上馬店のタニです。
今日は別注ペダルのこと書きます。好きなペダルと、好きだったペダルの時を超えた合体、フュージョン、メタモルフォーゼがテーマ。
まずはこのペダルを見てください。Rivendell ”Grip Monarch”(グリップモナーク)。
日本では、”MKS GAMMA(ガンマ)PEDAL”としてお馴染みのこのペダル。
実はRivendellがデザインしたもので、本国Rivendellでは”Grip Monarch”という名前で販売されています。
Rivendellにはもちろんその他のフレームにも装着率の高いこのペダル。ベアリングの滑らかな回転と長寿命、VANSに食いつくグリップ力、僕も愛用する大好きなペダルです。
そしてそれともう一つペダルを見てください。
MKS ”PRIME” Sylvan Touring。
永久の名作Sylvan Touringに、少し昔まで”PRIME”と冠がつく上位モデルがありました。確かポリッシュ仕上げのボディに、ベアリングも通常のSylvanよりも上のものが使われていたもの。
しかし更なる上位モデルとして、ピカピカポリッシュにツッルツルの最強ベアリングのSylvan Touring NEXTが登場するにあたり、惜しくもディスコンになってしまいました。
”NEXT”は本当に良いペダルなのでNEXTに進化するのは大賛成だったのですが、
写真で伝わるかな・・ケージ部分の色を見てください。
このPRIMEには「TITANカラー」と呼ばれるラインナップがありました。シルバーではなく薄いシャンパンゴールドのような優しい色。実際に素材がチタンなわけではないです。僕は店頭で「シャンパン」と呼んでいました。
この色がすごく好きで、時にシルバーパーツで組まれたバイクに、シルバーよりも馴染んでハマる色でした。
自分のバイクやお客様のバイクで、Grip Monarchペダルを多用する僕は、このペダルであのシャンパンカラーがあったらな〜、と思うようになりました。そこで、直訴。
MKSさんに作ってもらいました。シルバーと並べるとその色味がわかりやすい。
シルバーももちろん良いのだけど、
少し暖かみのあるTITANカラー=「シャンパン」。
シャキッとシルバーも良し↑ 柔らかい印象になるシャンパンも良し↓
大きな差のない2カラーだけど、バイクに付くと大きな差を産む、全然違う印象を与えます。
このバイク上馬店で組んだものではないけれど、理想的なシャンパンカラーペダルの使い方で痺れました。どこかと色を合わせる、って言うのじゃなくてちゃんと「一役買ってる」色合わせ。
どちらがベターと言う話でもなくて、要するに選ぶ楽しみ、迷う楽しみ。ご自身の愛車に合う方をお選びください。真鍮パーツとの馴染みも良いのもポイントかも。
・・・ノッてきたのでこのままペダルのことを書き進めます。
このグリップモナークことガンマペダルには前身にあたるペダルがあります。日本ではMKSの”LAMBDA(ラムダ)”という名でお馴染みの、
本国では「GRIP KING」。これも元はRivendellがデザインしたペダルです。
僕も長いこと使っています。そのままでも調子良いのですが、「GRIP KING」というその名の通りのグリップ力を得るためには、
ピン打ちする必要がありました。
Grip Monarchはピンが標準装備。上記のカスタムをせずに高いグリップ力があります。
でもこの”ピン”については賛否両論で、足の裏に食いついた方が登り坂で楽ができたり、靴の裏が濡れたり泥がついても滑らないのでオフロードに適していたり。個人的にはそれらの理由で好きなのですが、革靴に傷をつけたり、時にスネを引っ掻いたり、デメリットもあります。
なので旧GRIP KING(ラムダ)の方が適している人ももちろんいます。ラムダは現在も生産されているのでこれも選べることが良いところ。革靴やブーツで乗る方や女性はラムダの方が気に入ってくれるかもしれません。
ちなみにGAMMAの本国の名前 ”Grip Monarch(グリップモナーク)”
Monarch(モナーク):名詞—意味 君主, 王, 元首
・・・君主。しびれるネーミング。以下Rivendellグラントさんのバイクとこのペダルの説明。
「グリップモナークは、グリップキングを少し改良したものです。モナークはキングよりも四角く、上から下まで平らになっています。キングには0個だった”ピン”が、モナークには片側8個付いています。ピンはグリップ力を強化し、2.5mmの六角レンチで簡単に取り外しが可能です(ピンを恐れている場合)。まあそのままでいい感じだよ。
カップ&コーン(カートリッジではない)ベアリングは使えば使うほど滑らかになり、私は25年以上MKSペダルを販売し、30年以上自分で乗ってきましたが、MKSペダルのベアリングが荒れているのを見たことも聞いたこともありません。
もし私が1台だけ自転車を持っているとして、今後の30年間その自転車のために一つだけペダルだけを手に入れられるとしたら、迷わずこのグリップモナークを手に入れます。」
とのこと・・・しびれるでしょう。とかいってグラントさんラムダやRMX他のペダルも使っているのだけど。
流石のMKS製で、自分のグリップキングとシルバーで所有しているグリップモナークがなかなか壊れてくれないもんだから、交換するタイミングが難しいけれど、次は絶対グリップモナークのTITAN・シャンパンカラーを手に入れて、自然の中をHILLIBIKEしたい、と思っている僕です。
こんなライドではモナーク君主の鋭いピンが必要だ!
最後まで読んでくれてありがとうございます、おすすめの新作ペダルのご紹介でした。