毎年梅雨になると考えること、雨の日バイク。

僕は雨の日も自転車通勤です。

でも決して「雨でも自転車乗らないとダメ!」なんて思想の持ち主ではないです。「雨の日は乗らない」と言うのを否定する気は全然なくって、人それぞれ。

ただ、ビチャビチャの傘を持って満員電車に乗るのより、ちゃんと雨の日の準備をして自転車に乗った方が遥かに楽だしストレスを感じない、ということを伝えたいです。

「ん?そうなの?じゃあ雨の日でも自転車乗ってみようかな」なんて人が一人でも生まれてくれることを期待して、毎年書きます。

これは僕のANT。雨の日に一番選ばれることの多いバイクです。理由はもちろん

フルフェンダーが装着済みであること。「日本が誇る世界一のフェンダー」ことHONJO。

当たり前だけど「フェンダー」。有ると無いとでは濡れ方、跳ね上げ方が全然違います。雨の日バイクのマストアイテム。

僕個人の趣味嗜好だけで言うと、前後揃ったフルフェンダーが機能的にも佇まいも好みです。
美しさではHONJOが一番だと思うし、ご自身で付けるなら穴あけ加工が必要ないVELO ORANGEも良い。Rivendellに限りグラントさんの思想を汲んでSKSの樹脂フルフェンダーを、と思っていますが、そのバイクに合わせてそれぞれ辻褄合うものをつける、というのが良いと思います。例えば

ダンカンはこんなスタイル。つけ外しが簡単なSKSの簡易フェンダーをフルフェンダーの付かないいつものバイクにつけちゃうスタイル。これも良しですね。

ただフルフェンダーの取り付けは過去に何度かブログにしたことがあるので、

一周メンのフェンダー動画を是非見てみてください。

今年の雨の日バイクブログは「フェンダーの向こう側」と題して、すでにフェンダー装着済みの自分の雨の日バイクに加えたアップデートのことを書きます。

まず先日デジも紹介していたマッドフラップ。フェンダーの先に付けるヒラヒラです。

これ、無くてももちろんフェンダーの恩恵って凄いのですが、あるとさらに凄い。フェンダーと地面の隙間からの跳ね上げは、靴、爪先を濡らします。

今回の候補者は3名。左からGILLES BERTHOUD、SIM WORKSxHONJO、そして最近作ってもらったREW10さんのもの。

甲乙つけ難しでしたが、ジルベルのものよりスラッとスリムなREW10を選びました。

位置を決めたらマーキング。僕は穴あけはドリルではなく、キリとヤスリで開ける派です。自転車につけたままで施工ができるし、多少の位置の微調整をしながら開けられるので。

そしてREW10さんのフラップのキモといえば、ビルダーのブレンディさん自らが厳選→切り出したレザーですが、

この付属の留めボルトと真鍮のワッシャー。この辺もREW10ism全開で格好いい。

ボルトの頭がワッシャーにツライチでピタ。気持ちいい。

これで水たまりをバシャっと走っても、爪先濡れません。土砂降りの時はビーサンか防水の靴を履いて乗りますが、水たまりの生温い水ってなんか気持ち悪いので、これで解決。

そしてブレーキ。雨の日バイクの肝心要。

このバイクは長らくカンチブレーキでした。
クラシックなたたずまい、指の力のさじ加減でコントロールがしやすいカンチは大好きですが、制動力は低め。雨の日リムが濡れた時はなおさら。ぶっちゃけ雨の日効かないのがストレスでした。

なのでこの度Vブレーキ化しました。これで雨でもガツンと効きますが、Vブレーキ化する時の注意点。
❶アームがフェンダーを跨げるか
❷ロングプルのVブレーキにする際は対応するレバーにすること
*ANT* touring
❶のアーム問題、特にドロップハンドルと互換を持たせやすいミニVブレーキ(PAULだったらmini moto)だと、アームの長さ的にワイヤーとフェンダーが干渉してしまうことがあります。まずはつけたいブレーキがフェンダーを跨げるか上記のようにチェック。カンチだったら確実にフェンダー跨げるのだけど・・それはジレンマ。

