今日僕らは日東さんのオフィスにお邪魔した。
埼玉県は川口市に凛とたたずみ、工場自体は福島県二本松市に所在する。
1923年(大正12年)創業の桁違いな老舗部品メーカーで、赤ちゃんみたいな僕らにとっては恐れ多き大先輩。
この品質の高さと誠実なモノ作りを連想させる鮮やかなブルーのロゴは、自転車好きには黄門さまの印籠を超える神々しさ。
何度来させて頂いても毎度背筋が伸びる緊張感を感じさせてくれる、僕らの聖地。
昔は単純に欲しいハンドルの形が頭にあって、これ作れないかな?、NITTOさんくらいしか日本にハンドル作れるところ無いよね?、こんなワガママ受けてくれるのかな?、あっ作ってくれるってさ、ラッキー!くらいの軽い気持ちだったことは否定しないけど、今となってはNITTOさんの技術と安心感と人柄がとても好きで、自分の自転車組む時はほぼほぼ100%の確率で使ってしまう洗脳され具合。
ほんとにね、今日も打ち合わせでこちらがちょっと非常識なくらいのリクエストとか、これ出来ますか?あれ出来ますか?な質問をざっくばらんにぶつけたわけだけど、過不足無い的確な御助言と過去の失敗例と成功例、ルーツやロジックを織り交ぜながらの雑談交じりのMTGは、朝10時に着いたのに気付けば14時を回ってる熱中時間であり、勉強時間。
高い職人技術をお持ちなのは今さら僕が説明するまでも無いけど、なんといっても安全性にかける極めて強い責任感と慎重な姿勢は、僕らも全幅の信頼を置いて製品化をお願い出来る安心感。
この安全確保、検査のくだりだけでブログ3回分くらいいけそうなので今日は割愛ww
そして最後に社長さまを始め、日東さんで勤務されている方々が本当にほがらかで、時にユーモアあふれ、笑顔と真剣なまなざしを織り交ぜながらテキパキ勤務されているのが印象的。
勤続50年が可能な会社、今も新製品の開発に意欲的、競技も街乗りもツーリングもオールジャンルでフォローする幅広さ、世界市場で評価され流通するボーダレスさ、、、本当に頭が下がる思いです。
なんやかんやと今日も色んな試作をお願いし、さまざまな過去の資料やら製品を拝見したけど、最終的に今日イチの衝撃を頂けたのはこれでした。
これなにか分かりますか? ステムです。
『 格納しなくちゃ ハンドル威張っているなぁ ハンドルだけまわらないかなぁ
簡単な操作でハンドルを90℃ターンできる ツインテム 90-A 』
分かりづらいので、まっちゃんが実演してくれました。
分かりますか? ダイヤル回すとハンドルが90°回転します。
もちろんホイールとかカゴは回りません。
狭い日本の駐輪場事情、住宅事情に合わせた昭和の大発明品。 輪行にも良さそうだね。
ものすごい大昔のデッドストック品ですが、今なら幡ヶ谷店にも上馬店にも在庫あります。
お家の玄関狭くて、自転車の収納に困っているあなた、いかがでしょうか?
こんな生活密着型の愛嬌ある商品の開発にも全力で臨む企業姿勢が最高であり、僕らが心から尊敬するゆえんです。