こんにちわ、タニです。

先日のNAHBS(North American Handmade Bicycle Show)から帰還しました。

その興奮ホクホク状態なので暑苦しい文章になってしまいそうですが、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

今回の旅で僕は、「ハンドメイドバイク」=「乗る本人たった一人のために体を採寸して手作りされるバイク」が僕の憧れのてっぺんであること、そしてそれを作り出すハンドメイドバイクビルダーやアメリカの小規模バイクメーカーさん達が、自分の中で本当に特別な人達であること。自分の気持ちを再確認できました。

もちろん量産のバイクより価格も高いし、オーダーから手元に届くまで時間もかかるし、何かとハードルがあるのですが、日本に帰ったら、本当に素敵で格好いいこのヒト達と彼らが作り出すモノを、ブルーラグに来てくれるお客様に紹介しよう、という想いで今書いています。

「いつかはきっと!」って思ってもらえれば嬉しいし、今乗ってるバイクにそのエッセンスを頂戴してもいいし・・気にして欲しいです。

今年の開催場所はカリフォルニアのサクラメントでした(毎年場所が変わります)。

 

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しっかり者のチューヤンが同行だったので難しいことは彼に任せて、高まる期待を胸に調子に乗って現地にチェックイン(運転から何までチューヤンありがとう)

そこでまず僕を待っていたのは

何かの手違いでシングルベッドに枕が二つ・・

宿を手配してくれたうちのBOSSにメールで詰め寄ると↓

・・・男二人でこの部屋にチェックインするとき、隣の部屋のおばさんの笑顔が少し引きつっていたのはこういうことだったのか、点と点が線になりました。

そんな幸先の良いスタートを切ったNAHBS2019。結果から言えば最高すぎて、格好いいものが360度次から次に襲いかかってきて気分悪くなるくらい。初日で全部のブース回れなかったのも初めてだし、撮った写真は2000枚以上・・データも脳内も整理するまで時間がかかりました。

そのショーバイク達はRadavistインスタグラムで世界中に発信されるので、一台一台をフォーカスしてバイクチェックはしませんが、会場で起きた奇跡、刺さったもの、食らったもの、ブルーラグからオーダーできるビルダーさんもそうじゃないバイクも、きっと全部は書ききれませんが心のままにごちゃ混ぜてご紹介します。

ショー前日に会場駐輪場に停まっていたこのバイク、大好きなFalconer Cyclesのビルダーキャメロンのものでした。

ずっと憧れていたビルダーさんで、3年前のNAHBSで、僕はこの人にバイクをオーダーしました。

僕のFalconer↓ 宝物です。

 

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彼は今年のショーには出展していませんが、カリフォルニアという場所柄仲良しのビルダーさんが多く出展することもあり、バイクがあるってことは会場のどこかにいるんだな!と再会できそうな予感にワクワクしてた、矢先、

入場寸前に偶然に出会うことが出来ました。興奮してハグして写真撮ってしまった(完全なるミーハー)。しかも奇跡でこの日FalconerのTシャツも着ていたのがおのぼりさん全開です。(この後もミーハーショットが出てくるかもしれませんがご容赦ください。二人旅だと被写体お互いを撮るしかないんですな)

Falconerとしては出展していませんが、ビルダー同士が仲良しのPASS & STOW RACKSのブースに展示車としてバイクが出ていました。
NAHBS 2019
PASS & STOWのビルダーでもあるMATT氏のバイクとして。こういうビルダー同士の人間関係も面白い。
NAHBS 2019
僕はここのラックを”世界一かっこいいラック”と形容するけど、嘘じゃないです。機能もルックスも雰囲気も、他にいいようがないから。
PASS & STOW RACKS
そのブースでまたまた奇跡が起きて、ショーの後に彼の工房にお邪魔する約束をすることが出来ました。その模様は後日チューヤンが書きます(無茶振り)
NAHBS 2019
ブルーラグで在庫してる定番はブラックorシルバーですが、今出展ではどちらもカスタムペイントしてありました。つや消しもいいな。もちろん日本で塗ることもできます。そしてリアキャリアに引っかかった方はさすが、新作だそうです。もう少し待ってくださいね。僕も楽しみに待ちます。
NAHBS 2019
PASS & STOWもう一台の展示車はSteve Potts。キャリアの長いレジェンドビルダー。実はブルーラグスタッフ内でもファンが多く「フレームオーダーできないか聞いてきて!」って一番皆に頼まれたビルダーさんでもあります。
NAHBS 2019
このフォーク。。
NAHBS 2019
新作リアキャリア。。

↓写真左がポッツさん。永くMTBの歴史を踏みしめてきたレジェンド。チューヤンだってミーハーだったってところを晒します。僕らのほとばしるおのぼりさん感。

写真真ん中はSOULCRAFTビルダーのショーン。その昔チューヤンがバイクをオーダーした人です。今はWHITE INDUSTRIESのエンジニアとして活躍してるため、フレームのオーダーは一旦クローズしてしまっていますが、チューヤンの憧れの人でもあります。
*SOUL CRAFT*dirtbomb complete bike
(↑チューヤンのSOULCRAFT、悔しいけど格好いい)

