上馬店のタニです。
先日RADAVISTに上がった記事。Black Mountain Cyclesのマイクさんが若かりし頃書いた記事だそう。
これ、古いMTBが好きな人や、その手のアメリカ西っ側のバイクにお熱な僕のような人は絶対読んだ方がいいです。教科書級。グーグル翻訳をぶん回しましょう。
要するに、今では当たり前になった「オフロードバイク+ドロップハンドル」についてのドキュメンタリー。
話はそこから飛躍して、ビンテージや古いバイクが好きな人もいて、現行のバイクの乗り味や進化に取り憑かれている人もいて、もちろんそれぞれ良い。でもそのどちらの時代にも第一線にいた、マイクさんのようなレジェンドのお話を聞くと、古いのも今のも一つの線上というか、つながった話なんだなーなんて思います。
これの線上に、
これがあって、当たり前だけどそれぞれはつながっているんやな、ってこと。
なーんて事に想いを馳せながら酩酊、お客さまのLa Cabraと自分のLa cabraを例に改めて考えたので書いてみます。
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ドロップハンドルのブログでも登場しましたが、僕の休日ライドの出撃スコアが一番高いのはこのLa Cabra。先日お盆休みは静岡に出撃。
今回のライドのように初見の土地の探検、オフロード探しライド。「果たしてどんな道なのか、どんな距離なのか、そもそもそんな道に辿り着けるのか」わからないとき、La Cabraみたいな車種は最適、最強です。
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(楽しかった静岡また行きたい)
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「ドロップバーマウンテンバイク」
グラベルバイクより遅くて、MTBみたいに激しくダウンヒルはしにくい曖昧で中途半端な車種、と考えるか、
オンロードはMTBより進むし、見つけた道がグラベルバイクではビビってしまうガレガレの路面でも、MTBのように突入できるスーパー万能バイクと考えるか。その人の遊び方次第。
僕が今夢中になってる遊び方だと、このLa Cabraが一番活躍してくれるバイクなんです。
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そんなLa Cabra、先日納車したお客様のバイクを見てください。
最新ロットの「Yelloe Gray」17″サイズ。オーナーは身長175cm、サドルハイト72cmで見た目のバランス完璧。パーツの選択も合理的でLa Cabrの良さを改めて実感するとっても格好いいオーダーでした。
本家Mikeさんの組み方に引っ張られて、僕もですがブラックパーツで構成しがちな同フレーム、このオーナーのシルバーコンポーネントメインの組み方がとっても新鮮でグッときた。そして冒頭にも書いたこのバイクのルーツが脳裏にシュッ。
シートクランプ、ヘッドセット、ハブまでシルバーにしないオーナーのバランス感覚がこのバイクを格好よくしている。淡い色のフレームにオールシルバーでパーツ構成するとボヤーっとしちゃいますよね。これ「ちょいブラック」の法則。
今回は29erではなく27.5ホイールサイズで組みました。
29×2.4まで入る設計のフレームですが、BBハイトのことも考えて2.5インチ以上の太さのタイヤを入れることを条件に、27.5ホイールとコンパチできます。今回選んだタイヤはWTB 27.5×2.8。
そしてここで隠し味、
タイヤとリムの重量。La Cbaraの広いタイヤクリアランスの安心感から、つい激し目イカつめなタイヤを選びがちですが、タイヤの重量をほんのり気にしてみてください(もちろん用途に合わせるべきですが)。
2.5以上のタイヤ、うかつに見た目で選ぶと1000g以上のずっしりタイヤに出会いがち。しかしドロップバーマウンテンバイク、MTBコースやダウンヒルをするわけでもなく、舗装路含むいろんな道を走るのが目的ならば、できれば900g以下のタイヤを。リムも超軽量チートで有名なVELOCITY Blunt SS。メーカー推奨のタイヤサイズからは溢れてしまうので自己責任ですが、この組み合わせならかなり転がってくれるので、みなさんが想像するであろう「BOMBORAやMOD.ZEROよりLa Cabraは鈍重である」ってイメージを粉砕してくれます。この隠し味があるかないかでガラッと変わります。ほんとに〜?って方、僕のLa Cabra試乗してみてください。
そんでもって、サドルはWTB。西海岸のレジェンドビルダーがこぞってWTBを使うのは、歴史に密接だから。昔偉人が言っていた、WTBはアメカジです。
今回選んでもらった、BLUELUG別注カラーのラスタカラーのPURE。このサドルがとっても僕の中で再評価されています。
新品だとバキッとした発色で、自分もついオールブラックに手を伸ばしてしまったり。別注カラーとしてお店で長く扱ってきて見慣れてきてしまった自分に喝、私は愚か者です。
本来このカラーのソースになった、Vintage WTBを思い出してみる。
これらのように、別注ラスタWTBは「ボロくなったら真骨頂」なんですな。
古いバイクの派手目なパーツは格好良いと感じるのに、現行バイクではビビってモノトーンに逃げる自分の甘さを、このKさんのサドルチョイスが懐古の旅に私を連れ立って、シートポストで後頭部殴打、往復ビンタして思い出させてくれました。
致命傷だ、僕もこのラスタWTB酷使して愛でて育てよう。
手持ちのお持ち込みコンポはSRAMでしたが、気にせずクランクはSHIMANO。ガサっとXTのクランクでコスパを上げて、ギア比も遊びに行くフィールドが想像できているのでバチッと合っていて・・・
遊んでいるうちにPAULのポリッシュにはヘアラインの傷がついても気にしない。タイヤには泥、車載の時にできた塗装欠けなのかチェーンの汚れなのか判別できなくなってきたら完成するような、そんなバイク。
Kさま格好よく組ませていただいてありがとうございます。ボロボロになるまで遊んでくださいませ。ドロドロの姿が見たいです。
La Cabra、サイズや色によってはSOLDもありますが、もっともっと評価されてほしいとっても良いフレームです。休日の局地探索機をお探しの方、ぜひ組ませてください。
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来月はLa Cabra持ってどこに遊びにいこうかな。台風逸れてほしいな。
最後まで読んでくれてありがとうございます。タニでした。