何の脈絡もないですが、このムービー是非ご視聴してみてください。僕はガツンと衝撃を受けました。
なにを伝えたいのかっていうと、楽しかったらなんでもアリじゃないか!!というのを僕はこのムービーから感じた訳で。
ひとつのカルチャーが1周するまでの寄り道や模索は、恐る恐るするものじゃなくてふとした思いつきや、思いっきりが大事なんだなと思った訳で。
そこから楽しかっただけー…。で終わるかもしれないし、
もしかしたらこの動画に出てくる謎の浮遊物体はサーフィンを始めたい人に大きな手助けをするかもしれないし、
現に僕はこの動画を見てウワーっ!!スッゲー楽しそー!!っと、興味を抱いている訳で。
要するに今、サーフィンがすごく気になっています。金子です。
今日はバイクチェックをします。二台です。アメリカンハンドメイドバイクが続きます。
まずはこちら。
CIELO CROSS CLASSIC 54cm
泣いても笑ってももう最後なんだと思うと、自分も欲しかった…し、もっと組みたかった…と思ってしまうのも無理はないですが、
こんなタイミングで初めてCIELOを組み付ける立場で良かった!!とも思います。
組むにあたって半分、生産終了と言う話を聞いて半分、僕はこのCIELOの記事を改めて読みました。
ヘッドパッチにそんな秘話があったとは知らなかったし、何気無しにホイールを嵌めていたドロップエンドがクリスキングの工場で作られていたなんてことも改めて思うとすごいこと。ペイントまで自社の工場で。
このバイクが多くの人の一流の仕事の結晶体だと思うと、とても緊張したのは言うまでも無く。俺も一流の仕事でお客様にご提供しなければとの思いでした。
雰囲気ですら精度の良さが出てるし、触れてもそれをしっかり感じれるフレーム、オーラのある物体。組み付けがスムーズに行えたのも全てこのフレームのおかげなのかも。
実はこのバイク、1から全てあたらしいパーツで組んだわけではありません。
カンパニョーロの隠れた名品、「DAYTONA」。今で言うケンタウルグレードの、しかも9速という、かなりマニアックなパーツが付いたこのバイクですが、(2000年から2001年までしか作られていなかったコンポのようです。しかも10速もあるみたい。)
もともとはこんなノスタルジックハイテクバイクでした。こう見えてカーボン製です。当時の最先端だったんですね。
ハンドルの交換からだったかな??イカシたバイクにお乗りですねと仲良くなって、ホイールやバッグ、日々使っていく上でのアップグレードをお手伝いさせてもらいました。
このバイクを15年以上変わらずガシガシ乗っていたお客様。昔はレースにだってこのバイクで出たし、日々の通勤だってお買い物だって、はたまた最近は離島のキャンプにだって必ず一緒に走ってきた相棒。
そのキャンプの道中で、不慮のマシントラブル。
このバイクを直すのにも時間が掛かるし、その間に自転車に乗れないのも不自由。
新しくバイクを買おうか…と思ってご来店してもらいましたが、お話させてもらっているうちに、
このバイクの使えるところをしっかり生かして、新しいフレームに乗せ換えたほうがいいんじゃないか。
でもフレーム何がいいかな、あれ?CIELOが上馬店にあったような?
聞いてみますね!!パープルエディションのCROSS CLASSICがあるそうですよ!!
ヤバイ!!サイズぴったりですよ!!ヘッドセットも付いてくるみたいです!!
じゃあそれでいきましょう!!
というシンデレラストーリー。
実物見てもらったときの笑顔が最高にキラキラしてました。嬉しかった。
こういうオリジナリティ、バイクにストーリー性を入れてくれる感性がすごく好きです。
長年使っているSWIFT INDSTRIESの「PALOMA」や「ZEITGEIST」のいい感じのヤレヤレ感。
調和してて、お互いケンカしあわずにいてくれるのはフレームの佇まいのおかげなのか。CIELOってなんだかやさしいってイメージがあります。
CIELOの足回りにはCHRIS KINGでありたい。でもまだ全然使えるホイールなのに、それをマナーで組みかえるってのもそれはそれでもったいない。
合わないわけではないし、むしろ敢えてっていう気持ちを込めて、このバイクにPHILWOODをインストールしました。賛否あるかもだけど、俺はカッコいいと思う。
マナーだなんて気負い過ぎかな??って思ったけど、改めてCIELOの説明を読んだら揃えてみたいな…って気持ちにもなるのもたしか。
シルバーのパーツでしっかり纏める中に、遊び心を入れておきたいのが俺の癖なのかもしれません。
少し金子イズムを入れさせてもらいました。
組みあがってからはサーっと深夜にお渡ししてしまって、なんだかまた見たくなって、FLICKRから掘り出して見ちゃう…。
僕にとってはそんなバイクに仕上がりました。まるで風のような転校生的存在です。久々にお会いしたいんで是非お店に来てください!!
