nbです。
先週末はTeam Blue Lugのメンバーと友人たちで日本最大級のMTBマラソンレースSDA王滝に参戦してきました。
(王滝参戦のために仕上げたバイクの準備編ブログはこちら)
会場となる場所は長野県王滝村。
御嶽山を望む普段は立ち入り禁止のダート林道を繋いでレースが行われます。
僕たちは一番のメインレースでありもっとも過酷な100kmにエントリー。
装備編にも書きましたが僕だけさらにタフであるシングルスピードカテゴリーに挑戦しました。
全員が初参加であるのでひとまずは完走を目標、あとは100kmの行程を全開で遊び倒す!っていう感じ。
そんな訳でいつもの遊び方と同じように遊び尽くしてきました!
レース開始は午前6時。
それに合わせて早めに準備しバイクを列に並べます。
参加者数の多さでも知られていますが実際にその光景を目の当たりにすると圧倒されますね。
今回はなんと全体で1600人を越えるエントリーがあったとか。
僕たちの走る100kmのレースでも1000人超。
わりと早めに列に並んでも真ん中くらいのこの位置でした。
nb、ダンカン、ナカジ、しんぺーとこのメンバーなので全く緊張感なし。
6時定刻となりスタートです。
スタートからダートが始まるまでの約4kmの舗装路はパレード走行。
ダートの登りがスタートすると自分のペースで走りにくく渋滞がすごいという話を聞いていたのとシングルスピードというのもありパレード走行中は出来るだけ前に位置できるようにスルスルと上がっていきました。
そしていよいよダートの登りが始まります。
案の定前が詰まっていますが足を止めるほうがシングルスピードはキツイのでラインを無視してグイグイいきます。
CP1までの30kmが一番長い登り、天気が物凄く良く日中は30度近くなる予報だったので気温の上がる前に元気なうちに頑張る作戦。
脚も良く回ったので良いペースで進んでいくといつの間にかダンカンと離れ一人旅に。
CP1は2時間13分31で到着。
もうかなり気温が上がっておりこの時点でボトル1本を空にしてしまったので水だけたっぷりと補給しました。
この辺りから標高が高く、空が開けてきて絶景が広がり本当に気持ちよく走れた。
「とにかくキツイだけの地獄」とか「ガレまくっていてヤバイ」とかそんな話を聞いていたけど普段メンバーと一緒に遊びにいく道を変わらなくてむしろ最高に楽しい。
極上の道が続くのでメンバーのナカジもしんぺーも声上げながら楽しんで走っていたそうな。
分かってるねやっぱり。
50kmを過ぎる辺りから抜きつ抜かれつするライダーが決まってきてだいたい5人のライダーとゴールまで共にする感じ。
僕以外全員ギアードな訳で登りではギアが重い僕が抜いていき、下りはギアの無い僕が抜かれるという展開が延々と。
気温もどんどんと上がってきているので補給食のジェルと水分はいつも以上にまめに取ることを意識していたので身体は良く動いてくれてCP2は止まらず通過。
が、程なくしてボトルの水がすべてなくなってしまい水の湧き出している天然エイドステーションで2本分の水を補給し身体にも水をかける。
この水が冷たくて気持ちよくてかなり回復できました。
ここから先にはシングルスピードでは乗れない激坂が2つあるというのも知っていたので無理せずバイクを押す判断にしました。
とは言うものの乗車をチャレンジしてみたくなるものなので試してみる。
途中までいけたから「お?いけんじゃん?」と思った瞬間両足攣りました。
序盤いいペースで走っていたし暑いのでしょうがない。
激坂は無理せず押して後は淡々と走る。
70kmを過ぎるあたりから道は気持ち良いんだけど景色がほとんど変わらなくなってきたのでちょっと飽きてきた。
そして最後のチェックポイントCP3。
ボトルは2本中一本丸々残っていたけど念のため水を入れて再スタート。
一発登れば後は下りだけでゴールだ!なんて思ってたけど実際には結構登り返しが多くて地味にきつい。
何度も登り返しが過ぎようやく本当の最後の下り。
下り区間が早く終われなんて普段は思わないんだけどこのときばかりはちょっと思った。
上半身もいい具合に疲れているし単調で長すぎるぜ!なんて思ってたらゴール!
