あるキッカケがあって、近ごろよく乗っているromanceur。シーンは主に通勤や多摩川レベルのライド。
(キッカケはこれ)
僕は、ずっとRIVENDELL platypusを通勤のメインバイクとしてますが、改めて乗ってみるとromanceurもとってもいい事に気づく。
このバイクを欲しくなったキッカケと乗って感じたことを書きます。
もともとは見た目の美しさ、ロマンスさんへの興味、規格のキメラ感がとても気になって、数あるフレームの中でも頭一つ抜けて光って見えたのが購入のキッカケだった。
・見た目
線の細いパイプを使った繊細なホリゾンタルシルエット。今でこそスローピングの良さにも気づいてますが、元来僕は「欲しい自転車の条件」の一番上にホリゾンタルがあるような嗜好だった。
そこから、最新のカーボンバイクやらマウンテンバイクなど色々乗って色んな好きがあるけれど、やっぱりこの形はいつ見ても美しいと思う。
更に言うなら、ただホリゾンタルであればいいだけでなく、華奢なパイプを使ってるのも実はめちゃくちゃ重要だと思っている。同じようで全然違う佇まいになるから。
例えば、同じ鉄フレームで比較してbomboraもRiv platypusもSURLY stragglerもトップチューブの太さは29㎜なのに対して、romanceurは26㎜のチューブを使ってます。これが無意識に美しいと感じてしまうポイントの一つと思っていて、後で話すの乗り味にも影響してるはず。
(比較に出した例はジャンルも違うし良し悪しではないです。同じ鉄でも太さ違うよって事)
そしてやっぱりラグも大事。Rivのオリジナルラグにはかなわないかもですが、やっぱりカッコいいと感じる。この辺は機能/性能とかでなくモノとして見てて嬉しくなる部分。
・ロマンスさんへの興味
実際に何度か会って、空想上の生き物から現実世界の住人であることが判明してからも魅力は衰えず。ロマンスさんの事はいつも気になる。結局、romanceurに続きalumalithも買っちゃいましたからね。
でで、今年のMADEで見たR-Werks EVOO 29erもまた欲しくなっている。ロマンスサイズしかなくて今回は現地で乗れてないけど(だから尚更乗ってみたくて欲しい欲。ヤバ汗)。
なにせ、これまでロマンスが考えたromanceurもalumalithも所有してどっちも本当に楽しいんだから、気にならない訳ないですよね。我慢できるわけがないとあきらめて貯金を始めてます。
1年後の発売だから貯まってるでしょう(どなたか一緒にロマンス貯金しませんかっ??)。
話し戻って、romanceurを手に入れた時は、まだ実際に会ったことが無かったので、なんだか分かんないけど気になるから、その人が作ったもの欲しいって感じだったと思う。
そして出会って、本当に大きくて、とってもハッピーなオーラが出ていて。今は空想ではなく、人としてちゃんと知って好きだから、その人が作るモノにも惹かれるフェーズに入ってます。
(もうモノに溢れすぎててちゃんと作ってる人の顔や考え方が分かる製品が欲しい。)
ULTRADYNAMICOの相方であり若き頃からの良きライバルであるパトリック曰く「ロンはどんな時でもポジティブなんだ!ネガティブな発言を聞いたことが無い。ロンのお陰でどんな困難も越えられる」的な事を言ってました。
ほんとにその通りで、ロマンスが歩いてるとその半径30mぐらいが明るくなります。パトリックも本当に良い人で、ロマンスとコンビでめっちゃ好きです。
自転車の話で言うとクラシックな規格のバイクやパーツを好きそうなイメージも強いロマンスですが、実は最新の軽量ハイテクコンポーネントも基本的にはめちゃくちゃ好きらしく。
そんな新旧どっちのカルチャーにも偏りなく理解があり、長短も熟知してる彼の経験から“今、敢えて”生み出されるフレームにアタリが多いのは偶然ではないと思っています。一見ヘンな感じも魅力的。
・規格のキメラ感
これは今はもはやそれほど重要ではないんですが、始めの興味のキッカケではありました。まだ何も知る前はスレッドステムでDiscブレーキでこの細いパイプで「なんじゃこりゃ!?」で興味津々でした。
なんとなくどうせ乗るならオーソドックスなバイクよりちょっと変わったもの乗りたいなってぐらいのものです。
そして、romanceurに乗った感想。
ずーとplatypusに乗っていて、ふと乗り換えたromanceurは全く癖が無く、始め言葉にする事ができなかった。
本当に何も感じないくらい自然と乗れてしまって、ロマンスが作ったバイクの個性を必死に探そうとしたんだけど見つからない。なんなら、とても平凡とまで感じてしまった。
そんな日がしばらく続いて、砂利道を含むちょっと長めのライドをした時にハッと気が付いた。
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代々木公園店スタッフで夜な夜な行われたNIGHT EASY SPIN。
通勤とは違う悪い路面の長い距離を早い速度でひたすら走って、ようやくromanceurの良さに気が付いた。
それは疲れない事。
日々の通勤では気づかない訳だ。(今では感じるけど。)
RIVENDELL platypusもとこととん疲れなくて大好きなフレームなだけに、romanceurに乗り換えてちょっとそこらを走っただけでは気づけなかったのにも納得。快適から快適に乗り替えんたんだから。
あの時、平凡と感じたのはromanceur最大の長所である操り易さと疲れにくさのセイだったんだ。
これまで乗ってきたバイクにも影響を受けるでしょうが、僕にとては全く癖のないハンドリング。クイックとも重いとも感じない。
「何も感じない」とは「とてもしっくりマッチしてる」とイコールだった。
「疲れにくさ」につては、冒頭の“見た目”でも触れた華奢なパイプが関係しているはずで、いわゆる「しなやかな」乗り心地です。本当に疲れない。
改めてパイプ素材を確認するとクロモリ素材では上等のReynolds 853チュービングが使われていました。クロモリ素材を全て乗り分けて知ってる訳でではないですが、ハイエンドなロードレーサーにも使われる部類のパイプです。
耐久性と軽さ乗り心地を高次元で備えたエエやつって事。強いから薄く軽くできる。この辺りのチョイスもたくさんの機材を使ってきたロマンスの経験から選ばれてるだろうと思います。
(今、関係ないけどポンチョ常備してます)
RIVENDELLは、とっても長いチェーンステーがいかにも振動をいなしてくれて、疲れにくいんだろうなってのが目で見えるような気がするんですが、romanceurも同等と言っていいほど疲れないと思います。
romanceurのチェーンステーはそこまで長くないのに疲れない。
お陰でストップ&ゴーもそこそこ機敏に走ってくれるし、幾分コンパクトなので取り回しもし易く、ドリフトとか乗りながらバイクを操る遊びも心地よいです。
この遊べる感じもロマンスは絶対大切にしてるはず。乗ってて楽しい感覚を。
最後に繰り返しになりますが、疲れないから「疲れない事に」気づけなかった事がromanceurの最大の魅力で、たくさん乗ってはじめてその魅力に気づかせてくれるところが自転車で遊びまくってる人の考えたフレームであってしかるべきと思うのでした。
自転車って面白い。
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