続きましてはこちら。
TONIC CRUSHER BIKE CUSTOM SIZE
こちらのバイク、オーダーから2年の歳月を経て、お客様のお手元に届き、お持込で組付けをさせていただいたバイクになります。
採寸まで全てお客様の体に合わせて、かつ、用途も好みに合わせてチョイスした超オリジナルなバイク。
ペイントはBLACK MAGIC PAINTというアメリカではかなりの腕を誇るペインターのカスタムペイント。
幾何学な切り替しがセンス抜群だし、実物見ると本当に綺麗。
「TONIC」の文字が角度によって色が変わるのが不思議でならない。
なんだこのフレーム!!と、持ってきてもらって開梱したとき思わず言ってしまいました。これを見て。
バイクのモデル名にある「CRUSHER」はCrusher in the Tusharという100キロを超えるほぼオフロードを走破するレースがアメリカのユタ州で毎年行われていて、そこでバッチリ走れるようにと開発されたバイクなのだそう。
この丸い輪っかが「SOFTTAIL」、あらゆる路面でも振動を吸収してくれる言わばサスペンションの役割を担っている構造で、
この構造ながら、剛性感にもなんら不安がない反応のいい乗り味がおお、っと思いました。
一番最初に出会ったのはこのバイクにBB30の取り付けだったか。
このお客様もかなりハードにこの一台をデイリーユースしている方で、
平日は通勤、休日は山へと、あれ、もうこのバイクだけではフィールド拡大できないぞ!!ともう一台購入を決めたそうで、
今回のバイクは結構荒れた路面でしっかり役割を果たせる、相談しながらそんなアッセンブルで進めていく事に。
CHRIS KINGのハブも実は、CENTER LOCKで12mmTHRU AXLE仕様だったりと、フレームもかなりオフロードを意識していたのでマッチングがしっくり来過ぎててショーバイクを組んでるみたいな感覚でした。
リムは、悪路では悔しいけどもうこれが一番かもしれない。HED BERGIUM PLUS
リムの精度もいい。素材も固い。繋ぎ目は溶接されてる。PLUSになってチューブレスもいけるからいうことない逸品。
これでシルバーのリムが出た日には僕もこれにせざるを得ないかも。
タイヤは、COMPASS CYCLEのSTEILA COOM。
サイドスキンをこのバイクに合わせて、少し古くさい感じにしてみるのもいいんじゃないですかね…って提案はかなり俺のハートをえぐってきました。絶対カッコいいでしょ。って思ってやっぱバッチリハマって。これもメカニック冥利に尽きる瞬間。
SRAMの油圧ディスク、かなり調子イイし、なんだったら少し効き過ぎじゃないのってくらい。タイヤが28cとかならば、ローターは140mmとかで充分利きます。好みもあるだろうけど。そしてこの辺から遊び心が入ってきていますね…。
レバーのグラフィックとバーテープを合わせただけじゃないんです。
細かい所だけどここにも要素を散りばめられるんだから、自転車って本当に面白い。というかMASHの目線が面白い。
ジャン。これがきっかけで、自転車上部の遊び心が爆発してます。
ずーっっと、お客様はこのサドルが気になっていたようで、一緒にパーツチョイスしていた時は違うサドルを選んでいたんだけど、
土壇場で、「前から気になっていたこれ、ちょっとバイクと合わせてイイですか。」と試したところ、
あれ、めちゃイイですね!!とナイスなケミストリー。ここからあのバーテープや小物の合わせ。合わない訳がない。
本当にしみじみ思うのは、一緒に選んでいる時が一番楽しいってこと。
お客様のセンスや意見にぐっと来たり、自分の提案にぶち上がってくれたり、
二人で意見が合って、「ですよねー!!」ってなったりが最高に気持ちいい。
接客をさせてもらい、お買い求め戴く立場の僕としては、これが何よりのモチベーションで無ければならないと思ってこれからもお客様と接していきたい。
暑苦しいかもしれないけど、ふと最近そんな風に改めて思ったんです。なんだかね。
話が飛んじゃった!!この一台にもやっぱりストーリーがあるわけです。
今週はどこに乗りにいくんだろう。バリバリ乗りたおしてヤレヤレになったのを早くいじり直したい。そんな一台です。
(大事な写真だったのにぼやけているのは涙のせい。)
こうやって、出来上がったバイクを手に笑みを向けてくれるのは本当にうれしいことだな。
11月もこういう笑顔を見れるように楽しくお話できるように日々を過ごしたいです。
そういえば、
このバイクチェック、したいのだけど、ずっとできずに今日まで来てしまった!!
次回必ず!!乞うご期待です。
それでは今日はここまで!!
まったねー。