3月ですね。春ですね。タイトル深い意味はないです。ポカポカ陽気が待ち遠しくて迎えに行きたいです。春。そんな感じ。
今日はAFFINITYのLOPROのバイクチェックをします。
その前にアガる動画を。
日本の選手が男女ともに入賞したようです。
競輪やトラック競技を見に行く事ありますが、動画で見ても速い。マジで速い。
最初の動画の序盤に出てきた競技がパシュートという競技だそうで、
平たく言えば追いかけっこ。追いつかれた方が負け。まず追いつかれる事はないのだけど、
半周差が縮まったら勝負が決まるという結構スリリングなレースです。
毎度LOPROの話をする時に「パシュート」という言葉を使うのだけど、
競技について調べたのは僕も初めて。トラック競技、他にも奥が深い。
もし興味あれば深く掘り下げてみてください。
photo by flickr
さて、競技を調べていてフレームが気になってしまい、気が付けば車体の事をDIGしていた私。
これは87年のイタリアチームが乗っていたCHINELLI LASERというフレーム。
この前のめりな形は80年代のトラックタイムトライアル競技車の流行だった様子。
クロモリで作れる前傾姿勢はこの形が基本形だったっぽい。
そしてこの十年後には…。
技術、素材の進化はめまぐるしく、軽量化、空力、強度、
全てにおいて見直されたその形は、もはや自転車の域を超えた形になっていきます…。
ちょっと乗ってみたい。
photo by velonews.com
因みに2020年の今、自転車の原型を保った形に落ち着いた様子。
もしかしたら前下がりのフレームが競技車で使われる日がまた来るかも…。
AFFINITY LOPRO S SIZE 18%GRAY
僕らのお店で前下がりのフレームと言えばこちら。
最近組む事が多かったのでご紹介。そしてこの前のめりなフレーム、こんな組み方も似合うんじゃないという提案も込めて。
こちらのお客様はB903ブルムースバー。付けるバイクによって表情変わる魔法のハンドル。
元はMTBのハンドルとして生み出されたこの形、ステムハンドル一体のその形はシンプルゆえにスマートなバイクにもすんなりと収まる。
見た目よりも手前にオフセットしているこの形は、前傾だけど手元が近くなるのでこのフレームに入れても意外に楽な姿勢が取れるナイスアッセンブル。
パシュートフレームもブルムースも80年代に産まれた形だけど畑が違かったモノ。
それが今こうして新たな形同士、邂逅していると思うと胸アツです。
見ての通りシルバーパーツ多めでクラシックにしたかったからサドルはブルックスのTEAMPRO。
革サドルならではのボリューム感はこのモデルだとちょうど良くて、トラックバイクに付けても収まりが良さそう。
グレーのリムは最近すごく気になる。650bのマウンテンリムとかでも作ってくれないかなって思うくらい。
上品と普通が両立している組み合わせがコレだと思う。
あとブロンズとかゴールドのリムあったらいいなぁ。
スクエアテーパーBBのクランクがどんどん無くなっていくけれど、ある種のプライドを持って作り続けてくれたカンパニョーロに感謝。
それにしても美し過ぎるデザイン。もしかしたら来年は無いかも知れない。
色んな思いを馳せながら使いたいパーツをふんだんに盛り込んだ一台でした。
お次は、
AFFINITY LOPRO M SIZE FILM GRAIN BLACK
フレームにビッとハマったハブから始まった一台。
男っぽくて大人っぽくてやんちゃっぽいパーツの奇跡的配列なバイクだと思う。
以前乗られていた自転車から載せ替えたパーツがほとんどなのだけど、配色がハマり過ぎです。
これを見越して今までのバイクを組んでいたんじゃ無いかと思うほど。
お選び頂いたハンドルはSIM WORKSの名作FUN 3 BAR。以前から気になっていたようで、組み付けを依頼してくれた時期にタイミング良く再入荷。
ライザーバーのようでクルーザーバーのような独特の形状。乗る人、使う人をワクワクさせる魅力がある。
意外にもマルチポジションバーのように掴める場所がいくつかあるから、固定ギアで長い距離を走る時も飽きない事に試走中に気づいた。このハンドル作った人本当に尊敬します。
最後、
今季のAFFINITY日本限定色のこちら。
AFFINITY LOPRO S SIZE DARK GREEN
このフレームだからといって、固定ギアで乗らなければいけないなんて事はない。
むしろフリーギアで一度乗って、この自転車が数多のシングルギアバイクの中でもグイグイ進むフレームだっていうのを知って欲しい。
お客様と悩んだ末に選んだハンドルは弓形のSOMA NOAH’S ARK BAR。付ける角度で色んなポジションを選べるのもそうだけど、
フラットハンドルの中でもバックスイープが多めだからブルムースのように体を少し起こせる形に。
今回は直線的なフレームに、どこか柔らかい印象を持たせられたのも良かった。
バイクに効率よく力を出させる為の重要なパーツの一つ、クランク。AFFINITYとOMNIUMの組み合わせは大分付けてきたけど、
毎度乗る度に、クランク硬いなー、けど負けずにフレームも剛性あるなーと思うほど。
色々なバイクに乗れば乗るほどパーツとフレームに好みが出てくるけど、とりあえず速いバイクに!!って人はこの組み合わせは分かりやすいかも。
フリーギアで乗られるからペダルはクリップレス。ブーツや革靴を履いたりなのでプラペダルを。
ソールを余り傷つけないようにプラ素材を選ぶって良いかも。
これにフロントバッグやラックをサラッと付けて乗るのも良さそう。
納車後楽しくて、その日の夜にプチ遠出した話を聞いた時ちょっと嬉しかったです。
LOPRO尽くしの本日、如何だったでしょうか。
このフレームがリリースされてから10年以上経っても、未だに組み方に可能性がありそう。
そんな風に思えて頂ければ幸いです。
それでは。