「リミテッド」「エクスクルーシブ」「限定品」
つい反応してしまう魔法の言葉。
服、スニーカーや、雑貨など、その時にしか買えなかったプロダクトを所有することで得られる喜び、満足感やステータスは人々の心を揺さぶり、時には理性すらぶち壊してしまう。
「物をお金で買う」という人間特有の行為があるからこそ生まれた不思議なコンセプトだ。
僕自身も20代前半の頃、さまざまなストリートウェアブランドの限定リリースのために始発で渋谷、原宿によく出向いていたので、そういったプロダクトにワクワクする気持ちは理解できるし、否定するつもりもない。
ただ、歳を取れば取るほど珍しいものや、入手困難な物への関心が薄れる。むしろ「いつでもどこにでもあるやつ」への魅力を感じている。
Vans、ワークパンツ、白い無地tee、なんてことのないCASIOの腕時計など。
どこへ行こうとも簡単に手に入れられて、皆がそこまで大切に思っていない物にこそ”本当の大切さ”が隠されているのではないかと思っちゃったりしちゃったりして好き〜ってなってるこの頃。
最初から手に入れる事が難しい物が無くなっても別になんとも思わないじゃないですか。むしろ今まで普通に手に入っていた物が突然手に入らなくなったら困りますよね。つまりそういう事です。
珍しくて、キラキラした物を全身に纏って個性を出す人よりも、入手が簡単でベーシックな物を用いて個性を出している人の方が憧れる。なぜなら後者の方が難しいから。
個人的に「いつでもどこでも系」のお手本はMac DeMarcoだと思ってます。
めっちゃ普通な格好してるけど、なんか格好いい。
僕が思う「いつでもどこにでもあるやつ」の最大の魅力は”疲れないこと”ということ。
もう手に入らないかもしれない物って持ってるの疲れません?汚したり、無くしたりした時のダメージが大きいですから。
気を使わず、ガシガシ使えることこそ最高の贅沢だと僕は思うし、物は使い込まれてこそ個性を生むと思ってます。
さて、我々ブルーラグにとっての「いつでもどこにでもあるやつ」はなんだろう。
そう、Surlyです。
多くのバイクショップで取り扱われているし、歴史も長く、特定のフレームが即完してしまうことはなく、いつでも僕たちの側にいてくれるブルーラグにはなくてはならない大きな存在。
着方、履き方次第でむっちゃカッコ良くなるし、クタクタになってからがむしろ格好いいLevi’s やVansなどと同じ立ち位置だと僕は勝手に思っています。
Surlyプロフェッサーでお馴染み、幡ヶ谷店 金子さんのMidnight Special。
Warehouse Staff、ヘッドメカニック ウエンツ兄さんのKarate Monkey。
上馬店 一周さんのこねくり回されまくってるDisc Trucker。
ブルーラグ縫製チームのヒットメーカーでお馴染み アンさんのStraggler。
(The Radavistで見つけたイケイケなSteamroller2台もも番外編で)
https://theradavist.com/surly-steamroller/
https://theradavist.com/jesses-crust-clydesdale-surly-steamroller-fixed-gear-no-shoes-needed/
番外編2台の詳細はこちら↑
組み方、乗り方次第でバチくそ格好良くなるし、ガッシガシに乗り込んでライダーのライフスタイルが滲み出まくっているSurlyには特別な感情が芽生える。”Make It Your Own”(自分の物にしよう)というスローガンがその全てを語っていると言えるだろう。
そんなSurlyのバイクに今猛烈に乗りたい。
ブルーラグの一員になってもうすぐ5年。ありがたいことに多くの種類の自転車に乗らせてもらいましたが、やっぱりSurlyに戻ってくるんだなと。Surlyは僕らブルーラグスタッフにとっての”いつか帰るところ”なんです。
Steamrollerもまた復活させたいし、新車も組みたい。Preambleが非常に気になります。
余ったパーツはそこそこあるし、こりゃあ時間の問題かもなあ。