザインしているブランドだから魅力的なんだな、ということをお伝えしたいのです。

(実際にこのグリップでトレイルを駆ける70歳格好良すぎる。信者の盲目と言われたらそれまでですが、本気でピカソやモーツァルトの類を僕らは目の前にしていると思うんですよね)
このグリップやってみたい方ぜひお店でご用命ください。頑張って巻きます(グラントさんほどのバイブスは出せませんが)
「こんなふうにしたい」なんてリクエストもご遠慮なくおっしゃってください。
グリップ単体の販売もできるので、ご自身でやってみたい方も挑戦してみてくださいね。
ーーー追記ーーー
と、なんか「新たなるRivendellグリップ」みたいに長々とここまで書いてきてしまったのですが、

大昔のRivendellカタログをパラパラしていたらすでに載ってました・・多分15年以上前。恐ろしいし、なんて格好いい自転車メーカーなんだ!
以上タニでした。