そんでもって❷。カンチやミニVと、Vブレーキでは制動のために巻き取るワイヤーの長さが違います。今回のようにロングプルのVブレーキでは、通常のドロップハンドル用のレバーやSTIでは引ききれません。そこで
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Vブレーキを引くことのできるドロップハンドル用のレバーがいくつかあります。今回僕が選んだDIA-COMPEの287V、もしくはケーンクリークからも出ています。

まだまだ続く雨の日バイクのプラスアルファ。蛇足は加速していきます。

リアのダイナモライト。
*ANT* touring
雨の日の自転車通勤、自分も周りも、気をつけていても視界は悪くなる。

高火力かつ、ポンチョの影に隠れないリアライト。充電気にせず、土砂降りの朝バタバタしないで跨げるバイク。

取り付け位置を決めたら、本体用の穴と電線用の穴を開けて、、

これもフルフェンダーバイクの特権。フェンダーの裏側に電線ルーティン。防水のダクト用テープを使うと簡単です。

フェンダーの裏側を走った電線は、このBB近くの穴をあけて逃します。

ここからピョコン。このままでもいいですが、

グロメットで埋めます。電線用のグロメットを使う方が綺麗ですが、あれ通販で買うとサイズすぐ間違えるので、自転車屋さんに転がっているもの、シマノのDi2用のものを使いました。

ここでまた細工。このフェンダーの穴から出て、BBの裏で電線が分断できるようにコネクタ仕込みます。こうするとフェンダー外す時に「地獄の電線全外し」(めちゃくちゃ面倒くさい)をしないで済みます。


HONJOのフェンダー小物、通称Rクリップを使って、分断後もフレームに電線が残るようにしてあります。これでフェンダーを外した時も、電線をフレームに保持したまま乗れます(要するにこれも面倒くさいを回避)

そしてダウンチューブの下を伝って、ヘッドの近くでまた分断、コネクタ入れます。ここにコネクタがないと、フロントラックを外したり、フォークを抜いたりする時に発狂しそうになります。

・・・いつの間にか雨の日バイクブログからダイナモブログになってしまいましたが、リアダイナモはフルフェンダーバイクの大きなチャームポイントです。雨の日乗るのが楽しくなるように、雨の日感じた不便を潰しながらカスタムします。

そして最後に、雨の日自転車に乗っていてしばしば引っかかっていたこと。

ベル。このベルマウントの付いたステムは後日また紹介します。今日は雨とベルについて。

もちろん歩道でベルを連打するようなことはしませんが、先述の通り雨の日って自分も車も、歩行者さんも傘やカッパで視界視野が狭くなってる。やむおえずベルを鳴らして気付いて欲しい時があります。
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世界一格好いいベルでお馴染みのSPUR CYCLESのを買おうか迷ったのですが、このステムのおかげで解決できました。あと、この”黒い”ベルってあんまりなくてお気に入りです。
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僕の雨の日バイク2021。乗り初めてもうすぐ10年のこのANTですが、ようやくこれで完成したのか、終わりはないのか。

これで”雨の日バイク”信望者がお一人でも増えたら本望です。満員電車の1000倍楽ですよ!
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本当は雨の日履くサンダルやGOREの靴が滑りにくいペダルに交換したいのですが、このペダルはこのフレームとセットな気がしてしまってそのままにしました。

雨の日バイクのススメ、まずはフルフェンダー。
*ANT* touring
SURLY、ALL-CITY、CRUST、RIVENDELL..ブルーラグで扱う多くのフレームにはフェンダー取り付け可能なものが多いです。フレームによっては、付かないものは付かないときもある。
*ANT* touring
ご自身のバイクにどんなフェンダーが付くのか、付かないのか、各店メカニックまでご相談ください。

そして雨の日自転車に乗る楽しさと、ノンストレスさにハマってしまったら、フェンダーの向こう側、プラスアルファのカスタムもご相談くださいね。

きっと雨の日に、もう電車に乗れなくなります。

読んでくれてありがとうございます、タニでした。