子供の頃、父が大きなバックパックに僕を載せて、ジャガーのフルサスのMTBで近所の駒沢公園まで連れて行ってくれたことを、おぼろげながら覚えています。そのバッグには「WATTERPROOF MESSENGERBAGS」と書いてある、オルトリーブのメッセンジャーバッグでした。「MESSENGER」って何と父に尋ねた記憶があります。
少し時が立ち、変速が無くてやたら幅狭のハンドルと派手な色使いの自転車、ピチピチのジャージではなく流行りの服を着たイケてる大人たちに目をうばれたのがピスト、トラックバイクを知ったきっかけでした。
欲しくて欲しくてたまらなかったですが、子供だった自分にはとても買うことが出来ず、実際に乗り出したのは社会人になってからです。昔の憧れを思い出したきっかけはMASHとの出会いでした。それから狂ったようにネットでピストのことをディグるようになり、間も無くあるキーワードに辿り着きます。
「MESSENGER」。点と点が繋がった瞬間でした。そこから気がつけば前職のメッセンジャーだったり、後述するバイクロアと出会ったり、ブルーラグに入社するきっかけにもなりました。
(photo by ワタくん)
こんにちは。はじめまして!
メロと申します。
本名は後藤怜です。メロはメッセンジャー時代に先輩につけてもらいました。
今年の4月から深大寺の倉庫と幡ヶ谷店でメカニックの修行をさせてもらっています。よろしくお願いいたします!
さて、先日行われたバイクロア秋ヶ瀬14に参加させていただきました!
僕はトラクロとピストクリテに参加させてもらいました。
レースの話をさせてもらう前に、まずは組んだばかりの新車をご紹介させてください!
それがこちら!!!!
入社して最初に組ませていただいたmash AC-4です。カラーは一目惚れした、raw matte。少し暗めのクリアーが吹いてあるだけというシンプルさが渋い。
なんか様子が変だなと、お気づきの貴方。流石です。
トラクロのために、より快適な走りを求めてwhiskyのno.7カンチフォークに交換して太めのタイヤ入れてみました。(※フォークカスタムする際はフレームとの相性もありますので要ご相談ください)
でも正直そこまでする必要無かったなというのが、正直な感想だったので次回のトラクロは純正フォークで十分ですね。(なんやねんw)
毎度バイクロアで最も盛り上がると言っても過言ではない、トラクロクロス。今回のコースは反時計回りで一周2km前後のコース。今年からエリアが大きく拡張したのもあるのか、コースレイアウトも例年とはかなり変わったなという印象でした。マップを見ると改めて広いのがよくわかりますね。トラクロで走ったコースは、白い点線のところ。
スタートの様子がこちら。
いつものルマン式。発煙筒が雰囲気出ててめっちゃいい感じ。(変な匂いしたw)エントリー数は驚きの80人越え。
そして、レースの様子です。
幸い天気には恵まれ路面コンディションはドライでしたが、全6周と短いレースなのでペースが速い!先頭集団にはとてもついていけませんでした
優勝したのは下馬評通りのヒロム。秋ヶ瀬名物のフライオーバーもこの通り余裕のバニーホップで通過していきます。
流石の走りを見せてくれたのは、今年サクラメントで行われた、トラクロワールドチャンピオンシップで見事チャンピオンに輝いた彼。(前職で一緒だったのが地味に誇らしい)2位のダイゴ(彼はフードトラックもやっていてめちゃ美味いので要チェック。)も実は前職が一緒、3位の曽我くんも仲良くしてもらっていて、そんな3人が表彰台で見れて悔しい嬉しい。
そしてそして、去年から、バイクロア秋ヶ瀬の新たなコンテンツとして追加された、ピストクリテ。
レースをオーガナイズしているのはお馴染みの、児玉さん率いるsfidare critさんです。児玉さんは日本を代表するピストクリテの主催者で、現役の競輪選手でもあります。(今年末で競輪を引退するそう、お疲れさまでした!)
ピストクリテをご存知ない方に簡単にご説明すると、自転車レースにはクリテリウムという種目が存在します。一周長くて2kmくらいの舗装された周回コースを、誰が一番速く決められた周回数を走りきってゴールできるかというものです。通常はロードバイクで行いますが、ピストクリテの最大の特徴はそれをノーブレーキの固定ギアでやってしまいます….(クレイジー)
トラクロの舗装路版といった感じですかね。モータースポーツで例えるとF1とかmotogpに近いです。
こんな感じ。どう?かっこいいでしょ?
ピストクリテついては以前、お台場でのレースの時に動画でもお話しさせてもらっているので、もしよければこちらも見てみてくださいね。
今回のバイクロアでは新設された舗装路コースで行われました。先ほどのマップでご説明すると赤い点線がそうです。
こちらもAC-4で走らせてもらいました!(こいつ何でもいけるじゃんw)
もちろんフォークは元に戻して、本領発揮です。
タイトなジオメトリーとフォークレイクは鋭いコーナリングと立ち上がりの瞬発力は流石という感じ。
以前乗っていた、mash×cinelliのparallaxと比べるといい意味でクセが無くて、とっても乗りやすいバイクだと感じました。一番の違いはつま先がフロントに当たらないところ。あとはピストクリテはグリップ命なので、シンプルに太いタイヤが入るのがめちゃくちゃ嬉しい。僕はコンチのgp5000の30c入れてまだまだ余裕あるという感じです。
ちなみに普段、通勤の時はこんな感じでラックつけてileのポーターラックバッグなんかもつけちゃったりして。(このスタイルずっと憧れてました)
話がそれましたね。
レースはまず予選があって、上位6名が決勝に進出。僕はギリギリ決勝に上がりましたが、結果はギア比が軽すぎたと言い訳させてください….
土のイメージが強いバイクロアでは新鮮な光景ですね。
ニューヨークから来てきたweisチームもレースの盛り上げに一役買ってました。
ド派手なジャージがかっこいいです。
バイクロアに出て改めて感じたことは、レースって楽しいなということ。特にバイクロアのは格別に。
走ってる時は死ぬほどしんどくて、速く終わってくれと思いながら走ってますが、翌日には辛かったことなんてすっかり忘れていて、またレースに出たい!と思う。
勝てなくてもいいんです。出た人にしか分からない達成感や、ゴールした後みんなと笑顔で顔を合わせる瞬間、気心知れた仲間達と楽しい時間を共有できる、そんなところに実は最も価値があると思っていて、だから自転車ってやめられない。もちろん一人のレーサーとしては勝ちたいですけどね。
もしレースは苦手とか、自分は速くないからと思って尻込みしている方がいたら、ぜひ一度バイクロアのレース出てみてください。楽しみ方は自分次第ですし、食わず嫌いは本当にもったいない。きっと仲間も増えますよ。
また次回のバイクロアでお会いしましょう!
改めまして僕の名前はメロです!
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!!!