上馬店のタニです。
“ヌードルバー”というハンドルをご存知でしょうか。
Rivendellがデザインした歴史的名品ドロップハンドル。
『ヌードルバー』というのはRivendellが呼んでいる名前で、日本では日東さんの製品番号「Mod 177」として長く親しまれてきたハンドル、僕はこのハンドルがこの世で最も美しいドロップハンドルだと思っています。しこたま影響を受けた。
そして僕が大事に保存しているこの写真。
若き日のグラントさん、このバイク、このライドに憧れたあの頃の自分を迎えに行きたい。
どのくらい名作か、このハンドルへの想いは自分がデザインしたAll-Road Bar Plusの記事で熱く語っているので自転車操舵金属棒フェチの方はぜひ読んで欲しいです。
ですが、ヌードルの弱点(ってほどじゃないんですが)として「クランプ径が26.0mm」っていうのが少々呪縛でした。(昔はざっくりロードは26.0、MTBは25.4っていう潮目があった)
確かにここ最近の自分のバイクやパーツボックスを見渡せば25.4のハンドル、ステムばっかり。
ヌードルバーつけたいけど26.0のステム持っていないんだよなー、ステムも買わなきゃいけないのかーなんて困らせたくないし、26.0mmの首長ステムって実はなかなか日本では流通してなくて(UI-2や首の短いのはちょいちょいあるんだけど)Rivendellのサイトからしか買えなかった、なんて過去もあり。
そこで、先人たちに怒られないかドキドキしながら、思い切って作ってもらいました。
『ヌードルバー25.4mmクランプ』、邦題「B177」。
もちろんRivendell本国のお墨付きをもらい、素材も見直し日東さんの強度試験も通りました(たかが0.6mmですが強度は大きく変わる)
この細麺ヌードルであれば、今使ってるステム、お手持ちのステム、行きつけのバイクショップに普通に在庫のあるステムで「愛車へのヌードルバー導入」が果たせるわけです。
取り付けハードルがググッと下がった細麺ヌードル、ぜひ皆様もすすってみてくださいませ。
ーー少し脱線しますーー
僕はこの使いやすいクランプ系になったヌードルバーの誕生を機に、ヌードルバーがバシッと決まったドロップバーバイクを所有するつもりでした。
そしてそれは、やはりRoadiniが良いと思っていたんいたんですが、先日のRoadini紹介ブログに書いた通り、僕のサイズのRoadiniは次々にお客様のお手元に旅立っていき、在庫残りは残り極少。在庫ラス1フレームに僕がトドメを刺すことを躊躇いあきらめてしまった。
しかし、ハヤトチリ全開で、すでにヌードルバーは購入済み(幅は48と迷ったけど46にしました)、
それだけでなくハブもコンポ一式もヌードルRoadiniのために数年前からコツコツと揃えていました・・これが取らぬ狸の皮算用か。
ああくそ、次にRoadiniが入ってくるのはいつだ、とプリプリしていたところふと目があったのは、最近の愛車Charlie Gallop。
あれ、君ロードバイクなんじゃなかったっけ。
そういえば、ウォールナットクリークで乗った時はヌードルバーが付いていたっけ。
やるか。Gallopを媒介に念願のヌードルバイクを組むことにしました
定休日に全バラし敢行、まだ半年も乗っていないのに俺は一体何をやっているんだ。
でもいいの。ヌードルバーがついた軽快な「ドロップバーRivendell」に憧れていたんだ。
そしてこんなふうにカントリーバイクしたい。
以降ヌードルバイクチェックを続けます。(といっても本来Roadini用に集めたパーツたちですが)
コンポは先述のCampagnolo。このCentaurで色味がシルバーのコンポーネントが最後、と聞いたので数年前にグループセットを購入していました。(カンパさん、SILVERを辞めるのは本当に間違っている)
もちろんディレイラーが大好きなグラントさんに憧れる僕はフロントシングルではなく多段で組みます。フロントディレイラーは格好いい。
強調しておきたいのは、僕はフロント多段推しであって、Campagnolo推しではありません。お客様にCampyを勧めてる意思など全くなしです。こんなことせずに普通にバーコンでSHIMANO 2×9で組むのが格好いいと思います。ヌードルバーはバッチリバーコン差し込めますし、RoadiniやHOMERならWレバーでもいいですね。
ハブはWHITE IND T11、これはめっちゃ重要で、
WHITEのハブはフリーボディの交換が容易です。SHIMANOボディからポコっと簡単にCampy用に換装できます。未来Roadiniにカンパを移したら、SHIMANO9速に秒で戻すことができます。
カンパの弱点をもう一つ、ガチムチのスポーツマン向けのギア比しかないところ。
「あなたのような貧脚に、Rivendellに合う太いタイヤでカンパのロードバイク用のギアが踏めると思って?」と赤木リツコ博士が冷ややかにそう言って来そうですが、
「リっちゃん、そこでこのSUGINO OX2ってわけさ」
このあまり普段は使わないクランクは、インナー30tというめっちゃコンパクトなギア比が作れます。アウターも44T。ロードバイクに比べ二回り以上軽いギアが作れて、メーカー互換ではないですがCampy11s問題なく動きます。これもRoadini用にすでに購入していたもの。
リムは推しリム*PACENTI* brevet rim。これはグラントさんに「軽すぎる」と怒られそうですが、リムは軽い方が好き。自分のバイクはアルミニップルを使います(ハブはいくら重くてもいいけど外周部は軽い方が好き)
Gallopはポンプペグが付いているのでフレームポンプつけたくなっちゃう。
リアのダイナモライトは、ラックの先っちょにつけるタイプが好きなのですが、いつもはシルバーばっかり買っちゃうので背伸びしてカラーものにしたり、
大好きなSKSのプラスチックフェンダーに飛び散ったセラックニスを拭き取るのを辞めたり・・自分の好きを詰め込んで組んでいきます。
そして肝心な乗り味、
とにかく軽快。Rivendellは重くて遅い、なんて誰が言ったんだ??
先日もデジくんの結婚式で千代田区まで行きましたが少し距離のある都内の移動もかなり楽でした。スイープバックハンドルとは違ってハンドルに荷重したらここまで乗り味が変わるか。
前後積載でもスイスイ進みます。
都内でなく早く田舎道、林道を走りたい、カントリーバイクに出かけたい。
・・・・・
ドロップバー、ヌードルバーが仕込めるRivendellのフレームは限られるのですが、新しいクランプ径で取り付けハードルがグッと下がったこのヌードルバーでぜひ味わってほしいです。
Roadini、HOMER、SAMなら確実ですし、Gallop、Appaloosa、Atlantisでもサイズによってはヌードル化できます。ぜひご相談ください。もちろんRivendell専用のハンドルではないので他のメーカーのバイクにもつけてほしいです。
長くなりました!最後まで読んでくれた方ありがとうございます。タニでした。