こんにちは
上馬店より一周です。
みなさん目鼻喉の調子は如何でしょうか?花粉的な意味で。
私は市販薬がバッチリキマってくれていて何事もなく今シーズンを終えられる予感がしています。
そんなこと言ってるとくしゃみが止まらなくなったりするのですが。
今回は2台のバイクをご紹介。ハンドメイド2台です。
ワンオフのフレームでしか有りえない、ならではなバイク達のお話を。
ZINN road
こちらはお持ち込みのバイク、初見だったのですがZINNというファクトリーのチタンロードバイク。
めちゃくちゃフレームサイズが大きいです。700Cが26インチに見える。。。。オーナーさんは身長2mの方。
サイズもそうですがなによりもカプラー。トップチューブとダウンチューブに2つずつ付いています。
1つずつのことが殆どなのですがおそらく2つずつ取り付けないと元のフレームサイズが大き過ぎてコンパクトにならないのでしょう。
大口径のチタンチュービングのサイズに合わせた、普段目にすることのないサイズのカプラーが使われています。
本当に存在するんですね。ネットでは見たことありましたが半分伝説上のパーツだと思ってました。
飛行機輪行でステムごと外せば良いじゃんって思うかもしれませんがそんなの野暮ってもんです。
やばいモノは素直にやばい。ステムの部材はお馴染みParagon製。
カプラーの話は一旦置いておいて、今回は大規模なカスタムを行いましたのでご紹介をば。
大きなところでハブダイナモ化。
SONのダイナモハブに差し替えて組み直し。ブルーアルマイトです。そして36Hです。
こんなニッチなダイナモハブの在庫がある弊店の品揃えがヤバいと思いました。
リアハブは元からwhite indのハブが付いていたのですが、せっかくなのでちょっとクリーニングして緩んでいたスポークテンションも少し張らせて頂きました。そしてこちらも36H。
ピンとくる方少なそうなんだけれどハブがMI5なんですね。エンド幅が135mmのリムブレーキ対応モデルが使われていました。
普通の「ロードバイク」ってリアエンドは130mmなのですが、2mの体躯の方が乗ってもホイールが耐えられるようにエンド幅をわざと135mmと幅広に設定してホイールそのものを強く、そしてスポーク数も36Hにして更にタフに仕上げているんですね。考えられている。
ダイナモライトはSINEWAVEを。ハンドルマウントを使ってハンドルに取り付けています。
フォークがカーボンでダボ穴が無かったのとブレーキ共締めが相性的に難しかったのでこちらにしました。
手元で角度調整もやり易いですし良いのではないかと。高身長の方だといちいち調整でかがまなくて済むのもメリット。
またハンドルを分割してスムーズに梱包を行えるよう電線の中間にコネクターを仕込んでいます。
もう1つ大きなところでコンポ交換。使い倒してボロボロになったSRAM→SHIMANOへと。
Tiagra、GRXのミックスで構成しています。最近登坂が大変になってきたとのことでリア36T に対応したGRXのRDが効いてきます。
クランク、これまた初見の200mm。こちらもZINNで作っているそう。高身長の方がスポーツバイクを楽しむ為のパーツをサポートしてくれているの本当に凄い。バイク愛で溢れ過ぎていてブログ書きながら感動して泣きそう。
ブレーキは以前からのREDがきちんと動いてくれたので残しています。
長く乗って行く上で自然と生まれた整っていない組み合わせが格好良い。
ヘッドチューブ(めちゃ長い)に溶接されているポンプペグ。水面に雫が落ちたみたい。
あとブランドモチーフのパイのデカール。フレームの厳つさとのギャップが良いですね。なんでパイなんだろ?
オーナーさんは海外に行くこともままあるそうで分割機能も使いこなして乗られているというのがグッときます。ツーリングで長距離も乗られるリアルサイクリスト。
そんなオーナーさん達の為に海の向こうで特別なフレームやコンポーネントを作り出している人達がいるというのはリスペクトしかないですね。
取り扱い無いしサイズ的な意味で乗れないんだけれどZINN、ファンになっちゃいました。
REW10 cruiser
お次はマイバイク。ご近所さんREW10 worksのクルーザーです。
ビルダーのブレンディさんが以前乗っていたものを個人的に譲って頂きました。
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ブレンディさんが乗っていた当時はこんな感じ。
この頃はフォークにいにしえのスイッチブレードが使われていましたが、頂くにあたってこのフレーム用に丸肩のフォークを作って頂きました。
クランクはREW10製のハンドメイドクランクが使われていたりと凄まじい。
ハンドルもワンオフ、こちらもフレームと一緒に譲って頂きました。
youtubeのハンドルの回 でも話題に出たハンドメイドプロムナードバー。このバイクの為の特別な1本です。
フロントはディスクブレーキでリアはコースターブレーキという変則的組み合わせ。
コースター、はじめて所有して使ってみましたがなかなか面白いです。
バックを踏めばブレーキがかかるという、理屈は固定ギアみたいな感じなんですが操作感が全くの別物。
固定ギアに初めて触れた時のようなコントロール出来なさが刺激的。
このブレーキのみでトレイル遊びをしている西海岸の人達はぶっ飛んでるなぁと思いました。
フレームの特徴的な部分、シートチューブにかけてとベンドしたトップチューブとシートステーの集合部分。
あぁ、良いですねぇ。
ハンドメイドバイクならではの2台でした。
SURLYやALL-CITY等、大量生産のフレーム達とはまた異なった価値観のバイク達、
それぞれ仕様やディティール、見てくれの違いももちろんですが、それによって垣間見えるビルダー達の哲学、美意識というのがとても面白いところだなぁと思います。
最近なにかとナイスバイク達に触れさせて頂く機会が多く、あ〜ハンドメイドの自転車に触れるの楽しいなぁ、面白いなぁと改めて実感していた最近だったのですが、、、
そんなことを考えていると不思議なもので、新たな1本が海を渡って手元にやってきました。
後日こちらもお話させて頂こうかと。
今回はこの辺で
それではー
いっしゅう