カルフォルニア州はオークランドに工房を構え、心のトーチで鉄に魂をロウ付けするラック職人Matt Feeney。
道具の域を超え、もはや芸術作品とも呼べる”PASS AND STOW”の新作が入荷。
*PASS AND STOW* 3 rail rack
定番であるPORTEUR RACKの基本的構造はそのまま、天板のレールが3本にアレンジされたコンパクトバージョン。材質には厳選された中空クロモリパイプが使用され驚く程タフで超軽量。そして何といっても美しい。魔法の様な溶接跡は見ていてため息が出る程。強靭なパウダーコートは腐食や浅い傷を防いでくれるし、マットな質感がシックです。
特徴的なエンド金具にはダボネジを止める穴の他にフェンダーステーを止めるための穴がもう一つ用意されています。ラックダボのみのフレームであってもフェンダーをスマートに後付け出来る拡張性を備えた作り。そしてドライブ側のラックステーはダイナモライトの電線を通す事が出来るインターナル仕様。
固定箇所がスライドすることで、ラックの位置調整が格段に容易になるセンターステー。
PASS AND STOWのアイコン的存在のT字プレート。緩やかカーブと、星型に抜かれたクラシックなデザインが秀逸。
フォーククラウンのセンターに穴の空いたフレームであれば基本的にどんなバイクにも取り付け出来ます。カンチ、Vブレーキ、ロングアーチのロードキャリパーなどなど、センターステーを裏返すことで様々なブレーキにも対応。
ブロンズ製のブランドバッヂが付いたライトマウント。ダイナモ式のヘッドライトを取り付けるのはもちろん、アダプターを装着してお手持ちのバッテリーライトをとめるのにも便利。専用設計ならではの収まり良さ。
仕上げの美しさも然ることながら、PASS AND STOW最大の魅力はその作りの良さ。ラックとは思えない精度の高さ。
一点一点専用のジグで芯を出しながらの溶接。この画だけ見ると、まさか自転車のラックを作ってるとは思えない。
最終的な仕上げの工程を経てパウダーコート。
この状態はと言うと、、、どうやら黄色いクリップでバッヂを固定してる模様。笑
自分にとってぴったりの道具が見つからないからって、トーチ(DUAL FLAM)を自作しちゃうMatt Feeney。こういう所はまさに職人って感じ。ちなみに今まで試したどの方法より調子イイらしいです。(仕事も倍捗りそう)
思わず飾りたくなるような、非常〜に美しいラックなので、ラフに使うのが億劫になる気持ち大変分かりますが、実際にゴリゴリ使ってこそ本来の性能を発揮するラックです。重い荷物を積んだ時、でこぼこ道を勢い良く下るとき、その安定感を感じる筈です。ゆったりとしたツーリングを楽しむバイクや、、
日常の足として乗る、実用的なバイクで使ってなんぼなラックです。PASS AND STOW。それが本来の姿。
*PASS AND STOW* front porteur rack
天板の広いポーターラックも近日入荷予定。その時またご紹介しましょう。しばしお待ちをー