上馬店のタニです。
先日入荷したRivendell「A.HOMER HILSEN」。
オンラインストア販売分は完売しましたが、実店舗各店には店頭販売分がまだ少し残っていますので、新たな”HOMER乗り”を生み出すために書きます。
お店に実物見にきていただいたお客様に「どんな特徴のRivendellなのか」のお話をしたり、ビルド妄想話に発展して「さてどんなふうに組みましょうね」なんて話をさせていただいたり。
僕もとっても欲しいフレームで、お客様とのお話がいちいち盛り上がっちゃいましたが、ブログでも妄想ビルドお付き合いください。
HOMERはRivendellのフラッグシップでありど真ん中なモデルなので、組み方の幅も広いです。特にハンドルは付けられるものが多い(というかRIV系ハンドルだったらなんでも付けられる)ので、他モデルよりまずハンドル悩むのが楽しいフレームなのかな、なんて思ったり。
そんな最中、昔のロットのHOMERをもう何年も乗っているお客様のバイクがピットイン、この方のバイクがこの「HOMERハンドル何で組もうかな問題」に役立ちそうだったので写真を撮りました。
これがこの方の最新版。サイズ51/PBH80、この写真の状態でサドルハイト69cmくらいです。今回はシングルスピード化のオーダーでした。(ヨヨコーで組まれたシングルスピード女子HOMER可愛かったですね)シングル化の模様はこのブログ文末で書きます。
この方のハンドル問題、最新版では、グイッと手前に大きく戻るLOSCO BARにて着地。
HOMERはRivの中ではトップチューブが短い部類に入るので(同サイズのSAM HILLBORNEよりハンドル1本分ほどトップチューブが短い)ボスコ系3人衆 BOSCO、LOSCO、TOSCOなんかで組むときは、長めのステムが必要です。今回は120mmの日東テクノミックを使用しました。
セットバックのシートポストでお尻引いてポジション作るのも良いかもしれません。
ちなみにRivにしては珍しく27.2mmのシートポストが使えます。イコール、肉薄パイプで構成されていて、フレーム自体も似ているとされるSAM HILLBORNEより缶ビール1本分ほど軽量です(そして重量だけでなく、乗り味もヒラリと軽くてスッと出る、そこが僕がHOMERを欲しくなってしまった理由です)
上記たっぷりスイープバックの”ボスコ系ハンドル”のときにステム120-130mmってことは、
最も代表的なアルバトロスバーや、
チョコバーなどの、ボスコほど手前に戻って来ないバランス系プロムナードバーには90-110mmほどのステムが適合します。
昔はこのお客様のHOMER、こんな感じで乗ってらした。
そしてそして、他モデルよりハンドル選びで悩ませてくるのはやはり、ドロップハンドルでも組みやすいモデルだからか。
短めのトップチューブはドロップハンドルやマスターシュバーでもポジションが作れます。ステムは〜80mmの短めのものを使って、ハンドル高さは高め幅は広め、前傾姿勢でないのんびりドロップが良いんじゃないでしょうか。ってうかこのオーナー全部のハンドルバリエーションを楽しんでいますね笑
ちなみに、
グラント御大もまずはドロップで組んだようです。「アルバスターシュにいつか変えちゃうかも?」なんて一文も。御大の、子供のように無邪気だけど金属部分は奇をてらわない”THE”RIVENDELLな組み方格好いいな。
そしてもちろんドロップハンドルからの派生である、
通称ヒゲ系、マスターシュバー、アルバスターシュバーで組むこともできます(この2ハンドル欠品中ですが、日東さんにオーダー済ですのでおそらく春の間に入ってくると思います)
プロムナードバーのようなルックスですが、実はリーチがドロップハンドルとそんなに変わらないので、このヒゲ系ハンドルの時もステムは〜80mmほどの短いものがポジション作りやすいと思います。ヒゲ系ハンドルは「意外とハンドル遠く感じるので注意!」と覚えてください。
そしてそして番外編。ここまではRivendellがデザインしたお墨付きハンドルたちをご紹介してきましたが、
calling in sick magよろしくな感じでイチモンジ一文字に近いフラットバーで組むのも良いと思います。SIM WORKSのlittle nickとかで組んでも渋そう(そして振り回しやすくて乗りやすそう)
こういうときはパーツ何から何まで奇をてらって大喜利で捻らず、ハンドル以外は王道な感じが格好いいかな?なんて思います。
もちろんRIV印のbullmooseでもいいし、アヘッドコンバーター使ってアヘッドブルムースで組んじゃう猛者現れないかな、なんて。
うむ、、これだけ似合うハンドルのバリエーションがあるHOMERは迷うのは当たり前ですね、まるでSURLYの名車クロスチェックのよう。
向いた用途やそれぞれの長所短所をご案内しますので、是非各店でハンドル妄想をRIV好きメカニックまでお聞かせください。
ーーー鉛筆ーーー
ここからは先述のシングルスピード化のカスタム日記。
過去Rivendellからはシングル専用フレームもリリースされているし、今後も予定はあるようだけど、シングル化のカスタムってやっぱりなんか魅力的。本国スタッフのWillがシングル好きでよくやっているのも、シングル化のご相談を最近たくさんお受けする理由な気がします。
今回の主役はPAULの名作“MELVIN”。シングルテンショナー。
ちなみにヨヨコーでまっちゃんが組んだシングルスピードHOMERは、
別の方法でシングル化されています。この2つのやり方どちらかが、個人的にも好きなシングル化の手段だと思います。
シングル化にあたって、
色々なものを外します。
外観も重量もそりゃあスッキリするはずでです。
コグはもちろんこちらも名作SURLYの singlespeed spacer kitを使います。
そして今回グッときたのが、お持ち込みのクランク。
なんでもお父さんが若かりし頃に乗っていたロードバイクから拝借、アツいストーリー。こりゃいつかこのフレームごと自分の息子に譲らないとダメですね。
そして、それら1枚ずつのギアにかかったチェーンを、
MELVINがチェーンを引いてくれます。今回は、ゆくゆくチェーンリングを大きくする可能性があるのでチャーンは長めにとってあります。
シュッと引き算で、重量も乗り味も、踏んでいる時の気持ちも軽くなるシングルカスタム。HOMERの組み方バリエーションとしてはニッチで皆が皆やるべき組み方ではないですが、こうシングル化RIVの媒体として選ばれるのもまた、軽量で軽快なHOMERの特徴なのかな、なんて思います。
ーーー鉛筆ーーー
とはいえ、よっぽど用途とあっていないモデルを選ばない限り、Rivendellのフレームは極論「どのモデルでも良い」と思います。どのモデルだって「日常」にぴったりで、毎日乗れていつもの道も快適です。もちろんGUSとROADINIで迷っている、、なんて場合は別ですが。
どのフレームにするか迷ったときは、そのフレームの特徴をこう吟味するのも良いですし、はたまた色やヘッドバッジが決め手でもいいと思います。
例えばHOMERは、不変的で歴史のあるモデルだし未来もきっと変わらないだろうし、なんか自分が65歳になっても乗っていそうなところに、僕はとっても惹かれます。
(こんなふうに)
そしてどなたかブルーラグに1本だけ入ってきたダブルトップチューブの64サイズ、これ組んで見たい&組み上がって走る様を見てみたいので、背が高い方でRiv気になっていいる方がいたら紹介してください。
長々と読んでくれてありがとうございます。My Homerはブルーとイエローどっちにしよう、タニでした。