上馬店のタニです。
カリフォルニアよりRivendellの久々の完全新作フレーム、「Charlie H.Gallop」が届いております。
カラーは「Dark Gold」と、
久々登場「RBW Blue」(通称リヴェンデルブルー)の2色。まずは各店店頭で見ていただけます。
本国のブログやメルマガで、4-5年前から名前はちょくちょく登場していたCharlie H.Gallop。でも全然リリースされないし、全貌も長らくベールに包まれていた謎多き新モデルでした。
はて、どんなフレームなんだろう?今日はそれを紐解いていきます。
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遡るは2023年、この動画の44:22からご覧ください。Rivendell HQを訪れた際、初めてその実態を確認できたCharlie Gallop、マネージャーのWill君がこのフレームの紹介してくれています。
「ステップオーバーのロードバイク」とWill。「Roadiniのステップスルー版」という言葉にもワクワクが止まらなかった。
つまりは「細RIV」です。
(サッと降りれる「ステップスルー」よりかは跨ぎが高いので「ステップオーバー」だそう)
40mm前後のタイヤでスイスイ走る、舗装路が得意なRivendellのロードバイクというのが正体でした。(動画に出てくるライムオリーブはプロトのみのカラーだそうです)
試乗してみて、軽くて、滑らかで、軽快な乗り味。僕は一目惚れ。
正直な感想はRoadiniとはぜんぜん感じなくて、どっちかっていうと僕がいつも乗ってるA.HOMER HILSENに似ていると感じました。ハンドリングだけガラッと違って「ヘッド角が寝たHOMER?」って印象を受けた。
当時僕はドロップハンドル(=ヌードルバー)に適した速い系の細RIVを探してて、すでにRoadiniに見当をつけパーツまで集め始めていました。太RIVでトレイルに行く遊びばっかりやってたのでそのカウンター心理なんだと思います。
「そのバイクは輪行に特化させて、ラックやフェンダーはつけずに、経堂駅あたりから電車に乗って、田舎道や舗装林道をスイスイと、峠をヒーヒー登って頂上で一服・・・」なんて休日の妄想まで始まっていましたが、「僕の”ドロップハンドルRIV”はRoadiniではなくコレなんじゃないか?」と。
あまりにこの時の印象、このプロトタイプの佇まいと乗り味が脳裏にこびり付いてしまっていたんです。
しかし、俺はGallopを誤解していた!
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ここからは本国Rivの言葉を意訳しながら真相を紐解いていきます。
まず、本国が用意したビルドパック(組み方の提案)が発表されます。別にこの通り組まなくてもいいけど「こんな感じいかが?」とRivendellが考えて組んだ雛形、現地の試乗車。
おや、ヌードルバーではないな
(黄色い方はGrant’sチョイス)
本国の商品ページ説明文を読んでムムム。
-ドロップハンドルバイク特有のデザインを捨てることで、フロントセンター(クランク中心からフロントホイール中心までの距離)を長くすることができ、それはスイープバックバーのための快適なスペースを作り、ハンドリングが改善されました。
-ドロップハンドルをセットアップするには短いステムを使用する必要があります。
続けて、
Willのメルマガのリリースニュースを読んでムムムム。
-当時の設計テーマは「レイチェルバイク」で、コンセプトはレイチェル(Willの当時の彼女、今の奥さん)のようなライダーのためのものでした。レイチェルのようなライダーは、軽くてロードのような自転車を好みますが、ドロップバーの使用にはほとんど興味がありません。チャーリーギャロップは、他の”ロードバイク”よりも長いトップチューブと寝た角度のヘッドチューブを備えており、スイープバックバーに最適です。ですが、ドロップバーも視野に入れて、Rivendellのすべてのハンドルバーでも乗ることができます。
なるほど。
僕の勘違いが判明しました。僕はてっきり
「Roadiniのようにドロップハンドルを選んでもバッチリな ”Rivendell的ロードバイク” の、跨ぎやすいバージョン」
と解釈していたのですが、
「ロードバイクだけどドロップじゃなくて手前にグイッと戻ってくるスイープバックバーに最適化、でもまあドロップハンドルも付けられなくない」
といったニュアンスだったようです。うむ、誤解していた。
現地で乗ったあのプロト機達は「短いステム+ドロップハンドル」のテストを兼ねていたのかな、と。
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そうか、想像とは少し違うフレームと判明して少々のがっかりを喰らいましたが、ただ、このWillの言う「レイチェルバイク」の話、設計コンセプトはとってもしっくりきたし、感銘を受けた。
「ドロップハンドルが必要でない人のためのロードバイク」。
自転車屋さんでよく聞く言葉だと「フラットバーロード」って言葉があるけど、絶対世の中には必要なのに、あんまりメーカーが作ってくれないジャンル。
思えば、この冷凍都市の暮らし、99%舗装路で使うし、ドロップでレースなんて100%しない人に向けて作った”ロード”ってあったかな。凍狂(TOKYO)では「”クロス”バイク」や「街乗りマウンテン」というキメラな言葉で誤魔化されてきたジャンルなんじゃなかろうか。世界中の”レイチェル”に「これじゃないのに」なキメラバイクを押し付けてきたんじゃなかろうか。
非ドロップで、カゴとスタンドがつけられて、ロードのように軽くて速いバイク、最高じゃんか。
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ここからはグラントさんの解説(太字の部分)を参照しながら、フレームのディテールを見ていきましょう。
(ヘッドバッジは、ギャロップする馬脚)
-他のRivendellのバイクと同様に、ラックをつけることもできますが ツーリングバイクではありません。ツーリングをすることもできなくないですが、最小限の負荷想定で ”ロードライディング用” に設計しました。たとえば積載は最大10ポンド(5kg未満)です。フェンダーも容易に装着できるので全天候型で一年中乗れます。
なるほど、じゃあ前後ラック+パニアでキャンプバイクっていうのは厳しい車種のよう。
(ダウンチューブに残された足跡、ヒヅメのグラフィックはJoe Appaloosaのとは違う馬脚=ギャロップしている?)
