上馬店の谷です。
今日は「Decaleur」のことを書きます。
なんじゃそれ、というとこの写真が分かりやすいかもしれません。
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ステムの根元からニョキッとでたプレート状の部分、フロントラックの上に乗せるバッグを自転車の首回りと繋ぐ役割。
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「Decaleur」 読み方がわからん。
フランス語元らしいですが、VELO ORANGEのクリントに普段アメリカでどう呼んでいるか発音を送ってもらいました。
手前で愛犬がハアハア言ってて聞き取りにくかったですが、「デッカルーア!」と教えてくれました。
でも「デカラー」で行こうと思います。ネイティブ耳を持つ何人かに聞いたら「ディカラー」の方がいいんじゃないとアドバイスもらったので、その方が格好いいのでディカラーと呼ぶことにします。
ランドナーやクラシックなバイクがルーツでよく見ることができます。
こういうバイクに、こういうバッグをつけるとき、フロントラックに乗せたバッグがユサユサ揺れないようにサポートしてくれるパーツです。
百聞は一見にしかず、どのくらいユサユサを抑えられるか動画を撮ってみました。バッグサポーター有りと無し。
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スワイプして比べてください。がっちり感伝わりますでしょうか。
”ランドナー”ってバイクに興味を持ってこの「Decaleur」を知って、さらにグググっと興味を持ったのはもっと後。SWIFT INDUSTRIESのOZETTE Rando Bagがきっかけ。このバッグが僕にとってSWIFTの象徴的なバッグというか、初めて見たときに電気が走ったのを思い出します。
それまでレザーや帆布、クラシカルなランドナーバッグしか見たことがなかったけど、ポップで機能的なメッセンジャーバッグのような生地感なのに、形はクラシカルな四角いバッグ。このフュージョン、このバッグを使うために僕にはディカラーが必要だ!そう思ったのが数年前。
しかし世の中に選択肢はあまりないこともわかりました。
ハンドメイドバイクやオーダーメイドのランドナーなら、
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ワンオフでそのバイクとバッグに合わせて、ビルダーさんにフレームと一緒に作ってもらうことができます。
https://www.instagram.com/p/BuHrPgnl1Ll/
でもそれって、すごくハードル高いし、コストの面でも、高い。皆が皆オーダーできる環境にないし。
SURLYやCRUST、ALL-CITYを始め、普段ブルーラグに出入りしてくれる多くのバイクや、ハンドメイドでオーダーメイドすることができない人にもみんなに付けられて、多くの人に手に取ってもらえるようにできんかなあ、とモヤモヤ悩む日々が数年続きました。
そんな中、SWIFT INDUSTRIESとコラボレーションで、OZETTEの派生系バッグDocena demi-porteur bagを過去にリリースしたOCEAN AIR CYCLESのブログでこんなものを見つけました。
これです。手に入る他の用途のパーツをDIYして、自作ディカラーを作っている記事。
OCEAN AIRのロブは日東さんの便利ホルダーとパニアバッグのアタッチメント部分を使って自作したようです。むむ、このゴチャッと感が格好良い。
そして同時期に世界中で自作、DIYしてフロントバッグサポーターを作ってる人が多数見られました。
ちょっとこれはハードル高いけど、THOMSONのダイレクトマウントステムを使った例。
総材料費はかなり高そうだけど、多分これを閃いて作って完成したときはめっちゃ楽しかっただろうなぁ、と想像します。
自作は素晴らしいし超格好いいからこれができたら最高だけど、やっぱこれも皆が皆できないし、やっぱりハードル感じました。でもこれらのDIYがヒントになりました。
ここまでのストーリーを踏まえ、我らが日東さんに聞いていただいて、施策を重ね、作ってもらいました。現時点での”こんなディカラーがあったらいいな”を形にしてもらいました。
バッグ側の背板はスチャッとワンタッチで脱着できます。
バイクにつけるとこんな感じ。ハンドルにホルダーをクランプして使います。
人によって、ハンドルからバッグまでの距離は違います。バイクのサイズも違うしハンドルの高さも違うし、ハンドルからラックまでの距離も違う。ハンドメイドやDIY品だとそれぞれのワンオフになってしまいますが、これはホルダー部を可動させてある程度の範囲でアジャストすることができます。
もちろん自分のバイクでも装着してみました。
本生産前のテストはコンノボーイのOCEAN AIR CYCLESにて。(彼のは製品版とちょっと形が違います。プロト)
もちろんこれがベストではないと思うし、全てのバイクにフィットするものはあり得ないので、我々日本人サイズの自転車に、いろんな車種に、フィットする可能性が高くて、ワンオフ品より安くて簡単に取り付けることのできるディカラー。
31.8mmオーバーサイズのハンドルにも対応する2サイズ。
SWIFTのOZETTEはもちろん、いろんなフロントバッグのサポーターにぜひ使って欲しいです。
我ながらニッチなものを作ってしまって、本当に必要としてくれる方がいてくれるか心配ですが、使ってみたらきっと気に入ってもらえる!はずです。
取り付け作業の写真も撮ったので、追ってご紹介します。
これで大好きなOZETTE RANDO BAGを選んでくれる人が増えたら嬉しいなー
お店でフィッティングしますので、付けたい自転車とバッグでお気軽に各店メカニックにご相談くださいませ。