「普通のスチームローラーの店頭完成車を組んで下さい。」
とチューヤンくんに指令をもらい、フレームの目の前に立つ。
今までBLUELUGが組んできたスチームローラー達を思い返しながら、普通とはなんだ?という壁にぶち当たる。
見た目が普通、乗り心地が普通、色合わせが普通、雰囲気が普通。色んな普通がある。
ややや、結構難しいお題だなこれは…。
そう思ってまず手にしたのはハンドル。SHRED BARがシュッとした見た目には普通にかっこいいよな…。
…普通ってなんだ??(以後エンドレス。)
出口の見えない導入でヒヤッとしたかと思います。結論出なかったけど落とし所は見つかったので無事組めました。
SURLY STEAM ROLLER 49cm
出来上がったスチームローラーは、今自分が思う「普通」。(そして普通に真っ黒。)
使い心地も乗り心地も、見た目は好みがあるからどうかな…。とはいえ良い感じになんでも使えそうなバイクになりました。
最近自分がトラックバイクに乗っているからだけど、アスファルトの上はこれぐらい細いタイヤで進むのが気持ちいい。
固定ギアで乗っても、フリーギアで乗っても普通にスピーディーに楽しめて長持ちするタイヤを付けて見ました。
ハンドルはあまりお店では大々的に推したりはしないけど、地味に長いこと愛されているNITTOのB355KITE BAR“カイトバー”というカモメ型のハンドル。
握りの角度、ハンドルライズや幅、誰の手にもなんだか馴染む不思議なハンドル。万人受けする使い心地の「普通」を落とし込みました。
ラックは日常使いに普通に便利。カバンに入りきらない荷物があった時も、体が疲れて背負っているものを載せたい時も。
ここで普通に選ぶべきは黒のラックだったけど、ちょっと茶目っ気を出したくて思い切っての白。
2トーンでまとめるのも普通に素敵じゃないですか?
と、ブルーラグにおいてある「フツーに良い」パーツを組み合わせていくとこんな感じに。
シュッとしているエブリデーバイクも普通に素敵。速い系とゆったり系の好ミックスが出来たと思います。
SURLY STEAM ROLLER 49CM
続いてお客様のバイク。こちらも650bで組むスチームローラーの新しい風。
先程紹介したカイトバーの妹分、B354HERON BAR“ヘロンバー”。カイトよりもう少しキリっとした握り心地。
ユルい見た目が良いけれど、ビュンビュン走りたくもあるんだよなーという方にはオススメなハンドルです。
650bで組んだスチームローラーはどっしりした雰囲気になりがちだけど、こういったハンドルを付けてスイスイ走れるように組んでもなんかかわいい。
前後タイヤを変えているのはお客様のご要望の「固定ギアでも乗ってみたい」に合わせて。
後輪をゴツゴツでなくツルツルのスリックパターンにする事で、固定ギアで代表的なトリックのスキッド(ザーっと後輪滑らせるやつ)をしても、
タイヤの減りが気にならないようにという配慮。
フリーギアでも乗るのでWHITE INDUSTRIESの良いやつ、しかも二枚組のを装着。
写真には写って無いのですが納車時に固定ギアを反対側に付けて、
16丁のフリーギア、17丁の固定ギア、18丁のフリーギアと、3つの乗り味が味わえるなんだか得した気分のバイクに。
クラシックでありながら新感覚なネオな乗り物に仕上がったなーと自分もお客様も満足のいくバイクに。
固定ギアで試走させて貰いましたが、700cで乗る、ザ・トラックバイクとは違う、
ゆるーいフィクスドギアバイクに。確かに土の上とかで遊ぶには絶対に面白い。
それにしても、2022年初めからシングルギアバイクを組む事が多いです。
おっと、これは次回濃ゆーくお届けしようかな。
それでは今日はこの辺で。