まず初めに11月8日の報告会に来ていただいた方々へ。

わざわざ足を運んでいただき、本当にありがとうございました。

ぼくらなりに、このイベントのことについて楽しくお伝えすることが出来たのかなと思っています。

 

 

そして改めてTJOの様子をブログにも残します。

写真や記録を見返しながら、その時の気持ちをありのままの言葉でお伝えできたら良いなと思っていますので是非読んでいただきたいです。

本日は、Vol.1の九州編をどうぞ。

 

 

 

Photo by Eigo Shimojo

 

10月3日(金曜日)  ~DAY1~

7時20分のフェリーに乗って、スタート地点の桜島まで行かなければいけなかったのでこの日は5時30分起床。

天気は晴れ。

ついにこの日が来たかと、いつも以上に気持ちの良い目覚めだったことを覚えている。

緊張というよりは、とにかく楽しみだったThe Japanese Odyssey

何回も書くけれど今年は鹿児島県の桜島を出発し、長野県松本市のアルプス公園を目指します。

距離で言うと約2,300km、予想獲得標高は約46,000m、制限時間は13.5日間(324時間)という過酷なのは間違いない数字たち。

 

 

 

 

こんな距離を通しで走った経験はもちろん無いし、正直、想像が付かなかった。

けれど、ぼくは過去に鹿児島から東京まで自走で来た事がある。

#SURLYと行く上京物語 

そんな経験しか無かったが、やけに自信で溢れていた。

 

 

 

 

出発地点に着くと、見覚えのある顔が目に入る。

左からソーシャルライドでもお世話になったROCKPOINT COFFEEの店主である岩崎さん、BLUELUG KAGOSHIMA店のあぜみ師匠、そして親友のヒデがサプライズで来てくれた。

後ろに映るのは、今回の参加者であるCOOPER RAY

まさか見送られるなんて思ってもいなかったから少々小っ恥ずかしかったけれど、すごく嬉しかった。

 

 

 

 

イベントの開始予定時刻は、8時。

1分前に突如主催者のエマニュエルが、掛け声を始めます。

開始時間の8時になると、いきなりイベントはスタート。

こんな感じなのかとビックリ。

そしてついに始まりました。

ここから約13日間のほとんどをサドルの上で過ごすと思うと、、、胸が高まっていました。

 

 

 

 

さっきまで真横に存在した大きな桜島がどんどん小さく、いつの間にか見えなくなるまでに。

開催毎にテーマが設けられるTJOですが、今年は “The forgotten Tōge” というテーマでした。

日本語へ翻訳すると “忘れられた峠” という意味。

覚悟はしていたけれど、早速、峠道が現れます。

鹿児島にもこんな所があったのか、と思うほど絶対に通らない、立ち入らないようなルートでした。

写真のように土砂崩れを目の当たりにすることもしばしば。

異国の地でレースを開催しているだけでもすごい事ですが、なんとルートはGoogle Earthを見ながら決めているとのこと。

アメージング、、、

 

 

 

 

 

午後からは、ずっと山の中。

上の写真のような砂利道も多く、39Cのタイヤで来て正解だったと強く思いました。

オンロードでは気持ち良く走れるし、オフロードでは安定感もあり安心。

乗るのが上手ではないぼくは、多少の太さが無いとこんな道すぐにパンクしてしまいます。

 

 

 

 

 

ようやく山から出ることに成功し、降りてはすぐに1番近い街を調べます。

宿がありそうな大きな街は熊本県の人吉市という所だった。

よし、残り10kmだ。

頑張ろうと意気込むと、後ろから物凄い眩しいライトに照らされます。

参加者の5人組が颯爽とぼくらを追い越して行き、疲労していたぼくらは後ろを付いて行かせていただくことに。

言葉は通じないが、ただただ一緒に走るだけで楽しかったし、彼らの後ろ姿が本当にカッコよかった。

あっという間に人吉市に着き、宿を見つけてこの日は就寝。

大きなトラブルなく、無事に1日目が終わった。

 

 

 

10月4日(土曜日) ~DAY2~

 

 

 

2日目。

滞在していた人吉市の民宿を出発して、宮崎県を目指します。

体の調子は大丈夫そう。

今日もたくさん登るだろうけど、その先に待っている景色を想像すると登り道も頑張れる。

 

 

 

 