6時間9分22でシングルスピード100kmカテゴリー10位でした。
途中でタイム見たら5時間台いけるかも?なんて思って頑張ったけどそう甘くは無かった。
キツい部分ももちろんあったけど景色も天気も道も最高だったので本当に楽しく遊べました。
また仲間と一緒にチャレンジしてみたいな。
次はギアードで5時間台目標かな??
レース中は全然写真撮る余裕無かったのでレースはこんな感じ。
これだけだとつまらないブログなんで今回の装備について実際に走ってみてどうだったかとか書いておきます。
まずはマイバイクのGEEKHOUSE BIKES WORMTOWN。
(準備編ブログはこちら)
レースを完走し泥を纏ったバイクはやっぱりカッコいい。
ではタイヤから。
ノブの低めなCONTINENTAL X-KING Protectionの27.5X2.2はバッチリなチョイスでした。
漕ぎ出しが軽いのでギア比の重いシングルスピードでの登坂には有効だと感じました。
空気圧は王滝の前情報ではガレていて鋭利な岩が多いということだったのでちょっと高めな前後1.8気圧に設定しましたがこれは失敗でした。
想像よりガレていなかったのと下りのコーナーがふかふかな砂利が多く滑る事が多く危なかったのでもう少し低圧にすればよかった。
登りでもダンシングした時にリアタイヤのトラクションが抜ける時があったのでこれも注意が必要でした。
逆に高圧だったので一度派手なリム打ちしたけれどパンクしなかったのはこのお陰だと思います。
あと大きなドロップオフなどがない長いダートの下りが延々と続く特殊な状況なので王滝向けにサスペンションの設定も変えておく必要があるのかもと感じました。
この辺は回数重ねないと分からないですね。
次、ギア比。
32T×20Tの1.6で臨んだわけですがALL CITYのコッシー君なども同じギア比だったのでこれが普通なのかも。
もう一つ軽くするという選択肢もあったけどそうするともっと遅かったのでシングルスピードで5時間台を目指すならこのギア比以上なのだろう。
チェーンは砂埃で汚れまくっているけど*BORED* bluelug‘s one dropをたっぷり注油していたので油膜が切れずゴールまで問題なしでした。
ボトルはSpecialized製の26ozのデカイものを2本。
2本で大体1.5リットルくらい。
バイクがその分重くなるけどこの日の暑さを考えるとしょうがないと思う。
スタート時には2本ともスポーツドリンクにGN LABのBCAAタブレットを粉々にして溶かした物を入れた。
スポーツドリンクがかなり濃く感じたのでもっと薄めておけばよかったと途中で思いました。
アミノ酸がたっぷり入っていたのでボトルが無くなる中盤までは本当に快調だったのでこれはアリ。
ついでに補給食のことも。
補給食はソフトフラスク2本(梅味のパワージェル4本に水を入れて薄めたもの)、スポーツようかん+を4本、饅頭2個、GN LABのBCAAタブレット1袋で全部チームキットの後ろポケットに入れていました。
朝ごはんも十分に食べていたしフラスク2本分のジェルとようかん2個にタブレットで全部で大体1100kcalでOKでした。
CP3でパワーバーももらったけど口の中の水分全部持ってかれるから固形系はダメね。
BBはPhil WoodのOutboard BB ステンレスモデル。
分かってはいたけど不安は一切無し。
ゴール後こんなに泥だらけだし100kmの激しいダートを走りきってもベアリングは気持ちいい回転のまま。
やはり最強のBBです。
サドルバッグはロードライドでも愛用しているILEのX-PAC SEAT BAG。
今回の装備はできるだけコンパクト、軽量というのがテーマなので普段はMTBには付けないけど使ってみました。
中身はMAXXISのFly Weight Tube2本、タイヤブート、Topeak Rachet Rocket、CO2インフレーター、ボンベ2本、タイヤレバーにタイラップ4本という感じ。
これだけ入れるとパンパンですがロック機構付きで固定力抜群のストラップなので激しい振動でも緩まず中身も落ちることが無かったです。
細かなポイントですがフラップが長めでしっかりとストラップで包み込むデザインなので中身が落ちにくいのでしょう。
ILEのデザイナーEricがバリバリのサイクリスト(元プロ)というのはこういう所に感じますね。
ライダー目線でとても良い。
僕のバイク装備はこんな感じ。
