こんにちは
上馬店より一周です。
今年1年早くないですか!?を呼吸の様に口にする時期がやってきましたね。
Bluelugで働き始めてからというもの、1年の速さは年々加速しているような気がしますがそれにも慣れてきたこの丸7年ほど。
(7年も在籍していることに驚きを隠せません)
生活スタイルも同様にはじめは不慣れでも時間が経てば人間不思議なもので順応するわけでして、
昨年末に少し遠くへ引っ越して通勤距離が10kmほどになり少し心配でしたが、この1年をかけてなんてことない距離に変わってゆきました。
副産物的に脚力体力も上がっているようで、もう少し遠くて家賃安くて面積広くて自転車をいくら増やしても困らない場所に住んでいいかもとか思いはじめているここ最近です。
Romanceür canti (55)
こちらのロマンスールカンチは新ロット、上馬店の店頭展示車としてご用意。
それまではピスタチオグリーンのカラーが長いこと象徴的でしたが新ロットはこの“ウルトラヴァイオレット”。
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ロマンスールはウルトラロマンス御大のシグネイチャーフレームというのは語る上で欠かせない要素なわけですが、もはや言わずもがなといったところでしょうか。
Romance + Randonneur = Romanceür という造語から読み取れるように、彼が影響を受けたランドヌールカルチャーをベースに生まれたライトツアラーであるロマンスール。
(僭越ながら先日のyoutubeでも幡ヶ谷メカ金子さん、代々木メカせんとくんと僕らなりの思いの丈?を語らせて頂いております、、、)
展示車を組む上でBluelug各メカニックはいろんなことを考えながら組んでいます。その時の流行りやバイブス、組み手の趣味嗜好やちょっとした思いつきだったり。
いわば”手癖”が反映されるわけですが自分はいつもそのフレームの属性、在り方といいますか、楽譜通りに弾くことを意識しながら組むことが多いです。
マイバイクに関しては自分の色を添加するプロセスは形作る上でとても大事な1面ですが、こと展示車においては個人的には自分があまり出ないようにと組んでいます。組むけど自分のバイクじゃないから。
未だ見ぬ架空の乗り手をイメージしてその人に乗ってもらうならどんな姿形のバイクを自信を持ってオススメするかしらと考えて組んでいます。
逆にセントくん金子さんは自身の色が濃くキャラが出るような組み方、「自分が乗るなら」なビルドを得意としているなぁと横目で見ています。
こういうところに性格が出るな〜と思ったりしますし、そんなバラエティ豊かなBluelugメカニックの組む展示車は仲間ながら見ていて刺激になります。
そしてみんな考えることは一緒で「俺のが一番やべぇ!」とプライドを持って日々勤しんでいるわけです。この手のシグネイチャーフレームはシグネイチャー主の周りを取り巻くモノを添加していくと自然とバイブス湧き出るバイクになると自分は考えるクチです。
彼が携わっているタイヤであるULTRA DYNAMICOのcavaタイヤは象徴的なグレーを。
ランドヌールといえば欠かせないアルミフェンダーはHONJOとマッチング(H80を使用しています)。フレームのタイヤクリアランスを加味するとこの48Bがバチバチのタイトさ。
(ダートも突っ込んでいきたい方はタイヤサイズ42Bとかの方がいいかもしれません。フォーククラウンの縦クリアランスが少々タイト)
ハンドルはこちらも時間が経って見慣れた感もあるtowel rack barにブレーキワイヤーはブレーキレバー上端から伸びるDIA-COMPEのクラシカルなタイプを合わせて。
ウルトラロマンスはそのカリスマ的な存在から関わっているプロダクトも多いので、組まれるバイクは自然と彼のプロダクトが盛り込まれたバイクになることが多いですね。
でもそれとは真逆な感じに組んで自由に組んでも世界観が破綻しないのがCRUST bikes名義なフレームとも言えるのかなと。
しれっとホイールは新登場のCRUST名義のホイールセットを盛り込んでいます。
リム高さが低めのボックス型でクラシックな見た目且つリムブレーキ用。フロントハブはずっしりめのダイナモハブの中でも軽量なSPが使われています。
QRはカリッカリに軽量なものが採用され更にリムの重量面も配慮されていて、チューブレスにも対応しているのが現行品には無いゾーンのホイールになっています。無二!
