上馬店のタニです。
僕にとっては念願叶ってなので今日は大事なブログ。ちょっと長いですがお付き合いください。
新しく取り扱うことが決まったフレームのご紹介です。
”BLACK MOUNTAIN CYCLES”のフレームの取り扱いを始めます。
弊社のブログを読んでくださっている方の中には、知っている方も沢山いらっしゃるかもと思いますが、日本ではまだまだ知名度のないフレームなので、昔Rivendellのことを初めてブログに書いた時と記憶が重なります。
「ついに自分たちのお店で取り扱える」というワクワクと「皆気にいってくれるだろうか」という不安が半々のこの感じ。
BLACK MOUNTAIN CYCLESは、カリフォルニアの一つの小さなバイクショップでもあります。
サンフランシスコから橋を渡って内陸北へ車で1時間ちょっと、ポイントレイズステーションというところにあります。人口は少ないけど、自転車を楽しむことができる最高のフィールドに囲まれていて、ライドを目的に年中人が訪れるそう。
そんな土地のバイクショップ(=起点)でありながら、そのオーナーMike Varleyさんがオリジナルのフレームを設計、デザインをしています。
背の高い、Mikeさん。TシャツはSOULCRAFT。
Mikeさんは今現在アメリカのビンテージと呼ばれるようになったバイクシーンの中で過ごし、90年代にはHAROやMASI等大手メーカーのBMX、MTB、ROADバイクのデザインやスペックを決めるお仕事を経て、2007年に自分のフレームを作り自分のお店で売る、という現在のスタイルに辿り着きました。
日本でも何人か乗っている方がいらして、その方のバイクを触らせてもらって、乗らせてもらう機会があり、それが自分のお店で取り扱いたい、と強く思うきっかけでした。乗ったら、ハンドメイドバイクの時みたいに「これこれ!」というあの感じ。
純粋に自分達も乗りたくなってしまったこの気持ち、をMikeさんに伝えると是非にと快諾してくれました。
(組んだ車体の写真がまだまだ少ないので現地の写真を)photo:RADAVIST
Mikeさんのデザインするバイク。昨今「グラベルバイク」や「アドベンチャーバイク」が盛り上がるずっと前から、日常から抜け出して自然の中とを自由に行き来することのできるバイクを自分の理想のバイクとして作り続けてきました。
Mikeさんのことを知ることがBLACK MOUNTAIN CYCLESを知ることだと思うので色々インタビューさせてもらったのだけど、一発で彼のファンになってしまう素敵な内容だったので、その記事は追って公開します。
フレームにはいくつかモデルがあり、初回まず日本に届いたのは、
*Black Mountain Cycles* 「LA CABRA」
ラ・カブラは1980年代、若かりし頃のMikeさんがドロップバーに変えて乗っていたマウンテンバイクがルーツだそう。それを現代に落とし込んでリデザインしたのがこのLA CABRA。
カラーは2色、California GoldとMartini Olive。選べない2色。
最大で29インチ×2.4インチ、もしくは27.5インチ×2.8インチのタイヤクリアランスを持ちますが、マウンテンバイクではなく、ドロップバーを前提にした「モンスタークロス」バイクであること。
ダボ穴各種も気が利いていて、バイクパッキングや前後キャリアの積載はもちろん、キャンプツーリングにも。フラットバー+フロントラックで組んでも良し。
林道の落枝をバキバキ踏んづけて走りたいバイク。
ドロッパーポストにも対応していて、これは必要とする遊び方をする人にとって、かなり嬉しい。
厳密には全然違うのですが、無理くりブルーラグで取り扱っているフレームと比較するなら、CRUSTのBOMBORAをロードからクロスに振ったイメージ、ALL-CITYのゴリラモンスーンのような走破製とクリアランスをイメージしてください。
もしくは、僕がIF Gravel Royaleでやろうとしていたこと。このフレームだと正直タイヤクリアランスはかなり無理しなきゃいけなかった(27.5×2.1ちょっと擦っています)。650x48Bもしくは、70x40Cでは少し怖いあの道をガーンと行けて、あのゴロゴロの登り坂で足を付かなくて済むバイク。
このLA CABRA、上馬店頭には組んだバイクがあり、フレームは各店で見れます。
まずは各店店頭のみの販売とさせていただきますので、是非実物を見て触ってくださいね。
・・・長くなってきましたが、こっから蛇足。最後に僕の主観偏見多めで、個人的惚れちゃったポインツを書かせてください。
僕がBlack Mountainを見たときの印象、
僕の好きなFalconer、SOULCRAFT、HUNTER CYCLESのような、西海岸のビルダーさんが作ったTIGweldのバイクのようなたたずまい。作る人の理論やアイデアを詰め込んで鉄パイプと鉄板をくっつけて生み出されるバイクの雰囲気。
Mikeさんに話を聞くとそれは錯覚ではなくて、過去アメリカ製で作ったモデルはFalconer製であったり、SOULCRAFTのビルダーのショーンとは親友で、フレーム設計に深く関わっていたことがわかりました。それだけで僕は決定的な要素でした。
そしてRivendellとの対比・共通点。バイクはすべて真逆で似ても似つかないですが、「量産のバイクなのにハンドメイドバイクと同じ香りがするところ」が共通してると感じます。
それはきっとどちらも「顔と名前のわかる一人の”創始者”の理論と情熱がこもったバイク」であるところ。バイクが”ブランド”じゃなくってデザインしている一人の”人間”そのものなところ=個人のハンドメイドバイクと同じですよね。
なので僕の中でRIVとBLACK MOUNTAINで保管し合う関係というか、バイクは全くもって正反対ですが、凸と凹で合わさると全部を満たせます。
僕はハンドメイドバイクに憑かれているクチなのでそれがてっぺんですが、極論RIVとBLACK MOUNTAINの2台があればきっと僕の自転車ライフと行動範囲は全てカバーできると思っています。
”流す日”はRiv、”走る日”はBLACK MOUNTAIN。それで多分行けない所はないし、過ごせない休日はないんじゃなかろうか、なんつって。惚れてしまっているので絶賛大袈裟補正がかかっています。
後編、Mikeさんのインタビュー編に続きます。
長々と最後まで読んでくれてくれた方、ありがとうございます。フレームを取り扱うことができて嬉しい。BLACK MOUNTAIN CYCLESの紹介でした。
以上タニでした。
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