準備をしっかりと考えていたので初めてにしては無駄が少なかったかと思います。
ダンカンは自分でブログ書くと思うのでチームメンバーのナカジとしんぺーちゃんのバイクについても少し書いておきます。
彼ら(というか僕もですが)の何が良いって1台のMTBでこういうレースからバイクパッキングの旅にトレイルライドまで全部楽しんでいる所。
バイクパッキングのお陰で広がりまくったMTBのアドベンチャーバイクとしてのポテンシャルを存分に使い切っています。
ナカジの王滝仕様バイクはこちら。
盟友サークルズで組み上げたHunter Cyclesの26er。
フル積載でバイクパッキングでキャンプに行ったときはちなみにこんな感じ。
同じバイクでここまで幅広い遊びが出来るのが分かりますよね。
ナカジはFAIRWETHERのFrame BagとSeat Bag Miniのチョイス。
Frame Bagには2リットルのハイドレーションパックを入れてありチューブはハンドル脇に出るように工夫しています。
ハイドレーションパックの中身が減ってくると吸いにくいのが欠点ではありますがボトルを取るよりも楽だしボトルを落とす心配も無い(コースにめっちゃボトル落ちていた)のでこれも良い方法ですね。
プラスして中身には補給食なども入れてありこれもライド中取りやすいのでやはり便利です。
Seat Bag Miniの中には予備チューブや携帯工具など一式が入っています。
MTB用のチューブが一番かさばるのでこのくらい容量あるのは安心です。
今回は使用しなかったけどウインドジャケットやジレを入れるにはILEのシートバッグでは容量が足りないのでFairweatherがちょうど良いですね。
僕もこれは最後まで迷っていて両方持っていっていました。(結果天気が良かったのでILEをチョイス)
ハンドルは僕デザインのNITTO for shred barを使ってくれています。(嬉しい!)
ハンドル周りって特に個性が出る気がしていて面白いです。
ナカジはTogsっていうツノを付けていました。
フラットバーはどうしても持つ部分が限られてしまうのでこうした長時間のレースだと持ち方を変えられるアイテムは手の疲れが大きく変わってくるようです。
コースプロフィール貼ってあるのがレースっぽくていいね。
そしてステムには愛する息子の写真を。
キツい時に見れば力が出るはず!と思って貼ったみたいなんだけど逆効果で会いたすぎて泣きそうになったらしい。
次はしんぺーちゃん。
相棒のバイクはちょっと珍しいRock Lobsterの26インチMTB。
フルパッキングの旅仕様はこんな感じ。
ちなみにしんぺーちゃん、本当に奔放にアドベンチャーをしまくる男でこの仕様のバイクでネパール、ヒマラヤ山脈を攻めにも行っているほど。
今回の王滝仕様のしんぺー号は他のメンバーと違ってバッグ類をすべてハンドル周りに付けるというスタイル。
Revelate Designのトップチューブバッグとしんぺー氏がデザイナーであるHOME AND PAWというブランドのステムバッグを2個という感じ。
本人が燃費が悪いといつも言っているくらいなので補給食は常に多め、かつ取り出しやすさを重視してハンドル周りにすべてのバッグを取り付けるという方法になったみたい。
ジェル類にブラックサンダー、ソイジョイ、あんこのチューブなどなど他のメンバーよりも多め。
予備チューブや工具類はステムバッグの片方に収納しています。
ハンドルはしんぺーちゃんもNITTO for shred bar。(ありがとう!)
グリップはエルゴンでCANE CREEKのバーエンド付。
ハンドルに手のひら載せてっていうのが好みなのが分かりますね。
外側につくツノは以前僕も使ってましたが長距離になればなるほどありがたみが沸きます。
そして足回りはすべてPhil Wood。
彼のようなハードな遊び方をしまくっていてもBB、ハブともに気持ちいい回転のまま。
こういうハードな使い方においてはやはりPhil Woodが最強ですね。
バイクの装備も遊び方や好みで色々と違うので比較してみると面白いですね。
それぞれがその人にとっての正解なのでどれが一番という事ではないですがこれからの季節のアドベンチャーに向けてのバッグやパーツセレクトの参考になれば幸いです。
明日からの週末は白州の森バイクロア!
Team Blue Lugからも何名か送り込んでいます!
このチームキットを見かけたら熱いヤジをお願いします!