相変わらず周りは緑ばかり。

標高の高いところは霧に覆われ周りが見えないなんて時もありました。

ただただコツコツと前へ進むばかり。

 

 

 

 

登りが終わり、久しぶりのコンビニで食事休憩をした。

休憩を終えて、再出発するとすぐに健太君がパンクをしてしまうアクシデントが。(原因はガラスの破片だった)

パンク修理を終え、再び走り出すもいつの間にかあたりは真っ暗に。

夜になってからは雨も降り出し、寒くて走ることを一旦中断する事にしました。

 

 

 

 

とにかく温まりたくて、今夜の宿を探し始めたのだけれども周りに何も無いという現実。

雨の中、凍えてどうにかなりそうだったぼくらは近くにあった居酒屋を訪ねる事に。

「この近くに泊まれる宿はありませんか?」と相談したのだ。

親身になってくれた店主の方がインターネットには載っていない宿を紹介してくれた。

普段は学生さんたちが合宿所として使っているようで、ローカルの人にしか使われていない施設だった。

店主の方も、受け入れてくれた合宿所の管理人さんにも頭が上がりません。

雨に打たれ続け、疲れ果てたぼくらはすぐにお風呂へ入ることに。

今日も1日、無事に走り切れて良かった。

必ずお礼を伝えに行かなければ。

 

 

 

10月5日(日曜日) ~DAY3~

 

 

起きると昨日の雨が嘘だったんじゃないかと思えるほど天気が良かった3日目の朝。

睡眠もしっかりできて早起きで理想的な1日の始まりだ。

この日の目標は九州を出ることでした。

大体フェリー乗り場まで130kmくらいだったと思います。

 

 

 

 

この日はトンネルがとにかく多かった。

昔から形を変えていないであろう手掘のようなトンネルがカッコよくてついつい写真を撮ったり、千と千尋の神隠しに出てきそうなトンネルがあったり。

出口を出たらどんな景色が待っているんだろうと想像することが楽しいからぼくはトンネルが好きなんです。

 

 

 

 

そしてまた、山の中を彷徨うことに。

自転車に乗るなんて不可能な道のはじまりだ。

荷物がたくさん積まれた重たいチャリンコと一緒に気分は登山。

そして、ここは予定されていたルートが完全に遮断されていたんです。

結局ショートカットしなければ行けないと主催者は判断し、登った道を下山します。

この時、フランスから参加していた女性の方も一緒だったのだけれども3人であーだこーだ言いながらなんだかんだその環境を存分に楽しめた。

3人してジャパニーズオデッセイはクレイジーだ!って言い合った。

 

 

 

 

そして無事に目的地だった大分県の臼杵港にあるフェリー乗り場に着きました。

ペース的にも順調で、フェリーでは多くの参加者と再会を果たす。

個人的には、フェリーの乗船中にTJOの専属カメラマンである下城さんとゆっくりお話しができたのが嬉しかった。

下城さんも過去にTJOに参加した事があるのですが、その時はコンビニの食べ物を禁止にするという自己ルールを徹底し、ローカルの商店や食堂のみを利用して参加したと聞いた時は驚きました。

ぼくは多分出来ない、、、

下城さんのインスタグラムにはTJOの情報がたくさんあるので是非覗いてみてくださいね。

 

 

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そんなこんなでお話を楽しんでいるとあっという間に愛媛県の八幡浜港に着きました。

到着後は、空腹に襲われていたので港近くのローカル食堂へ。

お店のご夫婦にとても良くしていただいて、野菜をサービスしていただいたり、ご飯を特盛りにしていただいたりとまたしても人の温かさを感じることに。

ご飯もとても美味しかった。

こちらの方々にも感謝を伝えに行かなければ。

 

いよいよ明日から新たなステージの四国が始まる。

「ひとまず九州、お疲れ様でした。」と自分に言い聞かせて就寝することに。

また新しい場所に出会えた。

そして、色々な方に助けてもらった。

感謝の気持ちを忘れずにまた明日も楽しんでいこう。

 

 

 

~番外編~

彼は、携帯もサイクルコンピューターも壊してしまったと笑いながら言っている。

ネットで買ったものをコンビニに手配するためにカメラマンの下城さんが手伝っている時の1枚。

異国の地でそんな事があろうと、最高の笑顔。

彼はすごくジェントルマンだった。

 

次のVol.2は四国編です。

数々のドラマがありました。

お楽しみに!