この手のコンプリートのホイールはなにかとロゴロゴしいものが既製品には多かったりしますが至極シンプルなのも気が利いた作りになっていて流石だなと。オールドバイクの補修にも使い易く配慮されたホイールにしてくれているのはそれらも愛する彼ららしいホイールだと思います。
リアエンドは130/135、650B/700Cにそれぞれに対応するものが用意されているのがCRUSTらしい設定、特にロマンスールにはバチッとハマるホイールになっているのでチェックして頂きたいところですね。
自分はDYNAMICO主宰であるロマンスの旧友であり相方のパトリックが組むいわゆるな感じでない1台が個人的には一番好きなロマンスールです。
彼の敬愛するTOM RITCHEYの新旧コンポーネントを織り混ぜながら美意識高く、Campy愛好者である彼らしい1台になっています。
手足の長い彼の体格に合わせた長いステムにサドルハンドル落差のある佇まいは非常に格好良い。
そしてそう感じさせるのはきっとパトリックの人柄の素晴らしさも一因として間違いなくあるのですが。
自分がこれまで会った外国人の中で彼は最もクールで素敵な立ち振る舞いをされる方ですし、こんな素敵サイクリストが世で溢れたらば。といういち人間として模範ともいえる1人ですね。
こうありたい。
Peregrine (L)
こちらはSingularよりペレグリン。
それまで永くアルミにカーボンにとロードフレームに乗られていたオーナーさまのニューギアとして。
ロードレースにも取り組んでいたオーナーが次なるトライとしてグラベル&ツーリングのキーワードもありつつな1台になっています。
peregrineでよく目にするのはボリュームタイヤに合わせてチョイスされるであろうグラベルコンポーネントがメインになるものが多いのです。
しかし今回は長年使用されてきたロードバイクからパーツを移植してロードコンポーネントをメインにした1台に。
前バイクがキャリパーブレーキというのもあり、ブレーキ周りは結果的にツーリングで活きてくるであろうトラブルに強いTRPのメカニカルディスクブレーキに継承というのがあっち系のツアラー感あって個人的には好きなところ。
そしてクラシックな雰囲気を持つこのフレームとはいい意味でギャップ感じるモダンなホイールセットに合わせて、ZIPPのコックピットパーツをチョイスして頂いたのが目に楽しいです。
オーナー氏ともミーティングを挟んでそれまでの落差あるレーサーポジションのバイクからは少し趣向を変えて、コラムスペーサーを積んで高め楽めのポジションで組ませて頂きました。バイクの楽しみ方の新境地を開拓する1台となって欲しいなとひっそり願いつつ。
沢山乗り込んでまたピットインしてくださいね。
DISC TRUCKER w/ Clydesdale cargo fork
こちらのオーナーはこのバイクを組むタイミングで遠く西の方へ引っ越されてしまうそうで、
東京に居てBluelugに行ける内に!とこのバイクを組んで頂きました。
CRUSTのカーゴフォークとフレームへのマッチペイントを施して、一体感マシマシです。
このフォークとあれば「積載力」と「多くの普通のバイクに取り付け可能」という特徴を活かしてあまり乗らなくなってしまったオールドバイクへ盛り込んでワンちゃんバイクとしてのご用命をちょこちょこ頂くわけですが、
今オーナーは少々嵩張る日々のスポーツ用具の積載バイクとして形にさせて頂きました。
VOのクランカーバーをはじめにチョイスして頂いて、クルーザーライクな1台に。
カーゴフォークにプラスしてリアにはSURLYのnice rackも備え、荷物をありったけ乗せて特に負担のかかるホイールの外周部であるリムにはvelocityのcliffhangerでホイールビルドさせて頂いて積載最強バイクが爆誕。
このフォークをガッチャンコするのであれば低いハードルを少し越えて頂けたらば多くのバイクに取り付けが可能なわけですけども。
特にたくさん載せたいぜ!な方は安定感の高くタフなフレームのDISC Tをベースにして頂けると乗って運んで調子良い+サイズ設定が絶妙で小柄な方にも無理なく乗って頂けるので、カーゴフォーク導入検討されている方はベースになるバイクは強くDISC TRUCKERを推します。
今回はこの辺で
それではー
いっしゅう