ぼく「実はインディアナ州に住んでいたことがあったんだ。」
アメリカ人のみんな「インディアナ!?うーわ。気の毒だね (笑)」
このくだりは何度したことか。
アメリカ中西部に位置するインディアナ州はとにかく田舎で、僕が家族と住んでいたシェルビービルという所は州内でもドがつくほどの田舎町だった。
(当時住んでいた家周辺の景色)
冗談抜きで周りはトウモロコシ畑しかない所だった。ほんっとうにやることがないもんだから、若者はドラッグや酒に溺れてしまったり、大きな問題を起こして警察にお世話になったりと”アメリカのリアル”で溢れる街だ。
僕がいた20年前は、田舎ながら少しの活気はあった気がするが、今となってはどこの街も廃れ、全体的にグレーがかった雰囲気になってしまった印象。Googleマップでお散歩してみたけど、お父さんお母さんと訪れたスーパーや薬局のほとんどは閉店し廃墟と化していた。
RivendellのボスGrantさんと、ゼネラルマネージャーのWillさんが来日していた時、幼少期をインディアナで過ごしたことをグラントさんに話すと、とても驚き、アテンドの中ことあるごとに「うむ。君にはインディアナのスローさが残ってるね。インディアナ症候群だ。」と、イジられていた。(愛のあるイジリです)
それほどアメリカ人には”何もない”イメージが染み付いたインディアナだが、
カーネル・サンダーズ、
(僕のブルーラグでのあだ名はこの人から)
マイケル・ジャクソン、
最近だとDurand Jones & The Indicationsというイケてるバンドや、
自転車界だとAllezのKyle B. KelleyとShawn Wolf、
の出身地でもあります。(Shawnが大好きなZippの本拠地もインディアナにあります)
そして何より重要なのは、あのとき広大な田舎道で自転車を乗り回していたことで、自転車に乗ることの楽しさを覚えたこと。
インディアナで幼少期を過ごしていなかったら今頃どんな人生を送っていたか想像がつかない。
きっと、性格も全然違ったと思うし、英語を話せるようにもなっていない筈だから、こうしてブルーラグという東京の自転車屋で働き、インディアナいじりをしてくる自転車界のレジェンドとも出会ったいなかったはず。
なので、誰が何を言おうとインディアナで過ごした日々は僕にとってはかけがえのない宝物なのだ。
死ぬまでにもう一度行きたいか?と尋ねられたらリアクションに困っちゃうんだけどね。
※本ブログのサムネは「インディアナなんかに住んでる人がいるんだから、日々の文句なんて言うなよ」と書かれたミームです