上馬店のタニです。

まだまだ油断は禁物ですが、ありがたいことに、この時勢に合わせて、通勤でも息抜きでも自転車を必要としてくれる方達のご依頼でピットは慌ただしくさせていただいて。

そんな中疲れた脳に効く、心ときめくオーダーもピットにチラチラ。テンション上がります。

早く組み上げて、漕ぎ出してニンマリするオーナーが見たい。もう少々お待ちください。

本日はPIT TIPS。ピットで見かける些細なことをお送りします。

突然ですが、カンパニョーロのブレーキを買うと

ボルトと本体の間に、保護のためのキャップが付いています↓

出荷時から取り付けまでの間、ブレーキのバネの力で本体に傷が入らないようにするための保護の意味で、

このキャップ自体は自転車にはなんの役にも立たないので、開封と同時に捨ててしまうものです。

でもなんかカンパのロゴも入っていて可愛いし、これ何がPIT TIPSになるんじゃないか?といっつも思うのですが、思いつきません(キリッ)

このCAMPY CAP(今名付けた)ちょうど内径がM6ボルトの頭にぴったりなので、

こことかどうでしょうか・・・もしくは、

スチャッ

TIPSとして弱い。

ここのボルトの頭を覆っても何の効果も期待できません。誰かこのキャップのイカした使い方思いつきませんか。

これ単品では弱いので、続けてTIPSどんどんいきます。次のはご自身でもDIYできるTIPSなので是非してください。

「チェーンステープロテクターの代わりに、コットンバーテープを仕込むTIPS」

ギア付きのバイク、悪路や段差を走るとチェーンが暴れてチェーンステーを叩くことがあります。

完成車やスポーティなバイクは透明のフィルムを貼ることが多いですが、時にそれじゃ似合わないバイクがあります。そんな時は余ったバーテープを代わりに巻き付けます。

まき終わりは麻紐(オンラインストアで買えます)で処理して、触覚をピョコッと残すのがこだわりですが、なんの意味もなく、見た目がすきなだけです。お任せいただいた時にピョコっとやらせていただくことがあります。

最後はニスでフィニッシュ。これは解け止めの意味があります。

幡ヶ谷店のチューヤンは愛車で、
SOULCRAFT dirtbomb
応用編の忍者プロテクターにしてましたね。

同じ用途で違う方法。これはコットンバーテープを貼るパターン、

ペタッと貼って、両端をセイル糸で留めます。

巻きつけるパターンがちょっとバイクに似合わないかな?と思った時に時に発現します。さらっとイージーな感じがいいなーなんて方は、こちらを。ちゃんとチェーンステーを守ってくれるので、機能上は巻くのと変わりません。むしろ機能上は巻く必要はありません。

ちなみにバーテープ自体に粘着が付いてるので、実は端を糸で留める必要も本当はありません。剥がれません。

でもいいじゃない。味しなくてもシュウマイにグリンピースは乗ってたらいいじゃない。

端をピラっと折り込むのがマイブーム。

PIT TIPSを書いているときにモワ〜ンと思うのですが、この方法が正解!一番格好いい!とか決して無いし、すぐ気分なんて変わるもんだし、その時そのバイクに、その人に合っていればそれが一番いいかな、と思います。

「ショートカットの子がタイプなんだよな〜」と明言して、次の日の飲み会で、ロングヘアの女の子に急に机の下で手を握られたらどうするんですか。 臨機応変、何が正義かなんて決めないほうが良いです。

ふざけ出したので、もう少し真面目な突っ込んだTIPSもいきます。

これはケーブルハンガー。カンチブレーキ等のブレーキワイヤーを受け止めるパーツです。SURLYなどに使うオーバーサイズと、Riv等クラシックなスレッドステムに使う22.2mmと2種類あります。

例えばRivendellなら、22.2mmを使ってこの位置↓に仕込みます。

ですが、ちょっとちがうやり方がPIT TIPS。

用意するのは、本来合わない大きい方のサイズOSのハンガーと、1インチのクロモリコラムスペーサー

狙いを定めるは、ヘッドセットのこの空間↑。

スペーサーに薄くグリスを塗って、プラハンでコンコンとハンガーの中に納めます。


収まりました。これを

この位置に。ヘッドセットの中に組み込みます。

こんな感じです。

ステムを奥まで差し込む可能性があるとき、ハンドルやコラムをあまり高くしたくない時=ハンドル位置を低く設定する可能性がある時、ステムの差込みをまだ変える可能性があるときに有効です。

あとはルックス、ステム周りをすっきりさせたいバイクにぴったりです。もちろんこのロングヘアーが一番可愛いわけでなく、ショートカットの子とも飲みに行きたいです。

大きな部品の話ではないですが、こういう名も無き細かなところが愛車の愛着になったりします。やってみたいかも、なんて思っていただけたら、各店のメカニックにご相談ください。「こんなのどうでしょうか!」をご提案させてくださいね。

以上タニでした。