今年も残る所あとひと月。外はどんどん寒くなっていくけどBLUE LUG内の熱さ(商品の幅の厚さ)は増すばかり。
新入荷ラッシュと年内の駆け込み納車に追われている金子です。
オープン直後にピット来てください。おびただしい量の段ボール箱と格闘を繰り広げているメカニック各位が見れますよ。
そんな新入荷ラッシュの中、LOWに次いでアメリカンハンドメイドのフレームも新たに入荷してきていて、実は内心チクチク自分を刺激してきています。
その中でも先行入荷していて、即完売したフレームがやっと完成形になったのでご紹介。
組まさせて貰っているうちに本気で自分の物にしたいと思わせた。そんなフレーム。
INDEPENDENT FABRICATION ❝CROWN JEWEL TRACK❞ 50cm
今の時代、ご存知の方のほうが少ないかも知れません。
でも僕らからすればその昔からアメリカンハンドメイドの代名詞。と言っても過言ではないくらい背筋の伸びる歴史あるブランドです。
僕らのお店で取り扱いを始めると決まった時は色んな意味でマジかよと思いました。
それまで年に一台見るか見ないか、本当にそんなレベルの希少性の高さだったから、
僕らのお店に納品されるまで実感が湧かなかったのを書きながらしみじみ思いだしています。
過去に修理や海外からのお客様のバイクで目にしたボストン生まれだったそのフレームは、
2019年の今、ニューハンプシャー生まれでも変わらず、あの時の妖艶な魅力を纏っていました。
箱を開けて、梱包材を丁寧に剥がしたその先にみた、華奢なのに逞しいダウンチューブに生唾を飲んだのは言うまでもありません。
このバイクのオーナーさんも、僕と同じようにこのブランドの魅力を当時から何となく感じていた一人だったので、組み方の共通意識もほぼ一緒でした。
上品さの中に遊び心を入れるには、で頭を悩ませた気がします。でも出来上がって見てみると、悩ませた箇所全部がこのフレームの引力に引き込まれている気もします。悔しい。
精巧に作られたフレーム、各所のディテールにも目をやるとふとこんなところに遊び心。気づくかな。
こういうのがいちいちカッコよくて、気が付いたらアメリカンハンドメイドに引きずり込まれてったような気がします。
やらなくていいかも知れない事をカッコよく、そしてさり気無くしでかす、それを̪やれちゃう自由度がハンドメイドの魅力の一つかなと思います。
輝くヘッドパッチ、オーダー表を見て驚愕したのですが、シルバー製というのでノックアウト。
ここまで純粋に貫いたクラフトマンシップ。男の子は欲しいに決まってる。拗らせに拗らせた自分だったらなおの事。この空気感を味わいたい。
試走で漕ぎだした時にハッと頭に浮かんだのは、このバイクが何人かの手で丹精込められて作られたバイクだったって事。
一漕ぎでもわかるくらいの精度の良さ、進んでいる時の何とも言えない後押しされる感覚は、
形は違えど競輪フレームに初めて乗ったあの日を思い出すくらいに衝撃でした。
ハンドメイドとはこういうものだ。と一瞬で分かるかも知れません。大袈裟じゃなく、肥えてしまった自分でももう一度教えられたように。
欲望が止まりません。谷さん、チューヤン君、デジ、マジで羨ましい。採寸だけしてきて良いですか。
我慢しきれずストックフレームに手を出してしまいそうでもあります。
お願いだから早々に売れて欲しい。マイサイズじゃないけど乗れないサイズじゃないから我慢できないかも知れない。
悶々悶々…。
それでは…。
