前回の入荷から約一年。お待たせしました。
去年もおんなじこと書いてるな…。
カルト的な秘かな人気があるあのバーがやっと入荷しました。
タダシくんその角度じゃ分からないよ。トレーニングマシーン用のハンドルじゃないよ。
なんだかブツ撮りが絶妙に惜しいぜ。ババババ、ババンっ!!
言わずもがなのBLUELUG謹製、日東さんメイドのハイライズなハンドルバーが入荷してきました。
もう三回目のお知らせともなると、作った立場からすると本っ当に書くネタ探しに奔走します。
だって一発目にバチっと伝えたい事書いちゃうからそれを超えるのマヂ無理。
改めて紹介します。「Hi-bar」と申します。
ひょんな事から迷パーツと出会い、それをもしも僕らが作ったら…、が形になったハンドルです。
実はこのハンドルには秘話、ってほどの物でもないけど、言ってなかったことがあります。
今日はその話をしようと思います。
(冒頭に彼が出て来た伏線は後ほど回収します。)
自分が制作に携わらせて貰ったのですが、その当時、というか今もですが、自分はクロモリジャンキーです。
(クロモリとは金属の種類の事、SURLYやRIVENNDELLやCRUSTのフレームはクロモリ製。最高。)
Hi-Barの元になったハンドルは本製品の素材のアルミ製ではなく、質のあまり良くない鉄製でした。
佇まいと弾力がすごく好みだったので、質感と性質などがそれに似たクロモリ製でどうしても作りたいとわがままを言っていました。
写真のもの以外 にも3~4本あったかも。試作の数にそのワガママっぷりが垣間見えると思います。
どうしてもクロモリでブリッジの無いHi-Barの形を作りたかったのですが、強度の問題でそれは叶いませんでした。
クロモリでは作れないのか…。それならいっそ…と思っていた時、日東の社長さんが新たなサンプルを持って来てくれました。
アルミ製のそれです。質感が作りたいそれと違う事が写真でも伝わると思います。
アルミ製かぁ。と思っていました。あのメッキのピカピカしたハンドルが良かったのです。
あと、アルミ製のハンドルはクロモリ製に比べて強度が低くしならないのではという先入観がありました。
しかし曰く、パイプワークでそれなりの強度が保てるのと、君の大好きなしなりも出るよとの事だったので使ってみることに。
先入観のバカ。気持ちの良いしなりがある良い感じのハンドルじゃないか。これで強度が保てるならば第一関門は突破した。
でもピッカピカのポリッシュの出で立ち…。それはもう諦めるしかありませんでした。
その代わりに、アルマイトでアルミらしさを抑えれないかなという考えに。グレーはどうだろう?
NITTO製品のダルメッキという濁ったメッキ色から着想を得ました。
それで出来たのがこのバーです。
たかだかただのハンドルバー一本の話ですが、
作りたい人間のワガママと、それを実現させてくれようとする製作者の試行錯誤がそこにはあります。
書きながら、いつも本当に有難いなという気持ちが強く湧いて来ました。
こういった別注商品以外でも、確かなNITTOのクオリティーは関わる全てのプロダクトにかならず注がれています。
思いついたら即カタチになる便利な世の中かも知れないけど、
こうやって立ち止まり、安全性や精度を精査して製品を作ってくれている会社や工場の方達に対する感謝を忘れないようにしなければ。
冒頭のネタっぽい写真を真面目な話でチャラにできたか分かりませんが、
このハンドルが再入荷したよ。本当にいい感じに仕上がった良いハンドルなんだって話でした。
それと、今回のブログや店頭接客でも自分が良く口にする、ハンドルの「しなり」の話。動画にしてもらいました。
Hi-barとHiHi−Barの比較をしています。
体感はしていたんだけど、すげー、本当にしなってるんだよなー。逆にHiHi-barは全然しならない笑。
(タダシくんにはハンドルが本当に強いのか、自慢の筋肉で曲げられるか挑戦して貰ったのと、このバニーホップをして欲しくてご協力頂きました。有難う。)
強度があるとはいえ、ダウンヒルのメーカーや強度全振りの商品ではないので、
アクティブなライディングはある程度自己責任でお願いします。
ここ1~2年MTBで使っていますが、特に不安無く使えていますけどね。
そういえば嬉しかった事がもう一個。
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海の向こうでロンさん達が使ってくれているかも知れないという情報が…。
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この動画のあれ多分そうだよな…。
このハンドルでどんな遊び方しているのか超気になります。気に入ってくれてたら良いな。
という事で今日はここまで。