上馬店のタニです。
今日は商品のご紹介ブログに自由研究を添えて。ですがその前に、RivendellマネージャーWillが撮った「通勤」動画を見てください。
彼の日常、サンフランシスコからウォールナットクリークへの通勤風景を擬似体験。
バラさないで電車にバイクを乗せられるの羨ましいな、Roadunoいいな、あの位置にSPURのベルいいな、街並みも地下鉄も格好良く見えて。次生まれ変わったら、ベイエリアに転生したいな・・・憧れとため息。
さて、皆さんはリフレクターお好きでしょうか? 反射板のことです。僕は大好きです。好きというか、生活必需品。

10年とか前までは、自転車にとって「付けたくないけど付いてるもの」でしたが、今や「さて自分のバイクにはどんなリフレクターを選ぼうかな」なんて、楽しみに発展するまで、ここ数年で180度価値観が変わったアイテムだと思います。

街中で見た通勤バイクや、PC画面越しに見る海外の格好いいバイクに、うちのリフレクターがついているのを見ると今だに「おお!嬉しい!」となってしまう。
そしてここ数年は、リフレクターの種類も多岐に渡り、「そのバイクに合うものを選べる」って状況になったことが良いことだし、楽しいところだな、って思います。

例えばリアには通常のトライアングル、バスケットにはMINIサイズを付けちゃうとか。スコープドッグやMS-06に倣うような左右非対称のランプとの位置関係とか。
例えばスタッフのチューヤン君は、

「SAFETY PIZZA」のものを好んで付けてるのをよく見ます。きっと好きなんだろう。

ほらこっちのバイクも。
写真見つけられなかったけど、まっちゃんがSEATTLE SPORTSの赤い方のデカリフレクターをビューセージ(乗り込まれて味が出ていること)された愛車に

ラフにグシャっと使ってて、蛍光のメッシュ部はちょっと日焼けしてて格好よかった。
本当に人それぞれバイクそれぞれが面白くって、自転車によって合うリフレクターがそれぞれ違うべきだと思います。
とか言って僕は、

「アメリカ製のデッカいやつ」こと「AARDVARK」ガチ勢で、退屈にも同じのを何枚も買ってしまう。僕はこのイナタいデカリフレクターが大好き。

僕のバイクはマウンテンバイクなどのライド用を除いて、ほぼこれが付いています。

そんなAARDVARKにこの度別注しまして、

*AARDVARK* reflective yield symbol BL special (silver)
シルバーを作ってもらいました。ガチ勢とはいえ、同じもの何枚も使ってきた僕のマンネリを木っ端微塵に。

早速マイバイクに導入。

デカシルバー、とっても新鮮でめちゃくちゃ気に入っております。お車運転する人は知っていると思いますが、かなりの光量で光ります。

ぜひあなたの愛車に安全の三角形を。えー!デカすぎるよ!という方は、色々な大きさ、形のものがあるのであなたの愛車に合うものを見つけてみてくださいね。
ーー少し、脱線ーー
デッカいの派、小さいの派、ピザ派、その他色々あるけどそもそも、このリフレクタームーブメントの源流を辿っていくと、

その昔Rivendellの人たちや、アメリカのガチ旅ツアラーたちがこのおっきな三角形を付けているの見たのがきっかけ。

たくさんの荷物を積んだ大陸横断中のSURLY LHTのパニアバッグについていたり、普通におっちゃんが乗ってるボロボロの通勤TREKクロスバイクについていたり。

でも僕の心を射止めたのは、色褪せたコットンのバーテープ、ひび割れた汚いBROOKS、歪んだWALDバスケットを纏ったラグのフレームのバイク、そこにくっついていた蛍光三角形。それが衝撃だった。

それらに今までの自転車価値観を粉々にされて、そしてブルーラグが定義する「エブリデイバイク」は影響を受けて、SURLYや他ブランドのバイクを組ませてもらうときにもそのエッセンスが混ざり合っていき。
フレームがRivendellじゃなくても、僕らが大好きな生活感のある、毎日乗るバイク、エブリデイバイクにまさにぴったり。

(↑ドデカサイズ!)