-「トレイルバイク」「HilliBike」「ツーリングキャンプバイク」ではありません。超汎用性の高いロードバイクまたはカントリーバイクです。もちろん軽い荷物なら運ぶこともできますが、大きな前後ラックにパニアバッグ、重たい荷物を積む計画がある場合は、CLEM、ATLANTIS、またはAPPALOOSAを入手してください。SAMも良いんじゃないかな。
ついセールストークになっちゃう商品説明文で、このはっきり他モデルを推してくる潔さよ。
(チェーンステーを駆けるこの子がCharlieなのか)
-タイヤクリアランスはフェンダーなしで45mm。でもこれはロードバイクなので、太くてノビーなタイヤを履かせてオフロードでヒャッハーしないでください。Charlie Galllopは通勤、ショッピング、グループライド、直立姿勢で乗るハンドルのための、汎用性があり実用的ロードバイクです。
-リアハブは130mm。繰り返しになりますが、それはロードバイクであることを強調しています。
-体重が97kgを以上で軽いバイクが必要な場合は、Roadini、Sam、またはHomerを入手してください。彼らも十分に軽快です。110kgの人がこのCharlie Gallopを壊すかどうかは疑わしいが、それは正しい自転車の選び方ではない。
-チュービングはHOMERによく似ていますが、SAMのチューブよりも少し軽いです。49サイズと53サイズは28.6mmの細いダウンチューブ(これめっちゃ嬉しい)57サイズと61サイズのダウンチューブはいつもの31.8mmです。
-タイヤの太さは最低でも32mmがよい。しかし、Charlie Gallopはどんなタイヤでも軽快に走るので、階段を担ぐときの重量でも心配しない限り、40mm以上のタイヤを履くことををお勧めします。
みなさん謎の新作Charlie H.Gallopの正体がじわじわイメージ出来てきましたでしょうか?
Rivendellに乗りたいけど、オンロードメインの用途の方、オフロード行かない方。軽快な乗り味が好みで、ずっしりスローなのは乗り味はちょっと違うな、なんて方にぴったりなモデルかと思います。
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と、夜な夜なこのブログを書き進めるにあたり我慢できなくなったので、自分用に組みました。Willにも乗るよ!って言っちゃったし(言い訳)
僕のCharlie。今後ともよろしく。舗装路スイスイ最高です。RIVにあるまじきって言ったら語弊があるけど、軽い。
自分に該当する2サイズのいうち小さいほう(49)にしました。
「あれ、ここまで書いておいてタニさんスイープバックハンドルじゃないじゃん」と思うかもですが、サイズ選びとその辺の詳細は次回ブログで書きます。
最後に恒例のサイズレンジについて書きます。
-49cm: 74~83cm PBH
-53cm: 78〜87cm PBH
-57cm: 82~91cm PBH
-61cm: 86〜96.5cm PBH
相変わらずRivendellは身長ではなくPBH(股下)でサイズの見当をつけます。
(測り方はコチラから。自身のPBHは覚えておくと便利です)
お店でいつでも無償で計測しますのでご興味ある方は測りにきてくださいね。測ったら携帯のメモに書いておきましょう。
最後にGrantさんのCharlieの写真を貼っておきます。
ラックレスで軽快に。雨でもへっちゃら通勤なフェンダーバイク。サイズは超応用編でPBH85なのに61にしたみたい。その辺のステップオーバーの秘密はまた次回ブログに書こうと思います。
<その他スペックメモ>
サイズ49cmのみ650bホイール
サイズ53cm以上は700cホイール
26.8mmシートポスト付属。(NITTOにアップグレードできます)
130mmのリアハブスペース
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Rivendellが考える「舗装路用」のロードバイク。ドロップバー需要の優先度を下げて、「グラントさんの最新の考え」がぎっしり詰まった新モデル。最新各店でぜひフレームの細部まで見てくださいませ。
最後まで読んでくれた方ありがとうございます、タニでした。