遡ること2021年、谷さんからの誘いだったと思う。

毎月欠かさず、「マウンテンバイク」に乗ろうと固く誓ったあの日。

雨続きで乗れない日や、互いに忙しすぎて行けない日も当然あったけど、

ならば倍楽しむぞ!と月2回行ったりもした。義務ではなかった。

最初はお試し参加で来てくれたスタッフもたくさん居たけど、いつしか谷さんと2人だけで行く事が多くなった。

車に揺られ馬鹿話をしながら、里山のトレイルを覚える為に足繁く通った。

妻に怪しまれるほどに、谷さんと毎月デートをしていた。

マウンテンバイクで遊ぶだけの休日だが、少しづつ上達し、行ける場所も超えれるセクションも増えた。

そしてジョインしてくれる仲間達もまた増えた。

僕らの気持ちは一つだけ。マウンテンバイクが本当に楽しいからだった。

それは今現在も変わらずに続いている。

ある時から僕らは、「マウンテンバイクパーク」に通うようになった。

これまでの野山のトレイルにはない、作為的な楽しさも味わってみたくなったからだ。

パンプトラックやコーナーのバーム。ドロップオフ。これらがとても刺激的だった。

里山では張り出た根っこのギャップを飛んでみたり、自然に出来た土壁に曲がる勢いでへばり付いたりしてきた我々だったから、

自分の限界値がどの辺なのかを思い知らされもしたし、更なる挑戦がしたくなるフィールドだった。

なかでもパーク内にある、「ジャンプ」の為に作られた存在感ある硬い土の山(テーブル)は、

僕たちが経験してきた「跳ぶ」とは全く違う感覚を、恐怖心と共にそれぞれに植えつけた。

あるものは肘を擦り剥き、あるものは手首を挫き、あるものは脛を引き裂かれ、

サンタは背中から叩きつけられ、金子はハンドルが肋骨を貫きかけた。

改めて、マウンテンバイクってのはイカつい遊びだぜ。でも何故だろうか。

不思議ともうやめようとか、飽きる事がない。痛い目を見る程諦められない。

もっと高く、もっと華麗に、もっと何気無く飛んでみたい。気付いた時にはもう虜だった。

その「飛ぶ」為には、前輪を上げる動作が不可欠だと思っている。

最初はちからの限りハンドルを持ち上げて、空中からセルフバックドロップしたり、

好きなブランドの好きなシェイプのハンドルで、おもいおもいにジャンプにチャレンジしていた。

まぁ全然それで良いのだけれど、このハンドル、ここがこうだったらもっと持ち上げやすいんじゃないか?

などの欲が沸々と募ってきた。もはやこういうないものねだりは、メカニック病とでも言おうか。

バックベンド、ライズの角度、強度…。やってみたい願望がどんどん湧き出てくる。

毎度の事ながら、そんな願望を今回もNITTOさんに相談してみた。

パークライドの強度にも耐えうる、サスペンションMTBに使えるハンドルバーは作れませんか?

またまた面白いお題を…、と日東のKATOさんがいつもの苦笑いで応えてくれる。

本当にいつもありがとうございます。そして、素晴らしい形になりました。

“SYNC-BAR XL”

特にこだわったのはバック/アップベンドの角度。

既存のマウンテンバイクハンドルに対し、どれも自分だと手首の角度がしっくり来なかった。

もっと体を預ける事ができて、自然に手が置けて握れる角度、

しかもハンドルを手前に持ち上げやすいポジションにも作れる筈と、

前にも上にも少し戻り気味の角度をつけたかった。

合わせて、昨今のMTBで多くなった寝かせ気味のヘッドチューブに合うように立てたライズ角。

ハンドルの立ち上がる角度と、ヘッド角が並行である事が、

スムースにハンドルを持ち上げれる為に必要な部分だというのは、

遊びながら取り付け角度を試行錯誤していて、改めて気付かされた事だった。

初めての試作で、勢いを付けてジャンプに向かい持ち上げたハンドルの軽さが忘れられない。

そのままケツから落ちるくらい捲れたけど。

パークで乗るマウンテンバイク1年生の自分が感じたハードルの為に、

初心者の人からしたら、この形は絶対に助けになるんだって!

という思いも込めて作ったハンドルが今回の“SYNC BAR XL”です。

(A.K.A. FLOW BAR。名前の詳しくは商品ページを見て頂戴。)

JAM-BARほどの驚きのあるルックスでもなければ、Hi-BARほどのキャッチーさも無い。

でもマウンテンバイクの為を考えて作ったハンドルにしては、

ワイルドさは無くてむしろ超セクシーなシェイプになったと思います。

乗り手のフィーリングがフィードバックされ作られた、

セント君シグネチャーの元祖“SYNC-BAR”の名に恥じない、

乗って作用がすぐ分かってもらう事の出来る、体験型ハンドルの兄弟分が出来たと思います。

*SURLY* straggler (50)

当たり前だけど、構想がマウンテンバイク遊び由来なだけで、意固地にMTBに付けろ!なんて思っていません。

フラットバーグラベルなんてのも良いでしょうし、ウィリー挑戦用フィックスドギアバイクにするなどなど…。

本当に色んなバイクにつけて試してみてください。

でも興味が湧いてきたら、是非ビビらず前輪を持ち上げようとしてみてください…。腰を強打しても知りません。

 

そういえば自分でMTB用ハンドルをデザイン出来た事が嬉しくて、某パークの管理人の方に乗ってみてもらいました。

「エアーなどでハンドルを切ったり回したりするトリックには、フラット目なハンドルの方がやり易いんですよね。」との事。

本当にまだまだ勉強ばかりだ。色んな観点からさまざまなアイデアが生まれてものは作られるんだな。

そういえばアタシのMASHにもお気に入りで付けているSDGのサドルも再入荷。

ギャルっぽ(以下省略)別注生地とカラーで作ってもらったブラックデニムや、マルチカラーのストライプも、

地味すぎるけどロゴカラーの組み合わせがちょっとリフレッシュしてリストック。

*SURLY* steamroller (53)

どうしても定形的になりがちなサドル部分での雰囲気遊びが捗るはず。

*BIKE FRIDAY* all-packa (60)

*SURLY* straggler (56)

よりトレイルやアクティブに乗られる方にオススメな、

デッキテープばりにザラついたラバーベース×ケブラーサイドのストイックモデルも合わせて。

個人的にはグレーのサドルって大好き。なんか近未来的。

明日からSURLYがドワっと押し寄せてくるシルバーウィークになりそうです。

同時に台風も来てるっぽいけど…無理せずが本当に第一。

ですがもしも仮にもお暇だったり、案外悪天候が大した事無かったりしたら、是非遊びに来てください。

それでは。