(DIYで作っちゃう人もいた)
「リフレクターって格好悪くないんだ」って学んできたんやなあと思います。

「充電がいらなくて、電池が切れなくて、安くて、安全。」

そして今、彼らに学んで僕らが作った小さいリフレクターを、逆輸入的に彼らが使ってくれてるのはとっても嬉しいし、
人それぞれ好みで好きなリフレクターを「格好悪いけど安全だから」付けるんじゃなくて「格好良くて気に入ってるし、しかも安全ならラッキーじゃん」って風に世の中が変わったのとっても良いと思います。
・・・
ところで一方、そんな風に僕ら含めて世界中にそんなムーブメントを起こした張本人グラントさんは・・・(写真一番右)

さすがすぎる・・
・・・
なんてリフレクターのことを深堀りするとついRivendellが出てきてしまうけど、Rivendell専用のアイテムではないです。
SURLYやCRUSTみたいにRivendellとは密接に影響を与え合っている他ブランドのバイクにはもちろん、他車種なんにでも付けて良いアイテム。安全。色々なバイクに付けましょう。特に通勤バイクならマスト!です。
ーーここからさらに脱線するのでお暇な方だけ読んでくださいーー
この別注のシルバーデカリフレクター、めっちゃ気に入って「使いたいしブログは自分が書きたいな」と今PCに向かっているわけですが、この別注リフレクターに合わせてバラシてお休み中だったFrank Jones Sr.を復活させました。

ダイナモ付いてないバイクのフロントで「バッテリーライト+リフレクター」にするの格好いいなって思ったので。

そしたらGET THE 副産物。久々に乗るこのRivendellのシングルスピード。ピストやSTEAMROLLERとも全く違う、また別の乗り物がとっても楽しくって。
組み直そうと思ったきっかけは、ウエンツが上馬ヘルプで来てる時に「あーRoaduno欲しいなー」って一日中言っててうるさかったから。

SFに行った時、Willの乗るRoadunoにヤラレテしまったらしい↓

ここで冒頭で貼ったWillの通勤動画に繋がるわけだけども、

エブリデイバイクなんだけどギアはついてなくて・・それって我ら日本民族なら絶対に体に染み付いている「ママチャリ」の幻影かと思います。
スポーツバイクに興味を持つと、ついママチャリを下に見てしまうけど、「急ぐ=漕げばいい」の概念、小さい頃から僕らはそうだったじゃん、と思い出すと、そんな自分の体と等身大のバイクに乗りたくなる。
そしてあのWillの通勤動画の追い打ちもあって、

(サンタのRoaduno)
急激にRoadunoが気になってしまった。「漕げばいいじゃん」な日常シングルを組みたくなってしまった。カゴとリフレクターつけて登り坂は立ち漕ぎしたい気分です。

(ヨヨコーサンバのRoaduno)
このRoadunoも日本だと過小評価なフレームだなあ、欲しいなあ、とお酒が進んでしまい・・
・・・
おっと危ない、自分には再び組まれる日を待っているFrank Jonesがあったじゃないか、と。ヘソクリ崩してCharlie H.Gallop組んだばっかりだし、

グラントさんの「フレームは寝かせておくもんじゃない、乗られるべきだ」の言葉を思い出して、定休日にすぐさま組み立てに至ったわけです。(まあでも正直Frankはスタンド台座無いのと、チェンステーもっと長くあってほしいのと、トップチューブも6度がいいしヘッドももう少し長い方がいいからRoadunoほしい)
シングルスピードのいいところで、なぜかシングルは「節約して組みたくなる」「ジャンクに組みたくなる」ところがあって(なんでなんだろう)
昔競輪ピストで使っていたハブをPACENTIのリムで再利用したり、

他のバイク用に買ったけど付かなかったMIDDLEBURNを工夫して放り込んだり、組むのがセオリー通りじゃなくてよくってとても楽しい。
・・・
別注リフレクターの話から、なぜかRIVシングルに脱線しまくりましたが、最後にグラントさんが当時SmpleOne、Quickbeamの時期にシングルについて書いた大好きな文章と、グラントさんの私物カスタムシングルの写真を貼っておきます。
-「まだ乗ったことのない人のために、シングルスピードに乗ることに関するいくつかの注意事項。」
「人々は時々、シングルスピードはディレイラーとシフターがないから ”メンテナンスが少ないから良いよ”と言います。私自身もそう言っていたことがあると思います。でも私はもうそれを言いません。なぜなら、私は自分のギア付きバイクにもディレイラーやシフターにほとんどメンテナスなんてしないからです。そこは変わらない」
「でも、シフトできないことで多くのことをあきらめなきゃいけないですが、その犠牲と引き換えに ”いくつかのもの” を手に入れることができます。」
「それだけ。」

RIVBIKE.com
僕もつい接客で「メンテが楽なんです」って定型文言っちゃうんですが(実際それも事実でもあるんですが)要するにシングルの魅力はそんな小さなものではなくって、言葉にするのが難しい “いくつかのもの” 、病みつきになる「楽しい!」と「なるほど!」がいっぱい手に入るから。「まあ乗ってみんさい」=JUST RIDE ってことなんでしょうか。
「乗らないとわからない」なんて自転車屋さん失格なので、試乗車としてFrank Jonesしばらくお店に置いておきます。それを試乗して ”いくつかのもの” にピンときたら、僕にROADUNOを組ませてくださいな。
・・・
長々と、ここまで読んでくれた方いたら、本当にありがとうございます。タニでした。