ハンドメイドバイクは自分の専用機。そりゃ乗りやすいに決まっています。大げさに言えば、自分以外の地球人全員より自分に合うように出来ているから。

WHITE NDUSTRIESは、フリーコグやクランクで有名なメーカー。

でも度肝を抜かれたリムの発表。びっくりしました。(この後工場に訪問して知ったのですが、リムを作る機械は5年前に買って、試行錯誤の結果今のプロトに行き着いたようです)
NAHBS 2019
VELOCITYやHED、WTB、MAVICに新たなライバル、お客さんを悩ます選択肢が出現・・

そして僕がお店で、アメリカンハンドメイドのバイクにご興味持っていただいた方に、どんな選択肢があって、どんな世界観なのかをご説明させていただくときに、必ず見せるビルダーさんがいます。

RETROTEC、カリフォルニアはNAPAのビルダーさん。

クルーザー、クランカーを思わせる曲線構成のフレーム、でも古いもののなぞったものではなく、中身は今現在のモダンなもの。
ブルーラグ上馬店で過去にオーダーを頂いた数では、個人規模ビルダーさんの中では断トツの人気で、2台目もこの人に、とカルト的にファンを持つビルダーさん、カーティス=イングリス。

レジェンドなのにお茶目でキュートな人。ショー初日はチェックのフレアパンツでキメてた。(普段はこういうのは履いてないので、年に一度のショーの時のスイッチと思われる)

ファットバイクでもなんでも。

そして自然が豊かなところのビルダーさんは、オフロードバイクがルーツで得意だったりっていうのも面白い(この人はロードでもなんでも作っちゃう方だけど)

ショーの中でかなり目立ってた、こんなバイクも↓
ビール好きならきっと知ってるシエラネバダ。LUG HATAGAYAでも飲むことが出来ます。

自転車乗りである同郷カリフォルニアの小規模老舗ビールメーカーに、PAULやWHITE INDUSTRIES、カリフォルニアのパーツメーカーとビルダーが手を取り合って企んだもの。。こんなのずるいよ。


偏芯BBでチェーンを引くシングルスピード。そしてこのバイクにもpass and stow rack!

このショーの前日の夕食で、隣の席のサンフランシスコから来たというローカルの自転車乗りのおじさんたちと仲良くなったのだけど、話を聞くと全員SYCIP乗りだった、という逸話はまたの機会に書きます。

彼らは声を揃えて「SYCIPがベスト!最高のビルダーだよ!」って話してたもんだから。

SIM WORKSのブラックのHONJOや、カスタムペイントされたアルミのフルフェンダーが会場中で目につきました。僕も日本帰ったらフェンダー今野ボーイに塗ってもらおうかな。リアはチョップしてスチームローラーに付けようかな。

↓初めて見るビルダーさんのバイクにもペインテッドフルフェンダー。

んん?

まっちゃんバーだ!弊社の海外オンラインストアで購入してくれたみたい。嬉しい。

日本からは SIM WORKS。常に人で溢れてて、常に接客に追われ大変そうでした。

ショーバイクにも、来場者にも引っ張りだこで、本当すごいと思った。


KING CAGEのロンさんは実演販売。目の前で溶接以外の工程をファニーに見せてくれます。数年前にあげた六角おじさんのシールを治具に貼っててくれてて嬉しかった。

・・このペースで書いていると、終わりが見えなそうですが、、もうひとつだけ!


LOW。

ブルーラグでも扱っている、アルミのスピーディなバイクを得意とするサンフランシスコのハンドメイドフレームビルダー。
 
トラックバイクやストリートっぽいイメージも持っていたけど、車種も様々で展示していて(赤いのはグラベルロード)、そして何よりビルダー本人が優しくて丁寧な人で、ちょっと意外でした。持っちゃいかん先入観、と己を戒めました。
聞いた質問に対しては何でも砕いて説明してくれるし、人柄の良さが話していて伝わってきた。。彼のフレームが大好きなカネヤン謹製STTBステッカーを持って撮影させてくれました。

 

・・・本当はもっと紹介したいものがたくさんあるのだけど、まだ伝えたいことの1/5も消化出来ていないのだけど一旦ここまでとします。
他のビルダーさんのバイクのことももちろん、

あの魔境の中でも圧倒的な存在感だったRIVENDELLのことも、

ショー会場の外で起きたことも、

そして個人的にググっときてしまったバイク、そしてそれを作る人のことも、

最後まで読んでくれてありがとうございます。

うーん自分の文章と写真では、頭の中身を全然伝えられないのがもどかしいですが、続き必ず書きます。

 

もしくはお店で写真をいっぱいお見せできるので、もしご興味を持っていただけたら、ぜひなんでもお話しさせてください。週末はブルーラグ各店夜9時までやっております。

チューヤンが撮ってくれた写真もflickrにアップしました。ぜひのぞいてくださいな。